山田朋幸
戸田典彦
文忠民
超電導量子干渉計(SQUID)は,超高感度磁気センサとして広く知られている。酸化物高温超電導体を用いてSQUIDを作製する場合には,良好な特性が得られやすいバイクリスタル基板が使用される。今回,MOCVD法により傾角24°のSrTiO3(001)バイクリスタル基板上にYBa2Cu3O7薄膜を成長し,ジョセフソン接合素子を作製・評価した。接合の臨界電流密度は膜厚依存性を示すが,これは薄膜の断面TEM観察から,薄膜表面のドライエッチングダメージと成長時の基板直上層の劣化が原因であることが明らかになった。また,基板貼り合わせ(接合)部の構造をAFM観測により調べ,この接合部のV字形溝が大きい場合,臨界温度以下で接合抵抗が残留しやすいことがわかった。
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