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事例・関連記事

多品種少量生産の課題:メリットとデメリットから学ぶ課題対策事例

製造業の現場では多種多様な顧客ニーズに対応するために、一つの商品をさまざまな仕様で製造する多品種少量生産が求められています。ここでは、この生産方式のメリット・デメリットを紐解きながら、IoTを活用した課題対策事例をご紹介します。

多品種少量生産とは

多品種少量生産は、顧客のニーズに合わせて類似性(機能・デザイン)の低い商品を、少量ずつ作る生産方法です。これまでの生産ラインでは単一の商品をたくさん作る大量生産が主流でした。大量生産は、作業者のスキルに影響されずに品質の均一化を図ることができ、さらにコスト(単価)の低減が見込めます。しかし近年では、年齢や性別、地域、季節などの顧客ニーズの多様化に伴い、多彩な商品が市場に流通し、商品のライフサイクルが早まっていることから、これらのニーズに応える手法として多品種少量生産に取り組む企業が増えています。

多品種少量生産が注目される背景

多品種少量生産が注目される背景には、『インダストリー4.0』と『マスカスタマイゼーション』という2つキーワードがあります。インダストリー4.0とは、ドイツ政府が主導で進めているIoTを活用した製造業振興策のことで、日本では『第4次産業革命』とも言われています。日本でも経済産業省が、第4次産業革命に対応するための「新産業構造ビジョン」の策定に向けて検討を進めています。

参考:OKI「第4次産業革命とスマート工場化を実現するための3つのポイント」
 https://www.oki.com/jp/iot/doc/2016/16vol_12.html

そして、ドイツのインダストリー4.0と日本の第四次産業革命に共通し、企業が実現を目指す1つの姿として『マスカスタマイゼーション』という考え方があります。これは、大量生産のように低コストを維持したまま、顧客一人ひとりに対応した商品を作り出すことです。

たとえばアパレル業界では、顧客が自分の体型と好みの生地を組み合わせたデザインの衣服を注文し、従来の製造ライン上で実現することで、テーラーメイド品が量産品と変わらない価格で顧客に提供できるようになります。

つまり、IoTを活用したインダストリー4.0という考え方において、近い将来に実現したい姿であるマスカスタマイゼーションを実現する第一歩として、多品種少量生産の手法に注目が集まっているのです。

近未来の工場のイメージ

多品種少量生産のメリットとデメリットと課題

これまでの大量生産と比較すると、多品種少量生産にはメリットとデメリットが存在します。それらを俯瞰したうえで、多品種少量生産を導入して利益を向上させるために解決すべき現場の課題についても考えてみます。

メリット

工場のメリットとして、多種多様なニーズに対応できて顧客の満足度が向上し、在庫を抱えるリスクを低減することができるという点が挙げられます。

多種多様な顧客ニーズに対応
単一の商品では対応しきれなかった、多様化した細やかな顧客ニーズに対応した商品を、迅速に提供することができます。

在庫を抱えるリスクの軽減
多品種少量生産は、必要なものを過不足なく作るという性質上、売れ残った在庫を抱えるリスクを減らすことができます。

デメリット

一方、デメリットとしては、最終的なコストの増加と生産効率の低下が挙げられます。

コストの増加
一つの商品の仕様を変えて製造するにあたって、同じ原料でも仕入れる資材が増え、コストが増加することが懸念されます。また、品種ごとの管理コストも発生するという点も挙げられます。

生産効率の低下
商品の仕様が変わると、段取りや生産ラインを変更する必要があります。この変更をしている間は作業が止まるので、最終的な生産効率が下がる可能性があります。

人手に頼ることで発生する新たな人的エラー対策

このようにメリットとデメリットから検討すると、多品種少量生産はいかにして生産効率を高めつつ在庫を持たないかがポイントになります。一方、顧客事例を見ると、多品種少量生産では人手による新たな生産ラインの確立が不可欠になるため、人的エラー対策も運用面で課題となっていることが分かってきました。次の章では、この運用面の課題と解決した事例を紹介します。

IoTを活用した多品種少量生産の課題対策事例

これまで、多品種少量生産におけるメリット・デメリットとその課題について説明しました。OKIは、人的エラーを回避して生産効率を高めることができる組立ライン連携IoTソリューション「プロジェクションアッセンブリーシステム (以下、本システム)」をリリースしています。

本システムはプロジェクションマッピング技術と画像センシング技術を活用し、多品種少量生産における組立作業ミスのゼロ化を支援するものです。

その仕組みは、作業スペースの上にプロジェクターとUSBカメラを設置し、作業者の動作をセンシングしながら次に取り出すべき部品・個数の指示や、組立工程の手順書を表示するなどして、作業誘導を行うことで作業ミスの大幅な削減を実現します。また、作業実績データをデジタルデータ化して、作業時間のばらつき具合を可視化することで、問題発生箇所の特定も容易にします。

これらの点に加え、ERP連携などでより正確な現場の作業環境実現が期待できる点が高く評価され、インプレス社「Impress DX(デジタル変革)Awards 2018 アプリケーション部門」において、準グランプリを受賞しています。

プロジェクションアッセンブリーシステムのイメージ

それでは、本システムの具体的な運用事例をご紹介しましょう。

事例1:OKIの富岡工場

ATMや現金処理機、鉄道の発券端末などを製造するOKIの富岡工場では、担当者の作業早期習熟と品質の安定、継続的な組立作業の改善を目指し、本システムを導入しています。

課題
従来は、棚の一つひとつにLEDを取り付けて作業誘導を行っていました。この手法では、全ての部品ごとのLEDとシーケンサー(順番通りにLEDを点灯させる機器)を取り付ける必要があり、ラインの新設や変更の際にも時間を要するため設備費用が高額になるといった課題がありました。また、LEDでは品質確認ポイントなどの注意喚起ができないことや、作業データの収集による分析・改善が難しいという課題もありました。

結果
本システムの導入により、ラインの容易な立上げや変更、組立作業教育の負荷低減、作業ミスの大幅な削減を実現しました。さらに、プロジェクターなどの汎用的なICT機器を活用することにより、設備投資費用を大幅に低減しました(当社比 約25%)。

事例2:大宝工業様

大宝工業株式会社様は、主力事業である樹脂加飾組立事業の関西カンパニー鳥取工場において、家電や医療分野向けの各種プラスチック成型加工を多数手掛けています。

課題
従来、商品組立は外部に委託していましたが、商品の特性上、手作業による組立工程に多くのバリエーションが存在し、かつ頻繁な工程変更も発生することから、自社および委託先における作業の早期習熟や品質確保が課題でした。

結果
これらの課題解決のため、外部に委託していた一部の作業を自社工場に戻して本システムを導入し、その効果検証を行いました。その結果、組立ミス「ゼロ」化に成功したうえ、作業習熟に向けたトレーニング時間の短縮も実現することができました。

出典:映像とカメラによる生産現場での作業ミスゼロ化を支援する「プロジェクションアッセンブリーシステム」を大宝工業へ納入
 https://www.oki.com/jp/press/2018/11/z18059.html

まとめ:生産効率の向上とQCDを確保するために

多品種少量生産では、いかにして生産効率を高めながら在庫を持たないかがポイントになります。OKIのプロジェクションアッセンブリーシステムにより、作業ミスの大幅な削減を実現するとともに、組立作業教育の負荷低減、さらには作業実績のデータ化による問題発生箇所の可視化が可能になり、製造現場のQCD(Quality、Cost、Delivery)向上を実現することができます。ご興味のある方は、ぜひご相談ください。

製造現場のQCD向上

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本記事は2019年7月に掲載しました。記事中に記載する数値、固有名詞、市場動向等は掲載日現在のものです。



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