部門別概況・電子デバイス部門

　当部門におきましては、メモリ市況の低迷が長期化していることに加え、伸長が期待されたロジック・システムＬＳＩの需要も低迷し、当中間期の売上高は前年同期の７１０億円に対し１８．０％減の５８２億円となりました。
　今後は、ロジック・システムＬＳＩ事業を中核として大きく成長させ当部門の業績回復、安定化を図ってまいります。

　当部門におきましては下記の商品などを開発し販売を開始しました。

◆音声録音再生ＬＳＩ「ＭＬ２５００」: 　アナログフラッシュメモリを内蔵した音声録音再生ＬＳＩで、業界初の３Ｖ動作を可能にすることにより小実装面積・低消費電流化を実現しました。携帯機器および音声メモ機など音声録音再生が必要なアプリケーションに最適です。

◆１０Ｇｂｐｓ光通信用ＧａＡｓ（ガリウムヒ素）ドライバＩＣ「ＫＧＡ４１１５」: 　マルチメディア通信の進展により、画像などをより早く伝送できる大容量通信ネットワークヘの期待が高まっています。当社はこの市場の要求にいち早くこたえ、超高速ＩＣ技術を駆使し、トップクラスの性能を実現したガリウムヒ素ドライバＩＣを開発しました。

　また、新しいビジネスモデルとしてＳＰＡソリューションを提案し、今後の半導体事業の中核となる高付加価値システムＬＳＩを提供してまいります。そのため、優れた設計効率化技術を有する米国ケーデンス社との提携によるシステム設計技術力の強化、社内システム技術の有効活用などの施策を実行しております。

　ＳＰＡ：Ｓｉｌｉｃｏｎ　Ｐｌａｔｆｏｒｍ　Ａｒｃｈｉｔｅｃｔｕｒｅ: 当社の総合技術を結集した、標準プラットフォームのことです。社内外で開発されたＣＰＵやメモリ、周辺回路、バスインタフェース、ソフトウェア、開発システムなどをメニュー化し、お客さまの希望で自由に選択し、組み合わせることができます。お客さまに最適なシステムを短納期で開発します。