2008年3月25日
人に優しく、高音質な音声LSIのサンプル出荷を開始
再生速度と音程を調整することにより、聞き取りやすさを向上

ML22725
OKIは、このたび、音声の再生速度と音程を任意に設定できる音声LSI「ML2272Xシリーズ」を開発しました。これまでの音声LSIは、再生速度の変化によって、音程が高くなったり低くなったりしていました。これに対し本LSIは、音声再生の速度と音程をそれぞれ調整することができます。語学学習機や電子辞書、教育玩具などスロー再生や高速再生が必要な機器のほか、高齢者向けの「人に優しい商品」にも適しています。また、本LSIは、16bitのオーディオクラスD/Aコンバーターを搭載するなど、従来のOKI音声LSIと比較してさらなる高音質化も実現しています。本日よりサンプル出荷を開始し、2008年6月より量産出荷を予定しています。
開発の背景
近年、「人に優しい商品デザイン」として音声機能に注目が集まっています。例えば、豊富な機能を搭載した白物家電、危険を知らせる警報機などでは、これまでのブザー音の代わりに音声機能を付加することで子供やお年寄りにもわかりやすくしたいというニーズが強まっています。
しかし、従来の音声LSIでは話し方や声の調子が固定されてしまうため、様々なシーンに適した音声の再生が出来ないという欠点がありました。また、「音」は聞く人の年齢や性別、あるいは再生される環境・状況(静かな場所、騒音のある場所、広い場所など)の違いによって、同じ「音」であっても聞き取りやすさが異なるという問題がありました。
そこでOKIが新たに開発した「ML2272Xシリーズ」では、例えば、緊急時の音声ガイダンスにおいて、危険回避行動をいち早く促す場合と落ち着いた行動を促す場合とで、同じ言葉であっても話す速度や音の高さを変えて異なるニュアンスを表現できるようになります。また、高齢者の方のために音声ガイダンスが付いた家電製品などでは、4kHz以上の高い音声をゆっくりした低めの音声に調整し聞き取りやすくすることもできます。聞く人や環境、状況に応じて、音声の再生速度と音程を調整できる「再生速度・音程変換機能」を用いることで、「人に優しい商品」を簡単に実現できるようになります。
さらに、「ML2272Xシリーズ」では、OKIの従来のLSIと比較して一層の音質向上を図るとともに、スピーカーアンプを内蔵することによって、音声再生機能が手軽に実現できるようになっています。また、内蔵メモリー容量を最大16Mbitと大幅に増やしていますので、多くのメッセージを登録し再生することができます。
OKIは、今後とも音声LSIのトップメーカーとして、OKI ADPCM™(注1) などの豊富な音声技術資産、過去20年以上蓄積したノウハウ、高音質に拘ったサポート力を充分に活かしつつ、お客様の視点での使い易さや高付加価値を実現する音声ソリューションを提案していきます。
本LSIの特長
- 再生速度・音程変換機能
音声の再生速度は0.5~2倍の範囲で、音程は-20%~+20%の範囲で設定できます。また、それぞれを独立して設定することができるため、たとえば音程を一定に保ちながら再生速度を早くしたり遅くしたりできます。
高齢者向け商品の他に、語学学習機や教育玩具、緊急度や危険度にあわせガイダンスの速度や音程を調整する緊急警報装置などさまざまな用途に利用できます。 - さらなる高音質化
16bit D/Aコンバーターの採用やデジタルフィルターの改善で、音声LSI市場トップレベルの音質を実現しています。
- スピーカーアンプ内蔵
スピーカーアンプを内蔵したことにより、部品点数を削減し省スペース化することが可能です。また、ノイズ混入の可能性のあるアンプ周りのアナログ設計が不要となるため、高音質を確保しつつ、設計工数の効率化が行えます。
- 豊富な互換品ラインアップ
本LSIには、メモリーサイズの違いにより「ML22725」(16M bit)、「ML22724」(8M bit)、「ML22723」(4M bit)の3種類があります。また、再生速度・音程変換機能の代わりに、2つの音・音声を同時に再生することができる機能を搭載した「ML2282Xシリーズ」を互換品として用意しており、同一基板上で「ML2272Xシリーズ」と置き換えて使用することもできます。さらに、大容量の外部メモリーを接続して長時間再生を行ったり、Flashメモリーを接続して音声データの書換えを行ったりすることが可能なML22420・ML22460もラインアップしています。
- OKI独自のP2ROM™を採用
既存の音声LSIと同様にメモリー部にOKI独自のP2ROM™を採用し、短い生産リードタイム・マスク費不要・少量での量産対応(500個から)といった他社にはないメリットを提供しています。
主な仕様
| ML2272X | ML2282X | ML22420 | ML22460 | |
|---|---|---|---|---|
| 再生時間 | ML22725 / ML22825(16M bit)約17分 ML22724 / ML22824(8M bit) 約8分 ML22723 / ML22823(4M bit) 約4分 |
(外部メモリーに依存) | ||
| 話速変換機能 | 0.5~2.0倍(150段階) | — | — | — |
| 音程変換機能 | ±20% (40段階) | — | — | — |
| 同時再生数 | 1 | 2 | 4 | |
| フレーズ数 | 4096フレーズ | |||
| 音声処理部 | 4bit OKI ADPCM2、8bit PCM、8bit ノンリニア、16bit PCM | |||
| サンプリング周波数 | 4.0k~48.0kHz (話速音程変換未使用時) | |||
| D/Aコンバーター | 16bit D/Aコンバーター(デジタルLPF付) | |||
| 内蔵スピーカーアンプ | 0.7W (スピーカー抵抗8Ω、VDD=5V時) TBD 外部アナログ入力:1ch |
|||
| CPUインタフェース | 3線シリアル | I2C | ||
| 原発振周波数 | 4.096 MHz | |||
| 電源電圧 | +2.7~+5.5 V | |||
| 動作温度範囲 | 0~70℃ (オプションにて -40~+85℃対応) |
-40~85℃ | ||
| パッケージ | 30ピンSSOP(注2)(7.6mm x 9.7mm) | |||
| 評価ツール | サウンドデバイスコントロールボード | |||
量産出荷開始時期
- ML2272X
- 2008年6月から
- ML2282X
- 2008年5月から
- ML22420
- 2008年6月から
用語解説
- 注1:OKI ADPCM、OKI ADPCM 2 (Adaptive Differential Pulse Code Modulation2)
OKI独自の音声データ圧縮・伸張アルゴリズム。1サンプリング毎に、16bitの音声デジタル信号を4bitに圧縮・伸張を行う。
- 注2:30ピン SSOP (Shrink Small Outline Package)
端子間隔を縮めることで実装面積を小型化させた表面実装用ICパッケージ。
- 沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、通称をOKIとします。
- P2ROMは沖電気工業株式会社の登録商標です。
- その他、本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
- 本件に関する報道機関からのお問合せ先
- 広報部
電話:03-3580-8950 - 本件に関するお客様からのお問合せ先
- シリコンソリューションカンパニー 販売本部 営業企画部 第二チーム
電話:03-5445-6027
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