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導入事例

2008年8月11日

みずほ情報総研株式会社様

最先端の金融系情報システム開発業務拠点に、高セキュリティの無線LANインフラを導入


みずほ情報総研様 社屋外観

みずほフィナンシャルグループのIT戦略会社である、みずほ情報総研株式会社様(以下、みずほ情報総研様)は、システム開発業務を集約する目的で、東京都のテレコムセンター内に7フロアにまたがる大規模拠点を開設しました。

この新オフィスのネットワークインフラとして、かつては社内で使用していたものの現在はセキュリティ技術面の問題で原則禁止方針となっている無線LAN環境を構築。情報セキュリティに対する社内の不安を払拭し、関係各部署の承認を得たソリューションは、FISCガイドライン(注1)基準以上の「ハイセキュリティ無線LANシステム」でした。

2004年10月に、株式会社第一勧銀情報システム、株式会社富士総合研究所、興銀システム開発株式会社の3社が統合して誕生したみずほ情報総研様は、みずほフィナンシャルグループにおけるIT戦略推進の中核を担うとともに、システムインテグレーション・アウトソーシング・コンサルティングを事業の柱として、一般企業から官公庁まで幅広くトータルITソリューションを提供。3社統合によるシナジー効果を発揮し、あらゆるお客さまのニーズに応えるべく、新たなバリューを創造し続けています。

背景・導入目的

1,000名超のシステム開発部門スタッフを新拠点に集約


銀行システムグループ
銀行システム業務総括部
参事役 磯村 英則 氏

みずほ情報総研様では、2007年、みずほフィナンシャルグループのIT戦略をサポートする銀行システムグループにおいて、業務改革のための2つの施策を展開しました。

1つは、統合前の3社がそれぞれに利用していたシステム開発インフラの統一です。「NEON(注2)」と命名された新しいインフラを構築し、メールサーバやファイルサーバなどの一元化およびシステム開発環境の統合により、コミュニケーションの円滑化と業務効率向上を実現。2007年3月に稼働を開始し、各拠点へと順次展開されました。

そしてもう1つが、東京都千代田区大手町にあったみずほフィナンシャルグループ本店の移転決定をきっかけに、みずほ情報総研様のシステム開発拠点整備を行ったことです。銀行システムグループ 銀行システム業務総括部 参事役の磯村英則氏は、「新たな拠点として東京都江東区のテレコムセンターがアサインされ、2007年12月に開設することが決まりました。そこで、従来複数カ所に分散していた協力会社のスタッフ1,200~1,300名を集約し、快適に業務を遂行できる環境を整えることにしました」と話します。

新拠点では、NEONを利用して他のオフィスにいる社員とのスピーディなコミュニケーション・コラボレーションを可能とすることが決まりました。そして、フロア内のネットワークインフラについては、2007年3月にOKIから、米国Aruba Networks社(以下、Aruba)の無線LAN機器を用いた高度なセキュリティを実現する「ハイセキュリティ無線LANシステム」の提案を受けました。

高セキュリティ製品で社内不安を払拭


銀行システムグループ
銀行システム業務総括部
調査役 増川 勲 氏

「開発業務はプロジェクト単位で進められるので、協力会社やスタッフの入れ替わり、組み合わせも頻繁に変わります。このような環境に柔軟に対応するには、無線LANが適していると考えていました」 -- 銀行システムグループ 銀行システム業務総括部 調査役の増川勲氏は、新拠点開設が計画された当時を振り返って、こう話します。

しかしながら同社では、情報セキュリティを考慮して、無線LAN利用を禁止しています。そのため、システム導入に向けた取り組みは、関係各部署に対して本製品のセキュリティ技術を説明し、無線LANでも有線LANと同等以上のセキュリティが確保できることを認知してもらうことから始まりました。

まずは、無線LANシステムに関する社内勉強会を開催し、製品の機能や海外での導入事例などについてOKIからレクチャーを受けました。一方で、リスク管理を担当する部門に、無線LAN利用の具体的な問題点についてヒヤリングを実施しました。その結果、「ハイセキュリティ無線LANシステム」であれば、社内の不安を払拭できるであろうとの結論に至りました。

続いて、稟議を通すための詳細な説明資料をOKIの協力で作成。同時に、最新技術などを評価する担当部門に、システムの検証・評価を依頼しました。

こうして、関係各部署から承認を受け、「ハイセキュリティ無線LANシステム」の導入に正式なゴーサインが出たのが2007年10月末。その後の約1カ月間という極めてタイトなスケジュールでシステム構築が進められ、テレコムセンター内の新拠点は2007年12月1日、予定通りにオープンしました。

システム概要・導入ポイント

電波漏れ・不正アクセスに入念な対策

みずほ情報総研様が導入したシステムでは、無線LANアクセスポイント「Aruba AP-65」と、アクセスポイントおよびクライアント端末を一元管理するモビリティコントローラ「Aruba MMC-6000」が採用されています。

「Aruba MMC-6000」は、IEEE802.1i規格に基づくユーザー認証(IEEE802.1X/EAP)および暗号化通信(AES/WPA2)をはじめとする多彩なユーザー認証、不正アクセスポイント検出・無効化、不正アクセス検知、ファイアウォール、VPNなど充実したセキュリティ機能を装備。また、無線区間で暗号化されたデータを有線LAN部分でも暗号を解かずに伝送するため、ネットワーク全体で高セキュリティを確保できます。加えて、端末の位置情報表示や無線LANのチャネル・出力自動調整といった、無線LAN運用の負荷軽減に役立つ機能も標準搭載しています。

具体的な構成を見てみましょう。「Aruba MMC-6000」は、データセンターにマスタコントローラとして2台、テレコムセンターにローカルコントローラとして2台を、それぞれ冗長化して設置しています。データセンターには、事前検証のために無線LAN環境を導入した都内の小規模拠点が接続されています。また、テレコムセンター側の装置が万が一ダウンした場合は、データセンター側の装置でバックアップする仕組みで、合計して4重化の障害対策が施されています。

システム構成図

テレコムセンターでは、7フロアにまたがるオフィスに、合計38台のアクセスポイントを敷設しました。フロア面積からすると一般的なケースよりも多めの台数ですが、「オフィス内からの電波漏れを抑えるために、出力を絞って1台あたりのカバー範囲を狭くしたためです」と増川氏は説明します。

さらに磯村氏は、「20階は上階の展望室に向かう一般の来館者が通路を行き来するため、オフィスからの電波漏れに起因する不正アクセスが特に心配でした。そこで、廊下部分での無線LAN使用を一切シャットアウトできる対策を導入しました」と話します。具体的には、廊下部分との境界壁にシールドを貼るなどの手立てを講じています。また、廊下からのアクセスが試みられた場合に備えて、監視用アクセスポイントを設置し、接続を拒否する仕掛けも採用予定です。


  • Aruba MMC-6000

  • Aruba AP-65

導入効果・今後の展望

アプリケーション拡充とともに無線LANの高速化も検討

「ハイセキュリティ無線LANシステム」の導入によって、テレコムセンターの新オフィスでは、高セキュリティ環境の中で自由度の高いオフィススペース利用が実現されました。現在は各スタッフの席を固定していますが、今後はプロジェクト編成に対し柔軟に対応できるように、フリーアクセス制の導入等を展望しています。増川氏は、「NEON上で活用するアプリケーションも拡充していきます。今年度中にはPC会議の導入を予定していますし、IPフォン等についても具体的な提案をOKIに依頼しています」と、さらなる業務効率向上に向けた展開も明らかにします。

無線LAN環境については、現在のIEEE802.11a(最大通信速度54Mbps)から、100Mbps以上の高速通信が可能なIEEE802.11nへの移行を検討しているそうです。そして磯村氏は、「当社は現在も無線LAN利用禁止が原則となっていますが、テレコムセンターにおける実運用で、セキュリティ面の信頼性や業務効率に関する効果などが明確になれば、将来的には方針が変わることもあり得ると思います。そのときには、今回構築した複数拠点を一元的管理できる仕組みによって、スピーディかつ低コストで無線LAN環境を広げていくことができます」と、将来の展開を見据えています。

用語解説

  • 注1:FISC(Financial Information System Center)ガイドライン

    金融情報システムセンタ(FISC)が制定した金融機関における情報システムのためのセキュリティ基準。無線LANの活用について、端末からネットワークまでを含む区間において認証、暗号化することなどが求められている。

  • 注2:NEON

    NEw technology - Oriented New environment for development of banking systemsの略で、銀行システムのシステム開発インフラのこと。

みずほ情報総研様 概要

社名 みずほ情報総研株式会社
本社所在地 東京都千代田区神田錦町2-3
代表者 小原之夫 代表取締役社長
発足日 2004年10月1日
従業員数 約4,200名
事業内容 コンサルティングサービス、金融機関向け・法人向け・公共機関向けシステムソリューション、調査・研究サービス
ホームページ http://www.mizuho-ir.co.jp/

(2008年3月末現在)

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