2008年9月16日
2W出力のD級アンプとDAコンバータをワンチップ化したLSIを開発
超小型パッケージ化とともに小型スピーカの音量/音質を改善する独自技術を搭載

ML26211
OKIは、ポータブルナビゲーションデバイス(以下、PND)など、オーディオ再生用の機器に要求される機能をワンチップにしたLSI「ML26211」のサンプル出荷を本日より開始します。本LSIは、フィルタレスで2W出力のD級アンプ(注1)、16bitのDAコンバータ(以下、DAC)に加え、小型スピーカの音質・音量を改善する技術「LoudSound」を搭載しています。従来2チップで構成されていたオーディオ機能をワンチップ化することで、実装面積を50~80%削減し、さらに「LoudSound」により約1.5倍の音量を確保することができます。
本LSIは、2009年2月より量産出荷を開始します。
開発の背景
昨今注目されているPNDは、日本で広く普及しているカーナビとは異なり、小型・廉価で持ち運びが可能なナビゲーションシステムで、日本以外の国では現在急速に市場が拡大しています。一般的なカーナビに要求される基本機能には、操作を行うためのタッチパネル、ルート情報を表示するための液晶画面、目的地まで誘導するための音声ガイダンスなどがありますが、中でも音声ガイダンスは、画面を見ることができない運転者を目的地に誘導するための重要な機能です。しかしながら、PNDをカーナビとして使用する場合、次のような理由で明瞭度の高い音声を出力するのは技術的に困難でした。
- カーオーディオやロードノイズなど、絶えず車の中では大きな音が発生している。
- 機器自体が持ち運び可能なため、車に備え付けのスピーカを使用することができない。
- 機器自体が小型・薄型のため大きなスピーカを搭載できない。
OKIでは、このようなより大きな音量が必要となるアプリケーションや、機器の小型化に伴い音響特性が劣化するという課題を抱えるアプリケーション向けに、従来2チップで構成されていたフィルタレスD級アンプと16bit DACにOKI独自の小型スピーカ用音質補正技術「LoudSound」を搭載したオーディオLSI「ML26211」を開発しました。
商品の特長
- フィルタレス、2W出力のD級アンプを搭載
電源電圧5V時に、2W(4Ωスピーカ)、1.5W(8Ωスピーカ)定格出力が可能なフィルタレスD級アンプを搭載しました。従来のAB級アンプ(注2)と比べて、
- 放熱設計が容易
- 消費電力削減が可能
といったメリットがあります。バッテリー駆動の小型機器に最適です。
- 小型スピーカ用音質補正技術「LoudSound」を搭載
「ML26211」にはOKI独自の音響補正技術である「LoudSound」を搭載しています。本技術を適用し小型スピーカに最適な音響補正を行うことで、約1.5倍の音量を出力することができます。
- オーディオ再生に必要な機能をワンチップ化し、超小型パッケージを実現
「ML26211」はオーディオ再生専用の機器に要求される機能であるフィルタレスD級アンプ、16bit DAC、小型スピーカ用音質補正技術「LoudSound」をワンチップで実現しました。
さらにOKIの超小型パッケージ技術であるW-CSP(注3)を採用することで、2.5mm×2.0mmの超小型パッケージを実現しました。尚、本LSIはW-CSP以外に、実装が容易な4mm×4mm 24pin QFNにも対応しています。
今後の展開
OKIでは今後も小型スピーカーシステム向けのオーディオDACなど、小型、薄型パーソナルモバイルアプリケーションに向けて、豊かな音を表現できるサウンドLSI商品のラインアップを増やしていきます。尚、サウンドLSIの技術および商品に関しましては、OKIのサウンドLSIのサイトをご覧ください。
販売計画
- 商品名
- ML26211-00GD / ML26211-01HB / ML26211-02HB
- サンプル価格
- 500円(税別)
- サンプル出荷時期
- 08年9月
- 評価ボード出荷時期
- 08年9月
- 量産出荷時期
- ML26211-00GD 09年2月
ML26211-01HB 09年4月(予定)(注4)
ML26211-02HB 09年4月(予定)(注4)
商品の概要/特長
- モノラル16bit DAC SN=95dB
- モノラル フィルタレスD級Ωスピーカアンプ
8Ωスピーカ使用、電源電圧 5V 定格出力 1.5W
4Ωスピーカ使用、電源電圧 5V 定格出力 2.0W - ALC / リミッタ
- 小型スピーカ用大音量技術 LoudSound
- シリアル・オーディオ・インタフェース
- ボリューム、ミュート機能
- サンプルリング周波数:8k、11.025k、12k、16k、22.05k、24k、32k、44.1k、48k Hz
- クロック周波数
11.2896MHz~54MHz(マスタ動作時)
256fs/512fs/1024fs(スレーブ動作時) - CPU I/F
ML26211-00GD 2線 / 3線 同期インタフェース選択可
ML26211-01HB 2線シリアル
ML26211-02HB 3線シリアル - 駆動電圧
スピーカアンプ部 2.7V ~ 5.5V
IO部 1.65V ~ 3.6V
その他(LVDD): 1.65V ~ 2.75V - パッケージ
ML26211-00GD 24pin QFN(4mm×4mm)
ML26211-01HB 20pin W-CSP(2.5mm×2.0mm)
ML26211-02HB 20pin W-CSP(2.5mm×2.0mm)
用語解説
- 注1:D級アンプ
音声信号の振幅を変調させてスピーカを駆動するデジタル式のアンプ。
- 注2:AB級アンプ
アナログの音声信号でスピーカを駆動する一般的なアンプ。
- 注3:W-CSP(Wafer level Chip Size Package)
ウェハ状態で一括してパッケージングを行う技術。チップと全く同じ外形寸法にまでLSIパッケージを小型化できる。
- 注4:ML26211-01HBとML26211-02HBは開発中。
- 沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、通称をOKIとします。
- 本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
- 本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
- 広報部
電話:03-3580-8950 - 本件に関するお客様からのお問い合わせ先
- シリコンソリューションカンパニー 販売本部 営業企画部第二チーム
電話:03-5445-6027
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