2008年度
高砂小学校ボランティア出前講座に出席
レポート OKIネットワーカーズ 下山利博
社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンター(以下ボランティアセンター)より依頼を受け、2008年12月18日(木)に葛飾区立高砂小学校で行われたボランティア出前講座「ユニバーサルデザインイン高砂 ふれあおう・ともに生きよう」に「OKIネットワーカーズ(注1)」(OKIグループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が、講師として参加しました。4年生2クラスの生徒78名の皆さんが、各ゲスト講師へのインタビューと体験を行い、高齢者、外国人、赤ちゃんを連れているお母さん、聴覚障害者、視覚障害者、身体障害者の6グループに分かれて、「それぞれの立場に立って考える」授業です。下山は、身体障害者の車イス利用者として担当しました。
ゲスト講師(6組)の紹介の様子
下山へのインタビューの様子
5時限目、ゲスト講師の紹介の後、体育館内で6つのグループにわかれて、それぞれインタビューが始まりました。下山は、13名の生徒を担当しました。ひとりが1問ずつ講師にインタビューをします。「段差を上がることは大変ですか?」「ヘルパーさんのサービスを利用されていますか?」など、ひとつひとつの質問に答えていくと、生徒の皆さんは講師の話をしっかりと用紙に書きとめていました。
渡部様(左)へのインタビューの様子(手話通訳者:町田様(右))
藤岡様(左)へのインタビューの様子(ガイドヘルパー:小枝様(右))
6時限目、各グループが体験講座を行いました。車イス操作の説明の後に、生徒でペアを組み、介助する側とされる側の体験を行いました。2台の車イスごとに分かれた生徒の皆さんは、スロープ板を乗り越えることとマットの上の通行で、段差の解消や悪路、坂道などを体験しました。さらに、4つのパイロン(注2)をジグザグによけて進んでもらいました。その後、体育館脇にあるトイレに、車イスで入ってみました。思うように操作ができなくて苦労しながらも、車イス操作のコツを理解していただけたと思います。体験の最後には、ほんの小さな段差で車イスが止まってしまうことを実験して「いざという時は助けてください」とお願いをすると、うなずいてくれました。
車イス操作を行い説明する様子
アイマスク歩行・ガイドヘルパー体験の様子
最後に、ゲスト講師のひとりで介助を行うボランティアをされている方から、「相手の立場に立って行動をするときのポイント」を話していただいて、授業は終了しました。
この授業によって生徒の皆さんは、さまざまな立場の方とコミュニケーションをとることの大切さを学ぶことができたと思います。2階の体育館への階段介助を先生と生徒さんに手伝っていただきました。ありがとうございました。葛飾区にユニバーサルデザインについて理解できる子ども達が増えたことが、とても嬉しいです。
- 注1:OKIネットワーカーズ
OKIグループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。「OKIネットワーカーズ」のメンバーはこれまで、OKIグループの企業にそれぞれ所属していましたが、2004年4月21日、株式会社沖ワークウェル(2004年4月1日設立)に全員が転籍しました。
株式会社沖ワークウェルは、OKIグループの障害者雇用を専門に扱う特例子会社を目指して設立されました。重度肢体障害者の雇用を拡大すると共に、知的障害者や視覚障害者の雇用も実施しています。 - 注2:パイロン
工事現場で使われている、注意を促すための円錐形状の置物のこと。カラーコーンともいい、赤色や黄色などのものがあります。今回は車イスの走行時の障害物として使用。