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コラム

2008年5月26日

社内SNSの可能性

(ユビキタスサービスが拓く未来:第3回)

  • 平沼 雄一郎(Yuichiro Hiranuma)
    情報通信グループ
    ユビキタスサービスプラットフォームカンパニー
    プレジデント

ユビキタスサービスプラットフォームカンパニーの平沼です。

前回、前々回と「ユビキタスサービスとは何か?」、「ユビキタスサービスは何のためにあるか?」といった、どちらかというと少し先の未来の話を中心に話をしてきました。今回からは、現在もしくは非常に近い未来をターゲットにした、具体的なユビキタスサービスについて話をしたいと思います。

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)というと、mixiやFacebookというコンシューマ向けのSNSを思い浮かべる方が多いと思います。mixiは国内を中心に1,300万人以上、Facebookは全世界で7,000万人以上のユーザーが利用しています。これをみても、非常に普及したコンシューマ向けサービスの1つと言えます。

最近はこのSNSが企業内で利用される例が増えてきており、ネットで検索するといろいろな事例を見つけることができます。OKIも07年4月からOKIグループ内で招待制の社内SNSの試行を開始し、08年4月現在で国内従業員数の1割以上の1,750名が利用しています。

OKIが考える社内SNSの目的や機能を簡単に説明します。

OKIは社内SNSを「OKIグループ内で組織の壁を越えて情報を共有する、現在の人間関係以外のインフォーマルな人間関係を増やす」ために立ち上げました。この社内SNSは、コミュニティ管理、日記ハンドリング、メッセージ送受信、フレンド管理などの一般的なSNS機能に加えて、社員情報データベースと連携してメンバーの名前や所属、連絡先がわかる機能を追加しています。また、社内である分野のことについて一番良く知っている人やコミュニティを見つけ出す「全員Q&A機能」や、「SNS内の全文検索機能」も持たせました。

これらの工夫により、業務に関わるQ&A、業務に関連したテーマに関するコミュニティ内の議論が活発化しています。一方、趣味などの共通の興味を持つメンバーによるもの、同期入社など、業務以外でも様々なコミュニティも数多く立ち上がっています。業務や勤務地などだけでは知り合うことがなかったであろう、共通の関心事を持つ新しい知り合いができたり、今まで知っていた人との間でも、これまで知らなかった新たな発見があるなど、人と人のつながりが増えたり深くなったりしています。

今後さらにユーザー数を増やし、利用度を上げて導入効果を高めていくために、ツールとしての改善はもとより、運用方法も工夫を加えていくつもりです。OKIの社内SNSは、運営開始から約1年が経過しました。この間の運営経験を活かし、運用面での工夫をノウハウ化して、より一層の活性化を図るとともに、ツールとしての完成度の向上を目指した機能も追加していく予定です。

最近思うのは、社内SNSの発展性です。

電子メールが社内で使われ始めた頃は、社内の公式なコミュニケーション手段は音声(口頭や電話)であり、文書でした。徐々に電子メールが普及した結果、社員全員がメールアドレスを持つ全社メールシステムへ発展しました。それでもまだ、社内の公式な伝達手段は紙の文書が中心であるという時期が続いていました。そのうちに電子メールが公式な伝達手段として認識されるようになり、いつの間にか紙の文書が配布されたり、回覧されたりすることが激減しています。

社内SNSも現状ではインフォーマルなコミュニケーション手段であり、業務の正式な伝達手段として使われることはありません。しかし、そのうちに社内SNSも社内のフォーマルなコミュニケーション手段や業務ポータルサイトに進化するのではないかと思っています。

さらに最近は、多くの個人の経験や思考が価値ある情報へと集約されていく現象を意味する「群衆の叡智(Wisdom of Crowds)」ということが言われるようになってきました(興味のある方は、ジェームズ・スロウィッキー著『「みんなの意見」は案外正しい』(角川書店)をご参照ください)。

企業においても、群衆の叡智を活用して新たな商品や価値を生み出していく時代がもうすぐ来るのかもしれません。その際には社内SNSのようなツールが大活躍していると思うのは私だけでしょうか?

コラム「ユビキタスサービスが拓く未来」シリーズ

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