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現在位置:Home > 導入事例 > 2013年 > Webアーキテクチャー対応の本格的ATMシステムを全国で初めて構築


導入事例

2013年2月25日

株式会社大垣共立銀行様

Webアーキテクチャー対応の本格的ATMシステムを全国で初めて構築
低コストなアプリケーション開発環境の実現でサービス強化を加速


本店(大垣市)

岐阜県大垣市に本店を構える株式会社大垣共立銀行様(以下、大垣共立銀行様)は、他の追随を許さない多種多様なATMサービスを展開する中で、システム基盤に限界を感じていました。そこで、より迅速かつ柔軟なサービス提供を実現するためのインフラ刷新に着手。OKIと富士通が共同開発したWebアーキテクチャー対応のATMソフトウエア「UNISONATM+®」(ユニゾンATMプラス)を採用し、センター側のサーバーからATMの一元管理が可能な「Web-ATMシステム」を構築しました。新インフラの導入により、システム運用にかかる負荷も大幅に軽減されています。

大垣共立銀行様は、「銀行はサービス業である」というコンセプトのもと、国内146店舗の営業窓口だけでなくATMやネットバンキングに関しても、「お客様目線」に立った利便性の高い金融商品・サービスの提供に力を注いできました。その意欲的な取り組みはお客様から高い評価を受けるとともに、マスメディアや調査機関などが行う顧客満足度調査でも全国トップを獲得したことで世間の注目も集めています。

なかでもATMサービスに関しては、1990年6月に国内普通銀行初となる日曜・祝日稼働の「サンデーバンキング」、1994年9月には国内金融機関で初めて365日無休稼働の「エブリデーバンキング」を実現したのをはじめ、車から降りずに利用できるドライブスルーATM、取引別にスロット・ルーレット・サイコロ・スマートボールの4種を揃えたATMゲームサービス(当たりで現金プレゼントや手数料無料化などを提供)などユニークな仕組みを次々に提供してきました。システム部長の増田 明久氏は、「営業窓口と同じサービスをATMでも提供していこうという考えから、一般的なメニューに加えて定期預金、外貨預金、国債申込、宝くじ購入などもATMのサービスに組み込んでいます」と話します。

背景・導入目的

既存のシステム環境が迅速・柔軟なATMサービス提供の足かせに


システム部 調査役
小塚 達也 氏

他にない種々のATMサービスを展開してきた大垣共立銀行様ですが、従来のATMインフラには課題を感じていました。「複数ベンダーのATMを採用しているので、新しいメニューを追加する際には、それぞれにシステム開発が必要、またソフトウエアの更新作業もATMベンダー毎に異なり、手間やコストも負担となっていました。より利便性の高い新サービスを迅速かつ柔軟に展開していくうえで、従来のATMインフラに限界を感じていたのです」と、システム部調査役の小塚 達也氏は説明します。

このような課題を解決すべく、インフラの刷新を検討し始めたのが2009年。既存ATMベンダーの中でATMを一番多く設置しているOKIに相談したところ、同じ時期に富士通との共同開発が進められていたATMソフトウエア「UNISONATM+」の提案を受けました。

ベンダーを越えたアプリケーションの共通化とICキャッシュカード基本形への対応を高評価

「UNISONATM+」は、Webアーキテクチャーに対応し、センターに設置したサーバーでATMの各種サービスや情報の一元管理を実現します。また、ATMを制御するインターフェースを統一化したことにより、異なるベンダーのATMでもアプリケーションを共通化できます。ATMの基本的な取引や機能については標準機能としてパッケージ化しているため、個別開発に比べてコストを抑えられるメリットもあります。

これらの特長は、新たなATMインフラのベースとして十分に意に沿うものでした。さらに、「当時、全国銀行協会が主導して業界全体での導入が進められようとしていたICキャッシュカードの新しい認証方式(ICキャッシュカード基本形)をサポートしていたことも、大きな評価ポイントになりました」(増田氏)。

経営陣も交えて実機によるデモをチェックしたうえで、細かな要件も組み入れた「Web-ATMシステム」の構築を正式決定。2010年7月から約1年をかけてシステム開発を行いました。小塚氏は、「最も苦労したのは、トップ画面の作り込みでした。当行の“顔”となるものなので、画面構成を一から見直し、お客様に良さを感じていただける分かりやすい画面にすべく、各部署のスタッフを集めて徹底的に議論しました」と振り返ります。

また、業界を挙げたICキャッシュカード基本形への移行が先行していたため、導入スケジュールの調整にも腐心したそうです。

システム概要・導入ポイント

行員用ATMでの試行から着手し、安全・確実・スムーズな移行を完遂

「Web-ATMシステム」は、従来環境からの安全・確実・スムーズな移行を図るため、まずは2011年7月に本店内にあるATM2台に試験導入されました。現場の意見などを汲み取ったうえで、9月から5店舗 6台のATMで試行し、3カ月後の11月に本格稼働を開始しました。

他店舗への展開を順次行い、1年後の2012年9月に全146店舗、合計610台の新インフラへ移行を完了しました。増田氏は、「Web-ATMシステムへの移行は、既設ATMを利用しつつソフトウエアを入れ替える方式で行いました。このソフトウエアを適用できない旧型の機種については、新型への更改に合わせてWeb-ATM化も段階的に進めていきました」と説明を加えます。

各種サーバーを組んだセンター側のシステムは、本店センターおよびバックアップセンターの2カ所に設置しました。

メニュー画面で“分かりやすさ使いやすさ”を徹底追求

「Web-ATMシステム」の画面は、ベンダーによらず全てのATMで統一され、どの店舗のどのATMでも同じ操作で利用できます。


メニュー画面の例(1月)

メニュー画面は、お客様の利用頻度が高い6つの取引を単独ボタンで配置し、他の取引やサービスをカテゴリー別に5つのボタンに分類し、サブメニューで操作を進めていく形式にしています。また、運用管理端末から容易に変更できる背景デザインは、季節や年間行事に合わせてタイムリーに入れ替えています。
画面中央下には、キャンペーンやイベント情報、新商品・サービスの内容などを紹介する「お知らせ」ボタンを新たに設けました。

また、取引操作中の画面遷移時(センターとの通信中)の数秒間に商品・サービスの案内、キャンペーン、イベントなどの情報を表示できる仕組みも構築しました。これらのコンテンツは運用管理端末からATM単位で登録できるので、店舗や地域の限定情報を発信することも可能です。

さらに、ATM取引の疑問や取扱手数料を案内する「ご利用案内」や、高齢者向けにゆっくりした画面表示や音声案内で利用できる「らくらく操作」を新設するなど、“分かりやすさ・使いやすさ”へのこだわりを細部にまで行き渡らせています。

新しいATM画面に対して、お客様からは「見やすくなった」と狙い通りの評価が返ってきています。「実は、動画の品質も以前より格段に向上しており、たとえばゲームサービスの1種であるスマートボールのスムーズな動きにお褒めの言葉をいただいています」と、小塚氏は付け加えます。
また、営業店からも「お客様にアピールする機会が増えた」と好評で、情報更新の依頼も頻繁に寄せられているそうです。

導入効果・今後の展望

ジャーナルデータや金融機関情報の管理も効率化

「Web-ATMシステム」の導入により、ATMの運用管理コストは大幅に軽減されました。具体的には、全ATMのアプリケーションを共通化したことで、新規のソフト開発コストが従来よりも約4割削減できました。もちろん、開発およびATMへの展開期間も短縮されました。小塚氏は、「サービスメニューの追加も容易になりました」と話します。

また、「Web-ATMシステム」導入によって、従来は紙で出力・保存していたジャーナルデータが電子化され、紙代だけで年間約1,000万円の削減になりました。各営業店にとっては、記録紙の補充・交換作業がなくなり、保管の負担が解消されたうえ、ジャーナルデータの検索・照会も容易になりました。ジャーナルデータをセンター側で一元管理することで情報漏洩・消失のリスクも軽減されています。

さらに、以前はATMごとに年に数回だけ更新していた、他行との振込取引などで用いられる金融機関情報を、サーバー上で管理することによりタイムリーに更新できるようになったことも、運用負荷の軽減に寄与しています。「現在は、ATM側での更新作業を行う必要はありませんし、お客様も常に最新の金融機関情報で振込取引を利用いただくことができます」と、増田氏は説明します。

新インフラの効果を活かした新サービスも続々スタート

大垣共立銀行様が「Web-ATMシステム」を導入した一番の目的は、「お客様に喜ばれるより便利なサービスを柔軟かつ迅速に提供し続けていくこと」にあります。

その観点での最初の成果といえるのが、2012年9月から提供を開始した「手のひら認証ATM」――通帳・キャッシュカードがなくても生体情報でATMを利用できるサービスです。マスコミでも大きく取り上げられた世界でも先進的なこのサービスは、約1年の開発期間で運用に漕ぎつけました。増田氏は、「Web-ATMシステムが稼働していなかったら、これほどスムーズに事は進まなかったでしょうし、開発コストも相当膨らんでいたはずです」と語ります。


「オリジナル画面」サービスの例

続いて2013年1月には、「Web-ATMシステム」とCRMの連携によって実現する「オリジナル画面」サービスをスタートさせました(両システムの連携には、OKIのマルチチャネルマーケティングシステム「Channel Navigator® 2.0(チャネルナビゲータ)」を利用)。このサービスでは、個々のお客様がATMのメニュー画面を使いやすくカスタマイズできる機能とともに、年齢や性別、取引状況などに応じた金融商品の案内なども提供しています。

小塚氏は、今後の展開に向けて「行内でプロジェクトチームを立ち上げ、Web-ATMシステムをさらに積極活用すべくアイデアを練っています」と明かします。また、増田氏は、「Web-ATMというインフラを活かし、『銀行のATMコーナーに行くと必ず何か発見がある』と思っていただけるサービスを目指しています」と意気込みを見せています。

システム全体イメージ

株式会社大垣共立銀行様 概要

社名 株式会社大垣共立銀行
本店所在地 岐阜県大垣市郭町3丁目98番地
代表者 土屋 嶢 取締役頭取
設立 1896(明治29)年3月
従業員数 3,285名(連結・2012年3月末現在)
事業内容 銀行業務
ホームページ http://www.okb.co.jp

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