2008年度
上千葉小学校出前ボランティア講座に出席
レポート OKIネットワーカーズ 下山利博
社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンター(以下ボランティアセンター)より依頼を受け、2008年11月21日(金)葛飾区立.上千葉小学校で行われたボランティア出前講座の授業に、「OKIネットワーカーズ(注1)」(OKIグループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が講師として参加しました。午前9時より同校の体育館にて、4年生3クラスの生徒110名の皆さんに対して、クラスごとに1時限の車イス体験講座を行いました。その後、「車イスから見た街並み」と題して講演を行いました。
車イス操作説明の様子
車イス体験の様子
車イス体験講座では、3つの体験をローテーションしながら行います。かつしかボランティアセンターの職員の方々が講師となった「アイマスク体験」と「高齢者疑似体験」、そして下山が担当した「車イス体験」です。車イス体験では車イス操作の説明の後に、生徒でペアを組み、介助する側とされる側の体験を行いました。6台の車イスごとに分かれた生徒の皆さんは、スロープ板を乗り越えることとマットの上の通行で、段差の解消や悪路、坂道などを体験しました。さらに、4つのパイロン(注2)をジグザグによけて進んでもらいました。思うように操作ができないながらも、真剣に取り組む姿が印象的でした。生徒の皆さんには、車イス操作のコツを理解していただけたと思います。
先生も介助してもらいました
4時限目下山の講演の様子
4時限目は、下山が講演をさせていただきました。9年前の交通事故が原因で車イスの生活をしていることなど、簡単に自己紹介をした後、外出時にバリアが身近にあることを話しました。その中で、犬の糞やタンつば、道路にこぼされた飲みかけのコーヒーなどを車イスで踏みつけてしまい洋服を汚してしまったことを通して、ポイ捨てをしないだけでなく町をきれいにしてほしいと訴えました。道路の微妙な傾斜が車イスでは怖いことなど、実際に車イスで段差に引っかかる実験などを見てもらいました。整った設備も大事ですが、いざという時に手助けのできる「勇気あるやさしい人になってほしい」と強調して話を終えました。
最後は質問会になりました
その後、質問会となりました。生徒の皆さんからの素朴な疑問に答えているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまいました。授業終了後には、生徒の皆さんが集まってきてくれて、車イスを眺めながら話をしてくれました。
葛飾区に車イス利用する障害者について理解できる子ども達が増えたことが、とても嬉しいです。
- 注1:OKIネットワーカーズ
OKIグループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。「OKIネットワーカーズ」のメンバーはこれまで、OKIグループの企業にそれぞれ所属していましたが、2004年4月21日、株式会社沖ワークウェル(2004年4月1日設立)に全員が転籍しました。
株式会社沖ワークウェルは、OKIグループの障害者雇用を専門に扱う特例子会社を目指して設立されました。重度肢体障害者の雇用を拡大すると共に、知的障害者や視覚障害者の雇用も実施しています。 - 注2:パイロン
工事現場で使われている、注意を促すための円錐形状の置物のこと。カラーコーンともいい、赤色や黄色などのものがあります。今回は車イスの走行時の障害物として使用。