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プレスリリース

2011年9月6日

国内初のスマートコミュニティ向け920MHz帯無線マルチホップ通信システムを開発

OKIは、総務省が2012年7月に開放予定の新周波数帯である920MHz帯(注1)を利用した無線マルチホップ通信(注2)システムを、このたび日本で初めて開発に成功しました。920MHz帯は電波到達性が高く、スマートコミュニティ(注3)やスマートハウス(注3)、スマートメーター(注3)の無線マルチホップ通信に最適な周波数帯として期待されています。

情報通信技術を用いて電力などのエネルギーマネージメントを行うスマートグリッドが注目され、地域内や家庭内でグリーン電力を有効活用するスマートコミュニティ、スマートハウスの検討が進められています。

スマートコミュニティやスマートハウスを実現するには、電力制御などの情報を伝送するための通信インフラが必要となります。通信インフラとしては、家庭やオフィス内の家電や電力機器をつなぐホームエリアネットワーク(図の②)と、屋外の建物間でスマートメーターなどをつなぐフィールドエリアネットワーク(図の①)が必要で、これらの実現に無線マルチホップ通信が期待されています。特に、スマートタップなどの電力機器やスマートメーターは電波が届きにくい場所に設置されるため、通信が途切れることのあった2.4GHz帯と比べて電波到達性の高い920MHz帯での利用が注目されています。


図:920MHz無線マルチホップ通信技術の適用領域

OKIは、総務省で審議中の920MHz帯新条件に合わせたIEEE802.15.4(注4)準拠の無線マルチホップ通信システムを開発し、実験局免許を取得して実証実験を実施しました。この実験により、送信出力を最大規定の250mWにすれば10kmの通信が可能であることを確認したとともに、建物などの障害物の多い市街地でも、送信出力70mWで半径約150mの範囲で直接通信が行えることを確認しました。

今後OKIは、920MHz帯無線マルチホップ技術をベースに、スマートコミュニティやスマートハウス、スマートメーターの普及へ貢献していきます。また本技術を防災、見守り、医療・介護などの様々な新しいサービスで活用していくことにより、より快適で安全安心な社会の実現を目指します。今後、本技術ベースの商品化に向けた取り組みとともに、スマートハウス向けには、国際的に普及しているZigBee標準(注4)を日本でも普及させるために、920MHz帯に対応させたZigBee規格を策定し、家電や電力機器、ホームゲートウェイなどの相互接続性を高める活動を進めていく予定です。

なお今回の成果につきましては、9月14日、北海道大学にて開催されます電子情報通信学会ソサイエティ大会(北海道札幌市)にて講演を行う予定です。
参考サイト

OKI開発の920MHz利用無線マルチホップ通信システムの特長

無線マルチホップ通信技術は、高い電波到達性を持つ920MHz帯で利用することで、より広範囲かつ隅々までカバーできるネットワークを構築することが可能となり、設置場所を選ばず、安定した通信インフラを実現できます。

  1. 大規模

    経路探索のための制御トラフィック量を削減し、再送機構を工夫することで、無線装置数のスケーラビリティを実現します。これによりスマートメーターなどで、ひとつの基地局あたり数千台の無線装置からなる大規模なマルチホップネットワークを構築することが可能となり、基地局数が減ることから、システム全体の導入コスト低減が図れます。OKIでは既に950MHz帯を利用して100台規模の実機による評価検証を屋内外で実施した実績があり、本システムでは数千台のネットワークにまで拡張できる見通しを得ています。

  2. 高信頼性

    車などの障害物による近隣の無線リンクの変動に対し、独自の再送制御や動的な経路制御を行い、無線装置間の接続性を向上します。また各無線装置が自律的に基地局を切替える機能により、基地局の故障や基地局とセンター間の回線障害に強く、基地局のメンテナンス時にもネットワークを止めないで運用することができるため、メンテナンス容易なネットワークを構築できます。

  3. 省電力

    これまでZigBeeでは、中継機能を持つルータは常時動作することでエンドポイントの無線装置の省電力化を実現していましたが、IEEE802.15.4eで採用される省電力機能により、ルータをスリープさせることが可能となります。これによりルータの電源工事が不要となり、システム全体の省電力効果も高まります。さらにデータの流れに合わせてスリープタイミングを自律調整する機能を追加することで、省電力効果を維持しつつ低遅延伝送を実現します。なお、IEEE802.15.4eの標準化活動は総務省「ネットワーク統合制御システム標準化推進事業」による成果であり、2011年3月にIEEE802.15.4eに準拠したテストベッドを構築し、省電力機能の実証実験も行いました。
    紹介サイト

  4. 簡易設置

    自動経路構築機能を用いることで、仮設した基地局や無線装置が自律的に接続し、簡易にネットワークを構築することができます。これにより、災害時の仮設ネットワークなどを安価に提供することも可能となります。また、無線マルチホップ通信では、スマートメーターやスマートハウスの導入初期のように無線装置の設置密度が低いと、中継経路が不足し、ネットワークが安定しないという課題がありましたが、設置間隔に応じた自律的送信出力調整機能を開発し、導入初期段階から安定したネットワークを運用可能となりました。特に今回の920MHz帯への周波数移行に際しては、送信出力の上限が緩和されたため、より高出力での利用が可能となり、設置間隔が広い場所でも無線マルチホップ通信を運用することができるようになりました。

用語解説

  • 注1:920MHz帯

    日本では915.9~929.7MHzを使用する周波数帯であり、センサネットワークで主に使われている2.4GHz帯と比較して電波到達性が高いことから、海外でも同様の周波数帯がスマートメーターなどに広く利用されています。遠くまで届くだけでなく、障害物があっても回り込んで届くため、工場や病院など障害物の多い場所や、屋外での利用に向いています。日本では、2008年に制度化された950MHz帯が利用されてきましたが、920MHz帯への周波数移行で、米国やアジアと同じ周波数帯を利用できることになり、国際協調による市場の活性化が期待されています。また送信出力も従来の10mWから、20mWや250mWの利用が可能となります。

    総務省における周波数移行の審議状況や今後のスケジュールなどは、以下を参照ください。
    参考サイト

  • 注2:無線マルチホップ通信

    他の無線通信装置を経由して、バケツリレーのようにデータを伝送する方法を無線マルチホップ通信と呼びます。基地局などの通信インフラがなくても通信できることから、センサネットワークなどに広く使われています。

  • 注3:スマートコミュニティ、スマートハウス、スマートメーター

    安定している日本の送電網への影響を抑えつつ、再生可能エネルギーの普及を目指すため、地域や家庭内のエネルギーを効率的に管理して、より快適な社会を作ることを目的として経済産業省が進めている施策がスマートコミュニティとスマートハウスです。

    スマートハウスでは、分電盤やスマートタップ(通信機能付き電源コンセント)で消費電力を測定し、家庭内の使用電力を見える化することにより、節電を推進するだけでなく、電力需要ピーク時に家電機器を制御して消費電力を下げたり、太陽光発電の余剰電力を蓄電池や電気自動車に蓄電し、夕方以降に利用したりする仕組みが普及していく見込みです。

    スマートメーターは、電力、ガス、水道メーターに通信機能を持たせた次世代のメーターの総称であり、単に自動検針を行うものから、エネルギー制御を行うものまで、幅広く存在します。現在、電力各社やガス各社がスマートメーターの導入に向けて、いろいろな実証実験を進めています。また、経済産業省ではスマートメーターの早期導入に向けて、「スマートメーター制度検討会」など、さまざまな施策を実施しています。

  • 注4:ZigBee、IEEE802.15.4

    センサネットワークなどの無線マルチホップ通信には、無線方式としてIEEE802.15.4、NW方式としてZigBeeが国際標準規格として広く使われています。IEEE802.15.4は、日本の950MHz帯を利用できるようにIEEE802.15.4dと呼ばれる物理層の修正規格が追加され、OKIが中心的に審議を進めて2009年に標準化されました。スマートメーター向けの物理層の修正規格はIEEE802.15.4gと呼ばれ、2011年12月の標準化に向けて、最終審議中です。また、産業向けのMAC層の修正規格もIEEE802.15.4eとして審議中であり、ルータの省電力機能などが追加され、同じく2011年12月に標準化される予定です。

    スマートハウスの市場では、ZigBeeスマートエナジープロファイルが普及していますが、920MHzでも利用できるようにZigBee SIG-Jでも検討を進めています。

  • 沖電気工業株式会社は通称をOKIとします。
  • ZigBeeは、ZigBee Allianceの登録商標です。
  • その他、本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
広報部
電話:03-3501-3835
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
研究開発センタ ビジネスイノベーション推進部 スマートコミュニティイノベーションユニット
電話:06-6260-0700
  • 各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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