緒形 博
田中宣雄
半導体製造工場の産業廃棄物量削減のため、再利用価値の高い硫酸の廃液を回収・再利用する技術が注目されている。常圧蒸留法の硫酸回収精製装置を使用して、硫酸の回収率、回収濃度と品質、および半導体素子に与える影響について評価を行った。硫酸の廃液の回収率は95%以上で、回収精製硫酸の品質は電子工業用硫酸と同等以上であった。また、回収精製硫酸をレジスト剥離やウエハ洗浄工程に用いた場合のレジストの剥離能力およびゲート酸化膜の絶縁破壊耐圧特性も電子工業用硫酸と同等以上であり、半導体素子への悪影響は見られなかった。常圧蒸留法の硫酸回収精製装置を導入することにより、回収、精製、供給を半導体製造工場で一貫して行うことができ、産業廃棄物の削減が可能となる。
Copyright (c) 1997 Oki Electric Industry Co., Ltd.
www-admin@www.oki.co.jp