沖電気研究開発 先端技術特集号掲載論文の要旨

階調LEDヘッドの開発

 中村幸夫・千葉巳生

 マルチメディア時代に入り, プリンタは写真などの中間調画像を
高品質で出力する性能が要求されている。中間調画像を出力する方
式として, 従来は疑似中間調表現方式が多く用いられてきたが, 画
像の階調数を多く取れば画像の解像度が低下する問題があった。

 当社では, LEDの発光時間変調による多値記録方式を用い, 16階
調の中間調を表現できる階調LEDヘッドを開発した。

 本稿では, LEDの発光時間変調による多値記録方式で必要とされ
る階調数と解像度の設定を視覚の階調弁別特性から論じ, 本方式に
よるLEDドライバのIC化について述べる。さらに本方式を用いた
ヘッドの発光, 印字特性を評価し, 300 DPI の解像度で良好な印刷
品質が達成されることを確認した。本階調LEDヘッドに用いた技術
は今後のフルカラー化に適用可能であり, コストパフォーマンスの
良いヘッドを提供できる。


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