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ブリヂストンスポーツ株式会社様


ゴルフボールのパッケージに欠かせないアルミ蒸着紙へのデザインに特色印刷(WHITE)の機能が貢献。複数のサンプルパターンからベストなデザイン決定がスムーズに。
写真:ブリヂストンスポーツ株式会社
ボール事業本部・ボール商品企画部
商品企画ユニット
荒井 剛氏
「ユーザー1人1人に『感動』を与える商品を」をモットーに高品質なスポーツ用品を販売するブリヂストンスポーツ株式会社。世界中のゴルファーに、高品質なゴルフボールを提供するボール商品企画部は、白版印刷が可能なMICROLINE VINCI C941dnを導入し、パッケージのフィルムサンプル制作の外注比率を削減して内製化を推進。サンプルパターンをより多く制作することで、意思決定期間の短縮と、コスト削減を実現している。
評価のポイント アルミ蒸着紙(※)へのデザインに白版印刷の機能が貢献。平台色校正の工程を外注から内製化へ一部移行することでコストを20~30%程度削減。高品質な印刷クオリティーで、最終的なジャッジを下す上級職も迷うことなく判断が可能。

※蒸着紙(じょうちゃくし):アルミ等の金属を蒸発させ、紙の表面に薄膜を形成したもの。金属箔のような平滑性、光沢を持ちつつ、紙の特性を持っている。

4案、5案のパッケージデザインを比較する際の平台色校正の外注コストが課題に

制作したデザインを出力する荒井氏。VINCI C941dnで複数のデザインパターンを比較、検討する際には自社内で印刷して素早く確認することが可能に。
ブリヂストンスポーツのゴルフボールにおける80年の歴史は、ブリヂストンが創業して間もない1932年(昭和7年)、将来ゴルフが普及すると読んだ創業者の石橋正二郎氏がゴム技術者をイギリスに派遣し、ゴルフボールの製造技術の習得を命じたことから始まる。1934年(昭和9年)にはタイヤ工場の一角に設置したゴルフボール工場で試作品を開発、翌年に国産ボール第1号を発売した。終戦後の1951年(昭和26年)には初の海外輸出ボールを発売。1980年代に入るとソリッドボールを開発し、糸巻き主流の時代に一石を投じた。さらに1993年にはツアー用のソリッドボールを発売。このボールを使用したニック・プライスがUSツアーの賞金王獲得し、全英オープン、全米プロを制覇する。以降もマスターズ、全英オープンの優勝球となり、4大メジャーの制覇を果たす。2000年に入ると世界初のウレタンカバーソリッド3ピースボールを発売。2014年には世界で展開する「BRIDGESTONE GOLF」ブランドの日本における本格展開をスタートさせた。BRIDGESTONEGOLFのボールはすでに世界のトーナメントで53勝を挙げており、その性能を評価する声は世界から寄せられている。 ブリヂストンスポーツが国内で提供しているゴルフボールのメインブランドは現在、プレミアムブランドの「PHYZ(ファイズ)」と、幅広いゴルファー一人ひとりのニーズにこたえる「BRIDGESTONEGOLF」がある。ゴルフボールは、おおむね2年サイクルで新機能を盛り込んだ新商品がリリースされるが、それに合わせてパッケージも、1箱3球入りの内箱と、内箱4個(1ダース)が入る外箱を作ることになる。1つの新製品を出すだけでも、ボールの色が白、黄色、パールホワイト、ピンク、オレンジなどカラーバリエーションが多く、ボールの種類だけパッケージのデザインは必要となるのだ。
また、ここ15年ほどの業界全体の傾向として、パッケージには表面をアルミ蒸着紙を使い、さらに印刷時に表面に加飾を施すケースが増えている。その狙いは、少しでもお客様に商品を手に取ってもらえるように高級感を打ち出すためだ。その質感は、高級化粧品のパッケージと遜色ない。
同社ではそれまで、パッケージのデザインを検討する際の平台色校正はすべて外注で行っていた。しかし、印刷を外注に出せば当然、コストがかかる。できあがるまでの期間も、中1日、中2日程度はかかることは覚悟しなければならない。同社ボール商品企画部 商品企画ユニットの荒井剛氏は「デザイン初期の段階にレイアウトを確認する際は、社内のレーザープリンターで白い紙に印刷しています。しかし、全体の質感を確認するためには、特殊紙による平台色校正が必要不可欠で、通常・数回は実施します。パッケージデザインは最終案を3~4点用意して、そこから最終1案を決定するのですが、外注の平台色校正は1回で10万円以上は必要となり、何度も外注で印刷すると膨大なコストになります。そのためサンプルパターンの印刷点数を絞り込まざるを得ませんでした」と振り返る。

厚手のアルミ蒸着紙に白版印刷ができる唯一無二のプリンターを発見!

コストを抑えて多くのデザイン案を特殊紙に印刷して確認することは、商品企画ユニットの長年の課題となっていた。そんなある日、荒井氏のもとへOKIデータから郵便物が届く。「MICROLINE VINCI C941dn」のDMだ。
「DMを確認して見て、『私たちが求めていたのはこれだ』と思いました。実は、以前にOKIデータのプリンターを使っていた経験があり、色の再現性の良さには好印象を抱いていました。その中で、厚手のアルミ蒸着紙に白版印刷ができるVINCI C941dnはまさに、のどから手が出るほど欲しかった製品です。蒸着紙の光沢を隠蔽してその上にデザインを乗せる、あるいは光沢を隠蔽せずに紙の地を活かすためには、白色での特色印刷が重要ですが、それに唯一対応していたのがVINCI C941dnだったのです」(荒井氏)
荒井氏は早速代理店にコンタクトを取り、商品企画ユニットのメンバー数人でOKIデータのショールームを訪問。実際のデザインデータを持ち込み、VINCI C941dnで出力してみたところ、想像通りのクオリティーが得られたことから、本格登用に至った。

複数のパターンを比較、検討し的確なジャッジでデザインを決定

表面をアルミでコーティングした蒸着紙にゴルフボールのパッケージのサンプルデザインを印刷。外注印刷で行っていた平台色校正が大幅に効率化された。
2015年4月に導入されたVINCI C941dnは早速、9月にリリースされるBRIDGESTONE GOLFブランドの新製品「JOKER」のパッケージデザインで活用されることになる。JOKERのパッケージデザインでは、それまで外注に出していた平台色校正の作業を、ほぼVINCI C941dnだけで行った。その結果、複数のデザインパターンを比較、検討する際には自社内で印刷して素早く確認ができるようになった。
実際、デザインの現場では、パッケージに記載するキャッチコピーの表現や、ちょっとしたレイアウトの違いにこだわることが多く、できるだけ本物を使って平等に比較したい。しかし、以前はわずかな修正だけのために、外注に出して印刷することはできなかった。それが今回、自社で特殊紙への印刷が可能になったことで、一度に3種類、4種類のデザイン案を比較しながら、何度も検討を重ねることができる。その結果、最終的なジャッジを下す上長も迷うことなく自信を持って判断することが可能となった。
「それは結果的に、コストの削減につながりました。従来は、1種類のボールのパッケージデザインを決めるために、外注の平台色校正は2回から3回は出していましたが、VINCI C941dnを導入してからは、平台色校正が必要最小限の1回に抑えることができ、概ね20~30%のコスト削減につながっていると思います。また、外注に出していたそれまでと比べて、印刷があがってくるまでの待ち時間がなくなりました」(荒井氏)

「オリジナルパッケージ」のセールス活動への活用も検討

VINCI C941dnで制作したパッケージサンプル。商品化までの大幅なコスト削減による全体コストへの好影響と決定プロセスの短縮による効率化を実現した。
同社ボール商品企画部は、VINCI C941dnを本格導入してからまだ2カ月(取材時)ということもあり、自在に使いこなすまでには至っていないが、荒井氏はサポートの厚さは高く評価している。
「親身にサポート対応していただけているので、今のところの評価は120点。引き続き手厚いサポートをお願いします。また、当社での事例をOKIデータの開発部門にフィードバックいただき、さらなるブラッシュアップ、機能向上が実現することに期待しています」
今後はVINCI C941dnのさらなる活用を検討している。その1つが、特色クリアートナーカートリッジの利用だ。荒井氏は「特色クリアーを使えば、グロス加工の表現をシミュレーションし、アルミ蒸着紙上で再現できるので、より本物に近い質感がVINCI C941dnだけで確認できるようになります」と期待を寄せる。
また、同社ではボールの内箱、外箱にお客様の好みのデザインを入れ、企業の宣伝や商品のPRなどで利用する「オリジナルパッケージ」のオーダーにも対応しているが、営業部門の希望に応じて商談用ベースでのサンプル作成にVINCI C941dnを使い、出力サンプルを見せながらオリジナルパッケージの受注を獲得するセールス活動への活用も検討中だ。さらに、ボール商品企画部だけでなく、グローブやソックスなど、他のゴルフ用品を扱う他部署からの活用依頼も来はじめているため、多くのリクエストに応えるべく、VINCI C941dnの運用方法の検討も始めている。
VINCI C941dnの導入で実現した商品化までの大幅なコスト削減による全体コストへの好影響と決定プロセスの短縮による効率化。ブリヂストンスポーツは今後も高品質なゴルフボールを生み出し、世界のゴルファーを支えていくに違いない。

Corporate profile

1972年(昭和47年)設立、1977年(昭和52年)ブリヂストンタイヤの全額出資会社として現社名に。現在はブリヂストングループの一員として、ゴルフ用品、テニス用品の研究開発・製造・販売を担う。ゴルフ・テニスのイベント、ゴルフスクール、テニススクールの企画・運営にも関わり、ゴルフをはじめとする各種競技やプロ選手へのサポートも行っている。

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