導入事例

OKIグループの商品・サービスにより課題を解決された
お客さまの声や、共創への取り組みをご紹介します。

企業情報

株式会社ゆうちょ銀行 様

所在地
東京都千代田区霞が関一丁目3番2号
代表者
池田 憲人 取締役兼代表執行役社長
創立
2006年9月1日(2007年10月1日に「株式会社ゆうちょ」から「株式会社ゆうちょ銀行」に商号変更し開業)
資本金
3兆5,000億円
従業員数
1万2,905名(2016年3月末現在)
事業内容
銀行業
店舗数
約2万4,000店舗(郵便局・ゆうちょ銀行の店舗)
ATM設置台数
2万7,314台(2016年3月末現在)
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「ゆうちょ小型ATM」をファミリーマート様店舗に積極展開中
OKIのフルアウトソーシングを使い、機動的かつ効率的な端末設置・システム運用を実現

ゆうちょ小型ATM

株式会社ゆうちょ銀行様(以下、ゆうちょ銀行様)は、2016年4月に発表された株式会社ファミリーマート様と日本郵政グループの業務提携の具体的な取り組みの1つとして、ファミリーマート様店舗への「ゆうちょ小型ATM」の導入を拡大中。2019年6月末までに約3,500台を展開予定です。

このプロジェクトでは、コンビニエンスストアへの設置に適した新しい小型ATMとともに、機動的かつ戦略的な端末設置と効率的で柔軟なシステム運用を実現する手段として、フルアウトソーシングサービスを採用。そして、端末の供給から店舗での運営管理、システム運用保守まですべての役務を任せるベンダーにはOKIを選びました。

詳細

「最も身近で信頼される銀行」を経営理念のキーワードに掲げるゆうちょ銀行様は、約2万4,000カ所の郵便局ネットワークを通じて、全国津々浦々に総合的な金融サービスを提供しています。ATMの稼働台数も、郵便局(および営業店舗)に設置された数だけで2万7,000台を超えます。

ゆうちょ銀行様のATMサービスは、曜日・時間帯を問わず通常貯金の預入れ・払戻しに手数料がかからないこと、国内約1,400社の提携金融機関カードや海外で発行されたクレジットカードも利用できることなどが大きな特長としてあげられます。

同行では、従来から運営しているフル機能型ATMに加えて、サービス面の特徴を継承しつつ新たな付加価値も組み入れたコンビニエンスストア向けの新しいATMの導入展開にも取り組んでいます。それが、2017年1月からファミリーマート様店舗への設置を進めている小型ATMです。コンビニエンスストアに設置されているATM(以下、コンビニATM)は、金融機関の免許を有していないATM運営専業会社の端末も多く見られますが、ゆうちょ銀行様が展開する小型ATMは自行ブランドの「ゆうちょ小型ATM」として端末設置・サービス提供を行っています。

背景・導入目的

幅広い利用者を想定し小型端末に多言語対応やサイネージ機能も要望


株式会社ゆうちょ銀行 本社
営業部門 ATM企画部
グループリーダー 千代 晋司 氏

ゆうちょ銀行本社 営業部門 ATM企画部 グループリーダーの千代晋司氏は「そもそもは2014年、ファミリーマート様店舗に設置されていた他行のATMが撤去されることになり、空きスペースに当行のフル機能ATMを総計約500台導入したことが出発点でした。その2年後にファミリーマート様と日本郵政グループの間で戦略的提携が締結され、本格的なATM設置展開を検討することとなりました」と、プロジェクト立ち上げの経緯を説明します。

その狙いとしては、自行のお客さまの利便性向上――24時間365日いつでも預貯金の預入れや払戻しなどを行える環境の整備・拡充だけでなく、他行のお客さまが利用した場合に得られる手数料によるATMの収益性向上も視野に入れました。

新たに採用する小型ATMには、(1)店舗内の設置スペースを極力抑えるためにフル機能ATMよりも小型であること(2)2020年の東京オリンピックなどによりさらなる増加が見込まれる外国人観光客の利用も考慮して16言語(日本語、英語、中国語(簡体)、中国語(繁体)、韓国語、タイ語、マレー語、フィリピン語、ベトナム語、インドネシア語、アラビア語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、ポルトガル語、スペイン語)に対応すること(3)コンビニATMの利用が多い若年層や他行のお客様にも自行サービスを訴求できるよう、デジタルサイネージに活用できるサブディスプレーを搭載していること、といった要件を掲げました。

これらの中で(1)については、前述したフル機能ATM約500台の導入時に店内のレイアウト変更をせざるを得ないケースなどもあったことから、「設置の際に店舗様に余計な負荷をかけることがないよう、小型・省スペースを大前提として採用機種を検討しました」と千代氏は話します。

スピーディーで柔軟な展開のためにフルアウトソーシングサービス活用も選択

このプロジェクトでは、単にATM端末を選定するだけでなく、システム構築・運用、さらに端末の設置や撤去、資金配送や警備など運営管理まで一括して外部委託するフルアウトソーシングの採択が大きなポイントでした。

千代氏は「以前の導入経験から、自行で端末の調達・設置、運営を行うと、ベンダーを含め多くの関係者の調整に時間がかかってスピーディーな展開ができないことを痛感し、別の手立てを打つ必要があると思っていました」と語ります。その解決策となったものが、実はかねてよりOKIから提案を受けていたフルアウトソーシングサービスの活用でした。

こうして、ゆうちょ銀行様は、ATM端末の要件とともに、店舗への端末設置を迅速かつ柔軟に行えること、日々の運用をすべて請け負えること、万が一のトラブルに迅速・的確に対処できることなどフルアウトソーシング委託に関する要件も提示して入札を実施。その結果、コンビニエンスストア向けATMとしてトップシェアを誇る省スペース型ATM端末「CP21Z」と他行へのフルアウトソーシングサービス提供でも豊富な実績をあげているOKIの提案を採用することとなりました。

システム概要・導入ポイント

綿密な計画のもと既設システムとの完全な接続性・運用の一貫性を確保


株式会社ゆうちょ銀行 本社
システム部門 システム開発第二部
ATMPT マネージャー 徳永 哲也 氏

初めての採用となったATM運営のフルアウトソーシングについて、ゆうちょ銀行本社 システム部門 システム開発第二部 ATMPT マネージャーの徳永哲也氏は「業界全体での実績・成果は認識していましたが、いざ自行で取り入れるとなると、やはり不安を感じないというわけにはいきませんでした」と振り返ります。

そこで導入に向けて、既設システムとのインターフェースや運用面の一貫性、ATM端末の接続数増加に伴う負荷への対策、万が一の事態に備えたコンティンジェンシープランの策定など、自前で構築したシステム以上にトラブルを起こさないことに細心の注意を払い、細部まで綿密な計画を練って実行しました。

これによって、フルアウトソーシングでありながら、自前の既設システムと完全に接続性を保持し、システム全体としては従来の運用と変わらない仕組みを確立することができました。徳永氏は、「厳しい要求の上にスケジュールもタイトでしたが、ほかのシステムでも付き合いがあるOKIとのチームワークによって予定通りに作業を進められました。しかも、短期間で開発したにもかかわらずトラブルもなく完成させることができたので、満点のできだと思っています」と語ります。

ちなみに、小型ATMの管理には、仮想化したサーバーで日締めの自動処理や既設システムとの取引データ連携などを行う中継サーバー方式を採用することで、ホスト側の負荷軽減や端末設置数の変化への柔軟な対応を実現しました。

また、OKIは店舗への端末設置と保守をOKIカスタマアドテック、システムの監視・運用を日本ビジネスオペレーションズが担当し、グループ企業が密に連携してフルアウトソーシングサービスの提供体制を整えています。

導入効果・今後の展望

“通帳レス”でも問題なく自行のお客様からも他行のお客様からも上々の評価

ファミリーマート様店舗での運用が始まったゆうちょ銀行様の小型ATMは、2017年中に約1,000台が設置されました。今後は、2019年6月末をめどに合計3,500台まで展開される予定です。

千代氏は「自行のお客さまにも他行のお客さまにも上々の評価をいただいていますし、訪日観光客などのインバウンド需要も取り込めています。期待通りの成果が上がっているといって間違いありません」と、手応えをつかんでいます。

実は、小型ATMには通帳挿入口=通帳記入機能が装備されていません。これが小型化を実現するカギの1つなのですが、郵便局などに設置されているフル機能ATMでは通帳の利用率が高いことから、当初の検討時には懸念点となっていました。それでも、コンビニATMを利用するお客さまは手軽かつスピーディーに入出金できることを重視していると判断し、通帳非対応とすることを決定。結果的に、“コンビニATMは通帳レスが当たり前”という認識が浸透しているためか、お客さまからの苦情や不満はほとんどないそうです。

千代氏は、小型ATMの設置スペース削減に寄与しているオリジナルの外装ブースも「納得行くまでOKIに試作を重ねてもらった力作」と評価し、その効果を次のように述べています。店内のレイアウトにできるだけ支障をきたすことなく、しかもフル機能ATMに比べて短時間での設置が可能なので、導入作業によって店舗様にかかる負担も極力抑えることができています」。

空港や地方金融機関への設置など導入シーンの拡大も

小型ATMの今後の展開について千代氏は「ファミリーマート様向けの3,500台という数字はあくまでファーストステップの計画であって、さらなる増設も検討しています」と語ります。また、設置対象の拡大にも目を向けています。すでに北海道の新千歳空港への設置を済ませており、公共交通機関のターミナルや観光地などへの展開を進めていきたい考えです。

地域金融機関と協業したユニークな導入例も生まれています。山形県鶴岡市に本拠を置く荘内銀行様が2017年7月にオープンした新本店内に、ゆうちょ銀行様の小型ATMが設置されたのです。荘内銀行様では、鶴岡市が国内で唯一ユネスコ食文化創造都市の認定を受けており、地域活性化の一環として世界からの観光客誘致に力を入れていることから、外国人向けに多言語・海外発行カードに対応するATMの設置を検討していました。こうしたニーズにゆうちょ銀行様の小型ATMが合致していたことが、両社の協業へと結びつきました。

千代氏はさらに、「お客さまニーズや市場の変化、時代の流れを捉えて、機能強化にも継続的に取り組んでいきます」と話し、OKIとともにさらなるプロジェクト展開を進めたい意向も明らかにしています。

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2018年2月1日

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