2010年3月8日
沖電気工業株式会社
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所
OKIとUNL、「東京ユビキタス計画」民間参画実験において「eおと®エンジン」を利用した自律移動支援実験を実施
「eおとポジショニング」が、視覚障碍者向け自律移動をサポート
OKIとYRPユビキタス・ネットワーキング研究所(所長:坂村健・東京大学教授 以下、UNL)は、東京都、国土交通省が主催する「東京ユビキタス計画(http://www.tokyo-ubinavi.jp/)(注1)」の民間参画実験において、視覚障碍者の自律移動を支援するため、聴覚のみを利用したユビキタスナビゲーションの有効性を検証する実験を、銀座地区で2010年3月10日に行います。
本実験では、UNLが開発した「ユビキタス・コミュニケータ(注2)(以下 UC)」に、OKIの「eおと®(注3)エンジン」の機能のひとつである、音に方向感を付与する「eおとポジショニング(注4)」を搭載して行います。具体的には、銀座に設置された無線マーカや赤外線マーカのアクティブタグ(注5)から送信される「ucode(注6)」を「UC」が受信し、利用者の現在位置情報(緯度経度情報)を得ます。次に、「UC」に付属の方向センサーにより、利用者が現在向いている方向と、目的地の緯度経度情報から、現在地からみた目的地の方向を算出します。そのデータを基に「eおとポジショニング」により、「UC」に接続した骨伝導ヘッドフォンを介して目的地の方向からナビゲーションが聞こえるようにガイダンス音声を再生します。
これにより利用者は、あたかも目的地方向からガイダンス音声が流れてくるように感じることができるため、常に目的地の方向を意識しながら移動することが可能となります。本実験では、ガイダンス音声に方向感が付与されたナビゲーションと、方向感を付与しない通常のナビゲーションを視覚障碍者の方に体験していただき、その有効性を検証します。
一般的なナビゲーションは、利用者に音声情報と地図情報を提供するため、聴覚と視覚の両方を必要とします。これに対してUNLが開発した本システムは、地図などの視覚情報は使用せず、聴覚だけのナビゲーションを実現しているため、視覚障碍者の自律移動に有効な技術であると考えられます。さらに、このシステムに「eおとポジショニング」を加えることで、目的地の方向を常に直感的に認識可能となり、道に迷うことなく自律移動できることが期待されます。
OKIとUNLは、今回の実験結果を踏まえ、「ユビキタス・コミュニケータ」に「eおとエンジン」を応用した、ユビキタスサービス、ユビキタスインフラの製品化拡大を通じて、ユビキタス社会の発展に貢献してまいります。
実験イメージ

用語解説
- 注1:東京ユビキタス計画
東京都が国土交通省と連携し、最先端のユビキタスID技術を活用して、まちの魅力や活力を高めると共に、自律移動支援システムの実用化を目指して、2006年度より取り組んでいる実証実験。
紹介サイト - 注2:ユビキタス・コミュニケータ
ユビキタス・コンピューティング環境と人間がコミュニケーションするための端末。いつでも、どこでも、コミュニケーションできるための端末として複数の通信機能を搭載。また、周辺機器を用いて機能拡張が可能であり、今回の実験では「ucode無線マーカ受信機」、「ucode赤外線マーカ受信機」、方位センサーを内蔵した「ucodeミニレシーバ」を使用。

- 注3:eおと
「eおと」は、従来の電話を超える臨場感ある通話を実現するOKIの音声信号処理技術の総称。携帯電話、IP電話機、PC、スマートフォン、デジタル家電の端末およびサーバなど、各種プラットフォームへの搭載が可能。
- 注4:eおとポジショニング
実環境においては、音源の方向によって左右の耳に到達する音の特性に微妙な違いが生じ、この違いから到来方向が認知される。「eおとポジショニング」は、この微妙な特性の違いに基づく音の方向性(音像定位)を信号処理により仮想的に再現し、複数人の声が別方向から聞こえるようにする技術。
音像定位:右の耳で聴く音と左の耳で聴く音との違いから音源の位置を判断する事象
- 注5:アクティブタグ
電池を内蔵して長距離の通信が可能なICタグ。ICタグは小型のICチップとアンテナや赤外線発信機で構成され、読み取り機で直接触れることなく、チップ内の情報を読み取ることが可能。
- 注6:ucode
「もの」や「場所」を識別するために、ひとつひとつに対して与えられた「世界にたった一つの番号」。「ucode」を割り当てることで、「もの」の履歴情報や「場所」の位置情報などが、コンピュータを介して提供される。必要な情報をいつでも、どこでも、手に入れることができるユビキタス社会の実現に向けた、社会情報基盤の基礎となるコード体系。
- 沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、通称をOKIとします。
- eおとは、沖電気工業株式会社の登録商標です。
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- OKI 通信システム事業部 eおと事業推進部
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