2020年11月30日
OKIはこのたび、マルチキャリア対応音声IoTゲートウェイ™(注1)を活用した「LTEモバイルソリューション」を株式会社千葉興業銀行(取締役頭取:梅田 仁司、本社:千葉県千葉市、以下 千葉興業銀行)に納入しました。千葉興業銀行が店舗外ATMで利用しているISDN回線の後継として、重要データの確実な送受信の実現およびコスト削減を目的に採用されたもので、同行の全ての店舗外ATMにて12月より本格的に運用を開始します。本ソリューションは、OKIが、MVNO(注2)事業を展開する丸紅ネットワークソリューションズ(代表取締役社長:小林 徹、本社:東京都港区)との協業により開発したものです。
千葉興業銀行は、千葉県全域113か所に店舗外ATMを展開しています。これらの店舗外ATMでは、勘定系のデータ送受信、ATM監視、オートホンによる音声通話などを、複数のISDN回線を用いて実施しており、2024年にサービスが終了するISDN回線に代わる回線の選定が喫緊の課題となっていました。
千葉興業銀行ではこの選定にあたり、①安全な金融サービスを提供するための確実なデータ送受信の実現、②経営効率化の一環としての回線コストの削減、③ATMを利用するお客さまの生活・行動様式の変化に応じた店舗外ATMの柔軟な再配置、の3点を条件に、後継の回線サービスを検討していました。その結果、データの確実な送信と回線コストの大幅な削減が可能、かつ回線敷設工事などが不要で回線開通までのリードタイムの短縮が可能で機動力が高いことを評価し、本ソリューションの採用に至りました。
LTEモバイルソリューションは、課題解決に向けたOKIの要望に対する丸紅ネットワークソリューションズの提案に基づいて開発しており、空き帯域を有効活用することで、ISDNからのマイグレーションにより、月額回線費用を最大50%低減します。また、外部から論理的に分離されたセキュアな閉域網を利用することで、利用時間帯によって輻輳が発生しやすいATM配備拠点においては、優先制御機能を活用することにより通信遅延や破棄を防ぎ、重要なデータを確保します。さらに、マルチキャリア対応音声IoTゲートウェイ装置により、高い品質の音声通話とデータ通信を1台の機器で実現します。また、回線敷設に伴う工事が不要で、導入コスト削減と利用開始までのリードタイムの短縮、配線工事や事前調査ならびに関係者との整合事項の低減など、お客さまの作業負担を大幅に軽減するとともに、将来の店舗外ATMの設置場所変更にも柔軟かつ効率的な対応が可能です。
OKIはLTEモバイルソリューションを、同様の課題を抱える金融機関、さらには流通・小売・飲食業界や医療業界など、さまざまな業界・分野に展開し、今後もお客さまの課題解決に向けた各種ソリューションを提供していきます。
本発表に対して、OKIのLTEモバイルソリューションをご採用いただいた千葉興業銀行様よりご賛同のメッセージをいただいています。
千葉興業銀行は、世の中のデジタル化に伴う銀行機能や営業スタイルの変化を見据え、ATMの機動的配置を実現する無線通信の可能性に着目し、トータルコストの低減が望め、セキュアに運用ができる本ソリューションを採用しました。
千葉興業銀行
経営企画部IT企画室
LTEモジュールとアナログ回線インターフェースの電話機能を搭載し、データ通信と音声通話を1台の機器で実現します。
お客さま拠点のデータや音声通話は、モバイル回線によりOKIのデータセンター経由でお客さまセンターに接続します。
「マルチキャリア対応音声IoTゲートウェイ」(音声IoT-GW)は、主要な通信事業者に対応したLTEモジュールを内蔵し、またアナログ回線インターフェースと電話機能を搭載しているため、既存設備に変更を加えることなく、LTE回線を用いたIPネットワークへのマイグレーションを実現できる商品です。LANやUSBなどのインターフェースも備えており、マイグレーションだけでなく新たなIoTサービスへも柔軟に対応します
MNO(Mobile Network Operator)の提供する移動通信サービスを利用して、又はMNOと接続して、移動通信サービスを提供する電気通信事業者であって、当該移動通信サービスに係る無線局を自ら開設しておらず、かつ、運用をしていない者