2011年度
南葛飾高等学校ボランティア出前講座に出席
レポート OKIネットワーカーズ 下山利博
「OKIネットワーカーズ(注1)」(OKIグループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博は、社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2011年7月7日(木)と8日(金)の両日、都立南葛飾高等学校で行われたボランティア出前講座の授業に講師の一人として参加しました。
当日は1学年7クラス242名がボランティア講座を受講しました。点訳体験・手話体験・車イス体験の3つの体験授業が行われ、下山は体育館を会場とした車イス体験講座を担当しました。
下山の講座の様子
車イス体験の様子
授業では自己紹介として、障害者になった当時の様子や車イスでの生活について話しました。外出時にさまざまなバリアがあることで外出がつらくなってしまうことを紹介し、今回の車イス体験で介助方法を覚えて欲しいと説明しました。
車イス操作と体験コースの説明後に、生徒同士がペアを組み、介助する側とされる側の体験を行いました。4台の車イスごとに分かれ、マット上の乗り越え通行により、段差や坂道・悪路などをイメージした介助体験をしてもらいました。続いて、介助してもらう側として乗っていた生徒さんに、車イスを自分で操作して進んでもらいました。それぞれの場所で思うように操作ができなくて苦労する生徒さんもいましたが、真剣に取り組んでいただき、車イス介助のコツを理解していただけたと思います。
体験終了後、コミュニケーションの大切さと車イス操作時の思いやりの気持ちを忘れないでほしいと訴え、最後に「勇気あるやさしい人になってほしい」と強調して話を終えました。
階段介助をしていただきました
参加にあたり、体育館へ入るには4段ほどの階段があり、数人の先生・生徒の方に介助をしていただきました。介助している時は真剣な顔でしたが、階段介助終了時の皆さんの笑顔がとても印象的でした。本当にありがとうございました。
障害者について理解できる葛飾区に通う生徒が増えたことが実感でき、とても嬉しく思います。
生徒の皆さんの感想から(主旨)
- 実際に乗ったら自分のペースで進まないこともありとても不安で怖く感じました。怖さを知ることができたので介助の時に気を配ることができると思いました。介助する人がどれだけ重要な役目をしているかが分かりました。車イスを乗るために準備する時も最善の注意を払って安全第一に考えていきたいです。
- 障害者への思いやりの勇気を出すこと。やさしさを表に出さなきゃ伝わらないので、これからは本当の意味でやさしくできるようにしていきます。
- 手話・点訳・車イス体験の全てが、人の役に立てることだと思いました。これからの人生で多くの人と出会い困っている人を助けることができると思います。今までどう助けたらいいのかわからなかった人に対しても、手助けができるようになったと思いました。
- 人はいつ何が起こるかわかりません。いきなり耳が聞こえなくなる、事故にあって車イスの生活になるかもしれません。今回の授業は、その時に役に立つと思いました。
- 注1:OKIネットワーカーズ
OKIグループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。
OKIグループの障害者雇用を行う特例子会社、株式会社沖ワークウェルに全員が所属しています。