2020年3月23日
OKIは、長野県伊那市(市長:白鳥孝、以下「伊那市」)と、移住希望者の疑問にタイムリーに自動回答する「AIチャットボット」の実証実験を本日より開始しました。本実証実験により伊那市への移住希望者に対する市からの情報提供、移住希望者からの相談対応などのサービス提供時の課題を解決し、伊那市のまちづくり、地域活性化に貢献していきます。
人口減少時代に突入している現在、都市部に人口が集中することで、労働力不足や後継者不足による地方経済の低迷・社会持続可能性の低下が、伊那市をはじめとする地方自治体の大きな課題の一つになっています。
伊那市では、目指す姿として「伊那に生きる、ここに暮らし続ける」を掲げ、新産業技術の活用により、若者や子育て世代が定住したくなる、高齢者がいきいきと活躍する、活力と魅力にあふれる伊那市の実現を目指しています。
現在、伊那市では移住希望者への対応として「空き家バンクを利用した移住者への住居支援」や「移住者への補助金制度」など、さまざまな移住定住施策を実施しています。しかしながら、発信するコンテンツは用意されているものの、その発信チャネルはホームページや市関係の窓口に限定され、さらに閉庁時には移住希望者からの相談受付ができません。そのため、移住希望者の多くは伊那市ホームページに掲載された情報しか入手できず、さらには平日夜間や土日祝日は相談窓口が閉まっているために、相談できないという課題がありました。
OKIは、伊那市のこれらの課題を解決するため、人と自然な対話を実現するAI対話エンジン「Ladadie®(ラダディ®)(注1)」を活用し、伊那市と移住希望者を繋ぐ「AIチャットボット」を開発しました。移住希望者は、SNSを利用して移住に関する問い合わせを行い、AI対話エンジンを搭載したチャットボットによる最適な回答を受け取ることが可能となります。伊那市は閉庁時の夜間や土日祝日を含めた24時間対応を可能とすることで、移住希望者へのサービス品質の向上を目指します。引き続き、蓄積した問い合わせ履歴を精査の上で「AIチャットボット」に学習させることで、質問に対する回答をさらに充実したものとし、より一層便利な利用者サービスを構築します。
OKIは「社会インフラ×IoT」をテーマに、AI/IoTによる社会課題の解決、地域活性化への貢献を目指し、共創によるさまざまなソリューションの提供を行っていきます。
Ladadie(ラダディ)は、人と自然な対話を実現するAI対話エンジンです。
ユーザー自身では気付かなかった真のニーズを引き出すコンサルタントのラダリング技法を用いた対話や、キーワードの掘り下げで情報検索(FAQ含む)を効率的に行うための対話など、性質の異なる対話を同一エンジンで行うことができます。
参照ホームページ