2011年度
常盤中学校ボランティア出前講座に出席
レポート OKIネットワーカーズ 下山利博
「OKIネットワーカーズ(注1)」の下山利博は、社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2012年3月6日(火)に葛飾区立常盤中学校で行われたボランティア出前講座の授業に講師のひとりとして参加しました。総合的な学習として、障害について学ぶことでより良い社会を作る為にどうしたら良いかの事前学習を受け、今回は体験学習を通してバリアフリーやノーマライゼーションについて考えることを目的として行われたものです。
同校の3年生5クラスの生徒193名を対象に、手話体験、点訳体験、アイマスク体験、高齢者疑似体験、車イス体験が行われました。下山は1クラスの生徒約40名を受け持ち、体育館を会場とした車イス体験講座を担当しました。
下山の講座の様子
車イスの説明の様子
「車イス体験」の授業では、自己紹介のあと、障害者になった当時の様子や車イスでの生活について話しました。外出時にさまざまなバリアがあることで、外出時につらくなってしまうことを紹介して、いざという時のために車イスの介助ができるように学んでほしいと車イス体験の意義を話しました。続けて、人為的バリアについて話しました。特に、犬の糞やタンつば、道路にこぼされたコーヒーなどを車イスで踏みつけてしまい洋服を汚した体験から、ポイ捨てをしないだけでなく、町をきれいにしてほしいと訴えました。そして、バリアフリーが障害者には本当に必要であること、コミュニケーションの大切さと車イス操作時の思いやりの気持ちを忘れないでほしいと訴え、最後に「いざという時に手助けのできる勇気あるやさしい人に なってください」と伝えて話を終えました。続いて、車イス操作と体験コースの説明後、生徒同士がペアを組んで介助する側とされる側の体験を行いました。6台の車イスごとに分かれた生徒の皆さんに、段差介助とマットの乗り越えをすることにより、段差や坂道・悪路などをイメージした介助体験をしてもらいました。続いて、介助してもらう側として乗っていた生徒が自走体験をします。車イスを自分で操作してパイロン(注2)をジグザグによけて進んでもらいました。思うように操作ができなくて苦労する生徒もいましたが、真剣に取り組んでいたので車イス介助のコツを理解できたと思います。
代表の生徒に手伝ってもらいました
段差介助の様子
体験の終了後には、コミュニケーションの大切さと車イス操作時の思いやりの気持ちを忘れないでほしいと訴え、「勇気あるやさしい人になってほしい」と強調して話を終えました。
終了後に生徒が駆け寄り、車イスについての質問をしてくれました。葛飾区に障害者について理解できる子ども達が増えたことが、とても嬉しいです。
- 注1:OKIネットワーカーズ
OKIグループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。
OKIグループの障害者雇用を行う特例子会社、株式会社沖ワークウェルに全員が所属しています。 - 注2:パイロン
工事現場で使われている、注意を促すための円錐形状の置物のこと。カラーコーンともいい、赤色や黄色などのものがあります。今回は車イスの走行時の障害物として使用。