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導入事例

2011年9月2日

宇部興産株式会社様

安全・確実・効率化に貢献する「DSRC+車載端末の運行管理システム」を構築
日本一長い私道「宇部興産専用道路」の特大車輸送をサポート


宇部興産様 宇部本社外観

宇部興産株式会社様(以下、宇部興産様)を中心に幅広い事業を展開するUBEグループ様は、日本一長い私道といわれる「宇部興産専用道路」を保有することでも知られています。今般、この専用道路でセメント関連の輸送を担う特大車の「ランシステム」の更新に際し、OKIの「DSRC(注1)と車載端末を使用した運行管理システム」を導入しました。2011年4月から運用を開始した新システムは、特大車の安全・確実・高効率な走行をサポートしています。

宇部興産様を中心とするUBEグループ様は、1897年(明治30年)に炭鉱組合として創業され、以来100年以上にわたり一貫して独創的な技術によるモノづくりにこだわってきました。

現在、事業分野は、化学をメインに建設資材、機械・金属成形、医薬、エネルギー・環境と広がりを見せ、その製品・技術はデジタル家電や家庭用品、自動車部品、医薬品などの身近なものから、社会インフラの整備や航空宇宙分野にまで活用されています。

こうした幅広い事業とともに知られているのが、日本一長い私道といわれる「宇部興産専用道路」です。山口県宇部市から美祢市に至る宇部興産専用道路は、セメント製造に関する原燃料や製品輸送を担う大動脈として1982年に全ルートが完成しました。内陸部にある美祢市伊佐工場と港のある宇部工場を結ぶこの専用道路は、高速道路に匹敵する高規格道路で、総延長は実に35kmにおよびます。

背景・導入目的

老朽化した運行管理システムを、機能を踏襲させながら低コストで移行


建設資材カンパニー
生産・技術本部 総務管理部
購買・物流グループ
特大車チームリーダー
阪本 一正 氏

今回、「ランシステム」の更新を検討した背景や経緯について、建設資材カンパニー 生産・技術本部 総務管理部 購買・物流グループ 特大車チームリーダーの阪本一正氏は、「まず、従来使用していたシステムが老朽化し、維持が困難になってきたことがあげられます」と振り返ります。「しかも、当社の専用設計であったため、故障の際の部品交換費用も高額になっていました。このため、更新ではできるだけ汎用品でシステムを構築し、維持管理費も含めたコスト低減を考えました」と話します。

「ランシステム」で管理する対象は、日本においてここでしか走っていないダブルストレーラーと呼ばれる特大車。セメントの半製品であるクリンカーや石灰石、伊佐工場で燃料として使う石炭を、年間数百万トン輸送しています。この特大車は、1台で10トン車8台分の80トンの荷物が運べます。道路専用の車両のため車検はありませんが、民間の車検よりも厳しい基準で検査を行い運用しています。

専用道路の「ランシステム」は、この特大車に車載器を搭載し、その運行を管理するものです。最大の特長は、車載器との双方向通信によって道路側の装置が特大車の通過を検知し、前方の信号が赤にならないように制御していることです。これにより特大車のノンストップ走行が実現され、輸送の効率化と安全性が高度に両立され、さらに燃費の向上によって省エネルギー、低コストにもつながっています。

宇部興産様では、保有する40台を超える特大車すべてに車載器を搭載しています。車両の更新ごとに車載器の更新も必要なため、更新コストを抑えるために汎用品を使えるようにしたいという要望もありました。

システム更新は2007年より検討が開始されました。OKIのシステムが採用された経緯について阪本氏は、「まず、OKIの営業による提案と当社の汎用品によるシステム更新の狙いが一致したことが最初のきっかけです。とはいうものの、高額な予算を必要とすることから、更新の検討開始から発注までに4年にわたる地道な協議の積み重ねを行い、最終的に競合数社に比べ、最も当社の要望を理解されたOKIにお願いすることにしました。OKIグループとしてハードからソフトまで総合的に対応するDSRCに実績があったことも選定の理由です。価格面においても他社より好条件を提示していただきました」と話します。

システム概要・導入ポイント

運行管理者やドライバーに違和感のないシステムを導入


宇部興産セメントサービス株式会社
物流生産部専用道路グループ
輸送管理チームリーダー
平田 正人 氏

導入に際して留意した点について、宇部興産セメントサービス株式会社 物流生産部専用道路グループ 輸送管理チームリーダーの平田正人氏は、「私たちが違和感なく移行して利用できることを前提にシステム更新を検討しました。そのため、OKIに従来のシステムを十分に理解していただく必要があり、その部分にかなりの時間を費やしながら進めていただきました」と振り返ります。

導入に際してのOKIに対する要望とその対応について阪本氏は「従来のシステムを踏襲しながらもより優れたシステムであること、汎用品を用いて機器を構成することをお願いしました。当社内のさまざまな制限がある中で無理をお願いすることもあったのですが、満足のできる十分な対応をしていただいたと思っています。工事に際してもOKIの営業や技術担当の立ち会いのもと、順調に進めることができました」と話します。

OKIのDSRC先端技術が活かされた新しい「ランシステム」は、2011年4月から本格的な運用がスタートしました。専用道路側の装置は、特大車や運行管理システムと無線通信を行うDSRCアンテナ、DSRC無線機などから構成され、また伊佐工場、宇部工場の積み込み場、荷降ろし場のゲートでも、同様に特大車や運行管理システムと通信するための無線LANアクセスポイントとDSRC無線機を利用します。一方特大車には汎用のETC車載器が搭載され、そのIDによってどの特大車か識別され、さらに、車載端末としてナビゲーション装置であるPNDを利用し、液晶画面で運転手に対するさまざまな情報を提供します。


DSRCアンテナ
 

DSRC制御装置

まず走行中においては、前述した信号制御によるノンストップ走行のほか、どの車両がどの区間を走行しているのかをDSRCにより認識して運行管理システムへ送信し、運行管理者はモニターで各車の現在位置が把握できます。また、各DSRCを通過した時間から運行管理者は速度超過を監視することができ、安全走行を支援します。(※システム概要図を参照)

また、今回追加された新システムにも、OKIの通信技術が駆使されています。「積み込み場では、配車計画に沿った運行ができるよう、ゲート側無線機と特大車車載器の双方向通信によって車番を認識したうえで、PNDの画面に行先と積み込む品種を表示させ、運転手を正しいゲートに誘導します。一方、荷降ろし場でも正しいゲートに誘導するとともに、万一誤ったゲートに来た場合には赤の信号を点灯させて警告し、併せてPNDの画面にも正しい荷降ろし場に向かうよう指示する仕組みが稼働しています」(阪本氏)。

積み込み場には4つのゲートがあり、間違って隣のゲートに入ってしまうと、間違った荷を積み込んでしまうことになるため、新システムでは隣り合わせたゲートも高精度に判別して誘導しています。「もともと積み込みの間違いというのは年に1度あるかないかの少ないミスなのですが、その後の処理が非常に面倒なので、それが防げるという安心感は大きいです」(阪本氏)。

たとえば、ひとくちに石灰石といっても8種類あり、万が一間違って積み込み、間違って降ろしてしまうと、業務に大きなロスが発生してしまうため、今回のシステム導入はその防止にも貢献しています。平田氏も「8種類ある石灰石に加えて、セメントの半製品であるクリンカー、石炭と、扱う品種が多いのですが、トラブルもなく運用できています」と話します。

新しい「ランシステム」について阪本氏は「4月の稼働からさほど時間は経っていませんが、思った以上に初期トラブルが少ないというのが実感です。さらに、些細な不具合が発生してもOKIの営業や技術担当が迅速で丁寧な対応をしてくれるため、非常に助かっています」と笑顔を見せます。

導入効果・今後の展望

運用、コスト面で要望に対応。今後はより細やかな安全管理も視野に


宇部興産専用道路を走行するダブルストレーラー

運行管理者などからも、今回、システムの違和感のない移行がドライバー支援につながっていることに加え、汎用品を用いることでシステム全体の費用を大幅に削減できたこと、構成機器のトラブル発生時にも交換が容易で安価であることなどの効果について評価をいただいています。車載器についてもコストが半減できたとのことです。

今後の展望について阪本氏は、「今回の更新に際し、『宇部興産専用道路』を除いた宇部工場、伊佐工場内に自分たちの部署で自由に利用できる通信網を構築できました。いずれは専用道路にも通信網を整備し、道路内の通行監視や、積雪・凍結・土砂崩れなど自然監視をするための動画送信を可能にし、より細やかな安全管理を実現していければと思っています」と話します。

宇部興産様が要望する更なる運用コスト低減、システム延命化、新たなシステム構築など、今後のOKIの対応にも大きな期待が寄せられています。

システム概要図

システム概要図

用語解説

  • 注1:DSRC(Dedicated Short Range Communication:スポット通信)

    高速道路などのETC料金所で用いられる双方向無線通信。通信できる距離は数m~30mと短いが、あえて利用可能範囲を狭くすることで特定のスポット内での通信を実現する。

宇部興産様 概要

名称 宇部興産株式会社
本社所在地 東京本社:東京都港区芝浦1-2-1
宇部本社:山口県宇部市大字小串1978-96
代表者 竹下 道夫 取締役社長
創立 1942年3月(創業1897年)
従業員数 11,026名(連結、2011年3月現在)
事業内容 「化成品・樹脂」「機能品・ファイン」「医薬」「建設資材」「機械・金属成形」「エネルギー・環境」の6事業を展開
ホームページ http://www.ube-ind.co.jp

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