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プレスリリース

2009年5月25日

光インターフェースモジュールを1/20に小型化するFTTH用超小型送受信光回路技術を開発

世界初、シリコン細線光導波路で受信光の偏波無依存動作を実現し1チップ集積化に成功

OKIは、このたび光ネットワークにおける光信号と電気信号を相互に変換する(以下 光-電気)インターフェースモジュールの大幅な小型化と生産性向上を実現する超小型送受信光回路技術の開発に成功しました。本開発では、素子技術として注目されているシリコンフォトニクス(注1)と呼ばれる技術を採用し、シリコン細線光導波路(注2)で構成した光回路を用いて世界で初めて受信光に対する偏波無依存動作を実現し、FTTH(注3)用光受信機能の1チップ化により従来の光モジュールのサイズを1/20に小型化しました。今後、OKIでは本光送受信回路を組み込んだ光トランシーバを開発し、様々な製品への展開をめざしていきます。

昨今、ブロードバンド光アクセスを通じて動画を始めとする大容量コンテンツがやり取りされるようになってきました。それにともない、家庭やオフィス内でも情報通信機器やホーム/オフィスネットワーク機器、ゲーム機、情報家電機器などへの光ブロードバンド接続の需要が高まり、これらの機器に組み込める小型の光モジュールが期待されています。

家庭内やオフィス内で数多くの機器を光ネットワークで結ぶためには、光-電気インターフェースとして光送受信モジュールの小型化が応用機器の拡大の鍵を握ります。しかしながら現状の技術では、光アイソレータや光フィルタなど様々な光学部品を組み合わせ、空間光学系(注4)や石英光導波路(注5)を用いて光送受信モジュールを構成しなければならず、部品点数や光経路の曲げ半径などに課題があり、小型化が困難でした。また、生産性向上の点においても課題がありました。

今回開発した超小型光回路技術は、シリコン集積回路製造技術と光回路設計技術を融合することにより実現しました。シリコン細線光導波路で構成した光波長合分波器(注6)と光スポットサイズ変換器(注7)などをシリコンチップ上に一体形成し、さらに送信光源である半導体レーザおよび受信受光器であるフォトダイオードをひとつのチップ上に集積化しました。シリコン細線光導波路を用いることにより、従来の石英光導波路に比べて光の経路を鋭く曲げることが可能(最小曲率半径5ミクロン。石英光導波路の約1/1000)となり、小さな面積に光導波路を配置できるようになり、光波長合分波器などの光回路の小型化が可能となりました。

また、商用のSOI基板(注8)を利用し、既に確立しているシリコン集積回路製造技術を適用することにより、大口径基板上に光回路を形成し、かつ、素子の位置を1µm以下の精度で制御できるようになりました。そのため、従来のハイブリッド型光モジュールと比較して、高い生産性と低コスト化が可能となり、従来品に比べ大幅に小型化を図り、必要な部品数も削減しています。なお、今回、本技術を利用して開発した回路は2mm × 3mmのチップ上への集積を実現しました。

さらに、光波長合分波器の独自の設計により、シリコン細線光導波路では世界で初めて、受信光に対する偏波無依存動作を実現し、光回路構成の単純化が可能となりました。今回開発した光送受信回路は、PON(注9)用ONU(注10)に対応して送信波長は1.31µm、受信波長は1.49µmで、送受信光を同一の光ファイバで入出力する一芯双方向の光送受信回路ですが、これにより従来卓上の機器として提供されていたPON用ONUなども、コネクタ内蔵もしくはパソコンなどの端末機器への内蔵が可能となります。

今後、OKIはさらに技術開発を行い、本光送受信回路を組み込んだ光トランシーバを開発し、PON用の小型ONUの商品化や、ネットワーク機器内の光インタ-フェースおよび情報家電組み込み用の光インターフェースなどへの製品展開を進めていきます。

従来の1芯双方向モジュールと本技術によるモジュールのイメージ図


  • 従来のモジュール

  • 本技術によるモジュール

本技術により試作した光送受信回路の顕微鏡写真とその構造

用語解説

  • 注1:シリコンフォトニクス

    シリコンを材料とする光素子技術の総称。従来光素子は、ガリウムヒ素、インジウムリンなどの化合物半導体、あるいは石英などの誘電体を材料とすることが一般的であった。シリコンを材料とすることにより、光素子の小型化、光素子とシリコンLSIの集積化、生産効率の向上といったメリットが期待できる。

  • 注2:シリコン細線光導波路

    シリコン細線光導波路は、コアはシリコンを、クラッドは石英を材料とする光導波路。光導波路とは、所望の経路に光を閉じ込めて伝播させるための、光の通り道。従来から用いられる石英光導波路に比べて光の経路を鋭く曲げることができる(最小曲率半径5ミクロンが可能。石英光導波路の約1/1000)ので、小さな面積に光導波路を配置できる。

  • 注3:FTTH(Fiber to the Home)

    加入者宅まで接続された光ブロードバンド網

  • 注4:空間光学系

    レンズ、プリズム、鏡などを用いて空間に光を伝播させる光学系

  • 注5:石英光導波路

    コアとクラッドともに石英を材料とする光導波路

  • 注6:光波長合分波器

    ひとつの経路に重ね合わされた異なる波長の光を波長に応じた経路に分ける機能、および、異なる経路を通って来た異なる波長の光をひとつの経路に重ね合わせる機能を持つ光学素子

  • 注7:光スポットサイズ変換器

    光のビームスポットの大きさを変換する機能を持つ素子構造。光入出力における光パワー損失を低減するために設ける

  • 注8:SOI(Silicon on Insulator)基板

    シリコン基板上に、石英とシリコン結晶の薄膜を順次形成した構造を持つ基板。量産製法が確立されており、シリコン細線光導波路を製造するための安価な材料として利用できる

  • 注9:PON(Passive Optical Network)

    光加入者網の通信方式であり、下り(局→加入者)と上り(加入者→局)とで異なる波長を用いて一芯双方向通信を行う

  • 注10:ONU(Optical Network Unit)

    光通信ネットワークにおける加入者側終端装置

  • 沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、通称をOKIとします。
  • 本開発成果は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の2007年度イノベーション実用化助成事業である「シリコナイズド光電融合チップの開発」において行われたものです。
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
広報部
電話:03-5403-1247
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
研究開発センタ ネットワークテクノロジーラボラトリ
電話:0426-62-6767
  • 各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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