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コラム

2012年8月20日

世界で戦える「ものづくり」の実現

中野 善之(Yoshiyuki Nakano)
執行役員兼システム機器事業本部メカトロシステム工場長


メカトロ製品の生産を担当している中野です。

メカトロシステム工場では、システム機器事業本部で開発された現金自動預け払い機(ATM)や現金処理機、銀行の営業店システム、駅や空港などで見られる自動発券機や自動チェックイン端末などのメカトロ製品の生産を、日本(群馬県富岡市)と中国(シンセン市)の2ヶ所の拠点で行っています。

ものづくりは市場に近いところで行う事を基本としますが、私たちは2つの拠点の強みを活かして生産活動を展開しています。日本では受注状況によって生産を柔軟に調整しなければならない、いわゆる断続生産が求められる製品を中心に、付加価値が高く、高精度・高品質を求められる部品を生産しています。一方、中国では高騰しているとはいえ、まだ安価な人件費のメリットを最大化する連続生産が可能な製品に特化した生産を行っています。そして、この二つの工場の生産手法は異なりますが、同等の品質の製品を作ることを実現しています。

日本生産の特徴

まず工場全体の取り組みです。昨年までメカトロ製品の生産は富岡市と埼玉県本庄市に分かれていましたが、この2つの拠点をひとつに統合し、部品製造から組立試験までのコンパクトな一貫生産工場の構築を進めてきました。


コンパクトな一貫生産

同時に、生産における付加価値を最大限に引き出すことを目的に、新しい生産技術を開発し、コア部品の内製化による価格競争力の向上にも積極的に取り組んでいます。現状に満足することなく、スペースを有効利用しつつ、組立試験と部品加工ともに1.5倍の能力アップを目指し継続的に生産改革に取り組んでいます。

組立試験では、投資を最小限に抑えた「自働化」に取り組んでいます。自働化とは不良が発生したら自動的に生産を停止する仕組みを持つ生産ラインを意味します。生産台数の少ないメカトロ製品を自働化する際には、投資額の大きい専用ロボットでの完全自働化ではなく、「人とロボットが融合したライン」をコンセプトに、人手がかかる生産ラインの中で最も投資対効果が高いものを自働化することを推進しています。その際、ラインの全ての作業を自働化するのではなく、難しい作業や、やりにくい作業にポイントをおいて「自働化」を仕掛け、品質の安定と作業の軽労化に取り組んでいます。


人とロボットの融合

なお、この自働化設備は、比較的安価な汎用の設備に独自に改良・改善を加えて専用の設備として活用し、大幅に投資効率を上げています。

また、多種多様な製品を一つの生産ラインを使い、効率よく切り替えながら生産すること、いわゆる混流生産によりスペース効率を上げています。このような生産の実現には、一人が複数の作業をしなくてはならないため、熟練者が必要になります、そこで熟練者でなくても正確かつ熟練者と同様のスピードで組み立て作業ができる仕組みづくりにも取り組んでいます。

次に少量生産における板金部品製造の取り組みです。

私たちが得意とする汎用板金加工では、レーザーで外形を切り、汎用の型を使って曲げ加工を行っているため専用の金型を作りません。これは開発初期段階での設計改良において有利になるとともに、初期投資がいらないという経営メリットがあります。加工設備は市販のものを使いながら金型を使った加工と同等レベルの高精度と加工速度を実現するため、加工設備メーカーとタイアップして取り組んでいます。私たちの要求を設備開発段階から盛り込んでもらうだけでなく、自社にて設備の改良を手掛け、作業者の安全と部品の品質を確保した上で、24時間止まらない部品製造を実現しています。


汎用板金加工を実現するメカトロシステム工場の生産設備

一方、国内の部品加工において今後課題になる技能者の確保については、経験の浅い作業者の作業を支援する仕組みを取り入れています。加工機のセット作業の指示や検査指示だけに留まらず、生産活動の見える化、作業のトレーサビリティ管理など、幅広く情報を活用できるシステムを工場独自で開発し、生産性向上・品質安定を図っています。なお、このシステムは工場内だけでなくサプライヤーまで展開されており、言語を含めた改造を行い、中国やタイの工場にも導入しています。

中国生産の特徴

中国生産では、豊富な労働力を使い、日本と同等の品質を確保したものづくりを実現しています。

経験が浅く離職率の高い作業者が、一人当たりの持ち部品点数が多いメカトロ製品を組立てるには、個人の能力に頼るだけでは品質がばらついてしまいます。そこで私たちは中国に適した不良を作らない工程を確立するだけでなく、コストをかけても不良を流さない仕組みを作っています。

部品の受入においては、全ロットの検査をするのはもちろんのこと、重点箇所では全数検査や過去の品質実績を反映させたシステムを利用し、不良部品を組立工程に流さない検査を行っています。また、試験工程では、定数キッティングによる部材欠品防止や五感に頼った調整を排除し、個人のスキルに頼らなくても設備・治工具を開発・導入することで不良要因を排除する取り組みを実施しています。

さらに、一人当たりの持ち部品を減らし、新人でも単工程を習得すれば生産ラインに入れるような専用ライン化を志向しています。専用ライン化にはある程度まとまった生産台数が必要となるため、この制約から連続生産できる製品やユニットを中国生産の対象にしています。また、設計段階で部品やユニットの共通化をはかり、共通度の高いユニットの混流生産を行うことにより、作業者が受け持つ持ち部品点数を少なくする工夫もしています。

このようにメカトロシステム工場は、日本での生産と中国生産それぞれの持ち味を最大限に活用することによって、日本市場および中国市場においてお客様にご満足いただける「製品品質」「製品コスト」「製品納期」を提供しています。

そして、今後、ATMのグローバル展開に向けて、最高の品質と世界で戦えるコスト競争力を持つ製品を供給するために改革を継続し、世界No.1のメカトロ工場を目指していきます。

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