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導入事例

2011年4月5日

島牧村様

情報告知サービスとIP電話で住民の安全で快適な暮らしをサポート
「VoIP告知放送システム」が日々の利便性と万一の安心・安全に貢献


島牧村役場様 外観

北海道南西部の後志(しりべし)総合振興局管内の南端に位置する島牧村様は、IT時代を迎えるなかで住民の方々が都市部と格差のない快適で安全な生活を送れるように、地域情報通信基盤整備事業の活用を決定。2008年に全村域の光ネットワーク整備を行うとともに、OKIの「VoIP告知放送システム」を導入し、全家庭への告知放送サービスと村内無料IP電話サービスの利用を開始しました。

さらに、OKIと共同で、災害時などの携帯電話がつながりにくい場合でも村内の連絡網の確立が可能となる、無料IP電話サービスを拡張する無線IP電話システムの実証実験を行っています。

島牧村地図

島牧村様は、札幌、函館からともに170km前後、クルマで約3時間半の距離にあります。人口は約1,900人で、漁業を基幹産業とし、ウニ(やホタテ、カキ)、アワビ、岩海苔、ほっけなどが特産品となっています。日本海に面する起伏に富んだ海岸線は釣りや海水浴など四季を通して訪れる人々を楽しませ、内陸部に目を向ければ道南最高峰の狩場山や10,700haもの雄大なブナの原生林が広がり、その懐には日本の滝百選に選ばれた賀老(がろう)の滝が周囲の緑と美しいコントラストを見せています。

また、スポーツフィッシングのイベント「あめますダービー」は今年で21回目を数え、北海道内外から数多くの参加者が集まります。

こうした豊かな自然は村のかけがえのない財産であり、観光資源としても活かされてきましたが、村では情報基盤整備も重要な行政サービスと位置付け、積極的に取り組んできました。

背景・導入目的

3つの大きな課題の解消に向け情報通信基盤整備事業を活用

島牧村様がOKIの「VoIP告知放送システム」の導入や光ネットワークの整備を検討した背景には、情報通信基盤整備に関して抱えていた3つの大きな課題がありました。

まず1点目は、各家庭に向けた放送サービスとして1992年から運用してきたオフトーク通信(注1)のシステムが設置から15年を経過し、経年による老朽化や補修部品の入手困難といった問題が顕在化したことで、設備の更新が急務となっていました。

2点目はテレビの地上デジタル化への対応です。海岸線に沿って村落が形成され背後を山で覆われている島牧村様では、全村がテレビの難視聴地域になっており、組合を組織して共同受信設備を設置していました。それがアナログ放送の終了が近づいたことで、デジタル化への対応が必要となっていました。


島牧村役場 企画情報課課長
木村 博文 氏

さらに3点目はインターネットのブロードバンド化です。島牧村様は当時、北海道内でも2カ所だけ残るブロードバンドゼロ市町村の1つで、住民からも強い要望が寄せられていました。

当時の状況について、島牧村役場 企画情報課 課長の木村博文氏は、「情報格差の解消は住民の皆さんのため1日でも早く実現したかったのですが、たとえばブロードバンド化については、加入必要世帯数の確保が困難な状況から不採算地域ということで、民間ではネットワークの整備をしていただくのが厳しい状況でした。こうした状況の中、何とか課題を解決し、住民の方々により良いサービスが提供できないかと検討し、地域情報通信基盤整備推進交付金を受けるための取り組みを進め、2008年に光ネットワークの整備を実現することができたのです」と振り返ります。

システム概要・導入ポイント

運用のしやすさと性能向上を実現したOKIの告知放送システム


拡声放送装置

光ネットワークを整備するとともに、OKIの「VoIP告知放送システム」を導入した島牧村様では、村内の全家庭に設置されたVoIP告知端末による定時放送や行政情報、災害情報などの告知放送サービスと、村内無料IP電話サービスが利用できるようになりました。また、告知放送サービスは、村内の35カ所に設置されたIP屋外拡声放送装置(注2)からも聞くことができるようになり、村のほとんどの場所から放送を聞くことが可能となりました。

放送システムの導入に際し、OKIの「VoIP告知放送システム」を採用した理由について木村氏は、「これまで使っていたオフトーク通信とほとんど変わらないシステムが構成でき、住民の方に違和感なく受け入れてもらえるシステム内容であったことが挙げられます」と話します。

OKIには、これまでのシステム内容を踏襲するような形にしてほしい旨の要望が出されました。「島牧村は高齢者の方も多く、従来と同じサービスが提供できるということは、導入にあたっての大きなポイントでした。その上で役場側の運用のしやすさや、告知放送の編集録音などの機能・性能を向上させることができるといったことも重要でした。導入した現在において運用面や機器設定でわからないことがあっても、OKIの担当の方が迅速に対応していただけるので大変助かっています」と木村氏は笑顔を見せます。

告知放送の内容としては、役場からのお知らせや行事の告知などを中心とした朝7時30分・昼12時30分・夜19時30分の、1日3回の定時放送がメインとなり、学童向けの帰宅放送も夕方に流しています。加えてNHK-FM放送の再送信や音楽放送を行っているほか、一般加入電話からの放送(ページング放送)ができることから、村内の小中学校や、スポーツ関係などさまざまな団体がタイムリーな情報の提供に活用しています。

導入効果・今後の展望

同じ問題を抱える自治体が数多く視察。新たな実証実験もスタート

OKIの「VoIP告知放送システム」導入によって、島牧村様では住民の方への行政サービスを向上させるとともに、災害情報の提供などへの備えもより充実させることができました。島牧村様では、1993年7月12日に北海道南西沖地震の津波で被害を受けたことから、災害への注意喚起とこれからの安全のため、その日にちなんで毎月12日にテスト放送を行い、各設備の点検や放送受信の確認などをして緊急時に備えています。

また、システム導入によって住民の方から好評を得ているのがIP電話サービスです。「村内全域での通話が無料で利用できるということで、住民の方からは非常に大きな反響がありました。導入当初は電話機の設定や使い方の問い合わせも結構ありましたが、電話番号の頭に数字を1つ付けるだけの簡単な操作なので、皆さんにIP電話を喜んでお使いいただいています」と木村氏は言います。

島牧村様には、今回の「VoIP告知放送システム」の導入や光ネットワークの整備を受け、北海道内を中心に多くの自治体が視察に訪れているとのことです。「テレビの難視聴の解消や地デジ化対応など、視察に来る皆さんも当村と同じような問題を抱えており、今回の整備事業について運用面や経費面、申請の方法などについてさまざまなお問い合わせがあり、参考にしていただいています。無料IP電話についても、そのようなサービスが実現できるのかと驚かれます」と視察の様子について木村氏は話します。

さらに、昨年11月からはOKIと共同で、地域内の無料IP電話サービスを拡張する無線IP電話システムの実証実験を行っています。この実証実験は、万一の災害時など携帯電話がつながりにくい場合でも、村内の連絡網を確立できるようにするものです。具体的には、村内の役場出先機関、診療所、集会施設(避難所)、消防署など9カ所に無線VoIP告知放送システム対応の告知端末を設置し、1台の携帯/無線LANデュアル端末で携帯電話と村内無料IP電話の利用を可能にするための実験が行われています。

今回の実証実験について木村氏は、「当村のように地形的に起伏の多い海岸線でも、現在35カ所ほどある屋外スピーカーにアクセスポイントをつければ、無線LANを使ったIP電話の活用によりほとんどのエリアをカバーできるようになると思います。今は限られた範囲で実験をしていますが、今後エリアを拡大する方向で実験を続け、導入を検討していきたいと考えています」と将来への展望を語ってくれました。

情報通信基盤に課題を抱える他の自治体が視察に訪れるというモデル的なインフラ整備を行った島牧村様。実証実験中の無線IP電話システムを含め、住民の方々のより快適で安全・安心な地域づくりへの取り組みと、今後のさらなる発展が期待されます。

システム構成図


無線IP電話システムの実証実験 イメージ図

用語解説

  • 注1:オフトーク通信

    アナログ固定電話やISDNの電話回線を使用していない時間を利用した地域情報の放送サービス。

  • 注2:IP屋外拡声放送装置

    地域公共ネットワークを活用して、行政・防災情報を屋外に向けて拡声放送する装置。

島牧村様 概要

所在地 北海道島牧郡島牧村字泊83番地1
人口 1,908人(2010年3月31日現在)
世帯数 940世帯
ホームページ http://www.vill.shimamaki.lg.jp/

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