国家公務員共済組合連合会 三宿病院 情報システム課 中野 文仁 氏 国家公務員共済組合連合会 三宿病院様 1959年、東京都目黒区に、地域住民にも広く解放された総合病院として開設。現在、21診療科、244床を有し、東京都の二次救急指定病院として救急急病患者への対応にも力を入れている。2012年からは東京都の地域連携型認知症疾患医療センターにも指定されており、地域において認知症患者およびその家族を支援する中核的な役割も担う。
世田谷公園のほど近く、陸上自衛隊三宿駐屯地に隣接して建ち、50年以上にわたって地域住民から厚い信頼を獲得し続けている国家公務員共済組合連合会 三宿病院(以下、三宿病院)。同病院では、7年前に電子カルテシステムを導入したことによりプリント枚数も大幅に増加。プリンターに負荷がかかり、経年劣化も伴って不具合が頻発。紙詰まりなどで院内の業務が停止するなど大きな支障が出ていた。このためシステムの更新に伴い、A4カラー複合機をはじめとする100台以上のプリンターをOKIデータの「COREFIDO」に入れ替え。その結果、高い信頼性・メンテナンス性により業務効率が大幅に向上したばかりか、“5年間無償保証”により、5年間で500万円以上のコスト削減効果も生み出している。
電子カルテシステム導入でプリントニーズが急増 三宿病院では2009年に電子カルテシステムを導入。以来、ほぼ全ての「紙」が電子カルテシステムに接続されたプリンターから出力されるようになっており、プリント枚数は増加する一方だ。そんな三宿病院で採用されているプリンターがOKIデータの「COREFIDO」である。現在、A4モノクロLEDプリンター「B432dnw」が80台、A3カラーLEDプリンター「C811dn」が3台、A3モノクロLEDプリンター「B801n」が1台、A4カラーLED複合機「MC562dnw」が20台と、計100台以上が稼働している。 「B432dnw」は全ての外来診察室および医事課に置かれ、予約票や処方箋、請求書、領収書などの発行に活用。「C811dn」「B801n」は看護部での教育資料や、入院患者の食事を用意する栄養科での食事一覧表や食札などの印刷に用いられている。複合機の「MC562dnw」は各病棟に1台ずつ置かれ、主にスケジュール表や患者の一覧、医療方針・手術の説明書や同意書などを印刷。コピー機能の利用頻度も高く、また、重要な文書をスキャンして電子カルテに取り込むことも日常的に行われている。
印刷物のクオリティーが病院のイメージを左右する とりわけ重要視されているのがカラー複合機だ。その理由を中野氏は「当院はそれほど広い病院ではなく、特に病棟はモノを置けるスペースが限られている。プリンター、コピー、スキャナーをそれぞれ置くなんてとても無理ですし、電源も3つ必要になる。当院では必要な機能が1台にまとまっていて場所を取らないコンパクトな複合機がなくてはならない存在です」と説明する。同病院では電子カルテ導入当時にプリンターも導入したが、特に病棟に置くカラー複合機に大きな悩みを抱えていた。 「プリント枚数が1台あたり月間6,000枚程度とメーカーの推奨枚数をはるかに超え、病棟では24時間365日ほぼ電源を入れっぱなし、常に稼働状態のため熱がこもりやすく、故障の原因となります。最後はほぼ毎日、メーカーのサービスマンに修理に来てもらう状態になっていました」 また、印刷物のクオリティーにも満足していなかった。同病院では、患者に適切な情報を提供するために、医療方針や手術の説明書なども、患部のイラストや写真をカラーで入れたわかりやすいものを作成している。しかし、色がパソコンの画面で見るものと異なったり、イメージどおりの仕上がりにならないことが多かったのだ。 「印刷物はある意味、病院の“顔”。クオリティーが低いと病院そのものに対する印象も低下しかねないのです」
“5年間無償保証”があるから導入を決断できた そこで、電子カルテシステムの更新を機に、カラー複合機をはじめプリンターを全面的に見直すことを決意。OKIデータを選んだのは、A4カラー複合機「MC562dnw」を高く評価したからだ。 「カラープリントの発色の美しさや鮮明さが群を抜いていました。コピーをしても発色の劣化が少なく、スキャンの品質も高い。また、筐体がコンパクトで設置場所に困らないのも、当院の事情にマッチしていました」 そしてもう1つ、大きな決め手になったのが“5年間無償保証”だ。 「無償で5年も保証するというのだから、万一故障が起きてもメンテナンスコスト増を抑えられる。それが耐久性に対する担保になると考えました。プリンターの選定にあたっては、『なぜこの機種を選ぶのか?』という上司からの問いに明確に答えられることも必要。その説明材料になりました」
5年間で500万円以上のコスト削減を見込む こうして2016年4月より、三宿病院で使われているプリンターはほぼ全てが「COREFIDO」に入れ替わった。使ってみて実感したのが、“紙詰まりの少なさ”と“メンテナンス性の高さ”だ。 「そもそも紙詰まりがほとんど起きない上、万一起きても筐体を開いて紙を簡単に取り除ける。不具合が起きて呼び出される機会が極端に減りました」 100台以上の大量導入をしたにも関わらず、使い始めてから3ヶ月が経っても、大きな不具合は発生してないという。さらに今まで支払っていた保守コストの削減効果も絶大だ。保守パックの契約が必要なくなったことから、年間100万円以上、5年間で500万円以上のコスト削減を見込む。 「プリンターを変えるだけでこれだけのコスト削減ができるのは病院経営にとって本当に大きい。新たな医療システムへの投資も可能になります。また導入にあたっては、OKIデータの担当者がプリンタードライバーのカスタマイズに快く応じてくれました。“一緒に良いソリューションをつくりたい”というメーカーの姿勢が感じられます」 電子カルテ導入で圧倒的に増える紙の出力。それを支えるのがプリンター・複合機だ。「プリンターが止まることは、業務が止まることに直結する。プリンターの選択は、電子カルテ導入前とは比較にならないほど重要になっています」と中野氏は語った。