研究開発

AI対話技術

背景

対話システムには、FAQを用いてユーザーの質問に答える一問一答タイプ、ユーザーの発話に合わせて雑談をし続けるタイプ、スマートフォンやコンピューターに音声操作指示を行うタイプなどがあり、既に実用化が進んでいます。OKIは、これらとは異なり、専門家の知識を内包したコンサル的な対話を行うタイプの技術開発を行っています。たとえば、自分に合った仕事探し、住みたい住宅の構想、資産運用の相談などの専門的な事柄については、人は専門家と対話することでアドバイスを受け、気づきを得て、その望みを実現します。このような「人に気づきを与え、心の中の真のニーズや姿を引き出す技術」がOKIのAI対話技術です。OKIは、サポートや相談窓口などの自動化に伴う、人と機械とのインターフェースへの適用を見据えた技術開発を進めています。

特徴

ラダリング手法(※1) を用いるOKIのAI対話技術には、以下の特徴があります。

  1. 対話制御機能により、深掘り、言い換え、要約、情報提供のカウンセリング的なシステム発話が可能です。
  2. 意図解析機能により、文脈に応じてユーザー発話文の意図を汲み取り、意味レベルで発話内容を解釈します。
  3. 対話毎にシステムの変更は不要で、対話のドメイン知識を、多次元オントロジー(※2) という宣言的に記述された知識データに全て記述することで動作します。
  4. 対話で得られるユーザー情報を蓄積し、対話中にその情報を参照すると共に、推論機能によりユーザー情報を拡張します。
  5. 文書生成機能により、対話中に得られるユーザー情報を元に文章を生成し、対話中に引用します。
  6. 意図解析機能により外部の検索対象データの意図を解析しておくことで、対話で得られる情報と意味レベルでのマッチングを行います。

これらの特徴により、利用者が知りたいことが不明確な場合や、うまく伝えられない場合においても、システムが利用者から聞き出すように対話を進めるため、自然に知りたい情報にたどり着けるようになります。

  • ※1 ラダリング手法とは、相手との対話の中で、徐々に掘り下げた質問を繰り返すことにより、相手のニーズや価値観を引き出す手法です。
  • ※2 多次元オントロジーとは、OKIが独自に拡張したオントロジー(言葉が表す概念の定義と、概念と概念の関係を記述したネットワーク上の知識データ)で、一般的には静的な知識しか表現できないところを、対話中に蓄積したユーザー情報に応じて、対話を動的に変化させる知識を表現することができます。

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