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導入事例

2008年4月21日

株式会社イチネン様

「SS9100」による企業内IPセントレックスに3種類の3G/無線LANデュアル端末を収容
大阪と東京の遠隔二重化システムで障害時の事業継続性も確保


イチネン様 社屋外観

オートリース事業を柱に自動車関連の多様なビジネスを営む株式会社イチネン様(以下、イチネン様)は、全国各拠点のコミュニケーションシステムを一元的に運用管理できる仕組みとして、IPテレフォニーサーバ「SS9100」をコアとする企業内IPセントレックスを採用。従来からのWANにおけるIP統合に加え、オフィス内もIP化したことで、通信コストだけでなく、人事異動などに伴う電話配線やシステム設定の変更作業にかかるコストと手間も削減することに成功しました。

さらに、社内外で利用できる3種類の3G/無線LANデュアル端末(注1)を自由に選べる環境を用意し、ビジネスの機動力アップも図っています。

イチネン様は、1969年にスタートしたオートリース事業において、車両の点検整備や修理など維持・管理費用もリース料金に含める「メンテナンスリース」を、他社に先駆けて導入しました。さらに、そのノウハウを活かして、法人・リース会社向けの自動車メンテナンス受託事業も手がけ、車両管理のアウトソーシング企業として業界をリードしています。

また、創業以来の各種燃料販売、法人向け自動車燃料給油カード(エクソンモービル・コーポレート・プラスカード)の提供、パーキング事業、ケミカル事業等々、"自動車"を機軸に多種多様なビジネスを展開。現在は「For comfortable First Life 人と社会に、ここちよい安全・安心とやさしい環境を創る」というコンセプトを掲げ、環境への配慮にも力を注いでいます。

背景・導入目的


SSC本部
管理第二統括部
情報システム部
部長 茅野 義勝 氏

イチネン様では、事業領域の拡大とともに、TCO(注2)削減や生産性向上といった企業経営の重要テーマにも積極的に取り組んでいます。その一環として、全国の拠点を結ぶネットワークの効率的な活用も推進しており、フレームリレー網を利用していた頃から、音声・データ統合により通信コストの大幅削減を実現。その後のIPネットワーク導入に際しては、OKIのVoIPゲートウェイ装置「BV1260」を採用し、さらなる効果を得ていましたが、社内環境を見渡すと、まだまだ改善すべき点がありました。

SSC本部 管理第二統括部 情報システム部 部長の茅野義勝氏は、「当社では営業部門を中心に組織変更や人事異動、社員増などに伴うレイアウト変更を行うことが多いので、電話ケーブルの張り替え、内線番号の設定変更、端末の追加などにかかるコストと手間が負担になっていました」と話します。また、全国の電話システムがリース契約期間の満了時期を迎えており、その対策として全国の電話システムの見直しが必要となっていました。加えて各拠点の裁量で導入・運用していたため、電話の運用が各拠点で異なっており、全社的に電話の運用を統一していく課題もありました。

そこで、全国各地の拠点だけでなくグループ会社も含めて、先進的なサービスを利用できる一元的なシステムの導入を検討することとなりました。

音声品質と障害対応の信頼度がシステム選定の大きな決め手に

新システム導入に向けたプロジェクトでは、フルIPによって多拠点を統合的に管理できるIPセントレックスの採用が有力候補にあげられました。また、端末には固定電話機だけでなく、既設の事業所用PHSシステムに替えて3G/無線LANデュアル端末を採用し、機動力アップにつながるモバイル環境も整備したいと考えました。

ただ、フルIP化した場合の音声品質や障害時の事業継続性に多少の不安を感じていたため、システム選定にあたっては、複数ベンダーに仕様要件を提示するとともに、フルIP化のメリット・デメリット、音声品質確保および障害対応に関する詳細な説明を求めました。各ベンダーからの提案を受けるに際し、現在導入しているVoIPゲートウェイ装置の資産を活かしつつ、音声品質の確保と障害対応、拡張性、コストを中心に評価しました。

そして、数社からの提案を比較検討し最終的に選んだのは、OKIの販売パートナーである株式会社オーティ・コムネットが提案した「SS9100」を中核とする企業内IPセントレックスシステムでした。

「従来の電話を上回る高品位な音声品質を実現するIP電話技術(eおと)、遠隔拠点でのシステム二重化による障害・災害対応、さらにIPセントレックスで全拠点を統合しても十分にカバーできる内線収容数などを高く評価しました」と、茅野氏は採用のポイントを説明します。また、SSC本部 管理第二統括部 情報システム部の高添善匡氏は、「設備投資計画を踏まえると、各拠点への展開は段階的に進めていくことになります。移行までの間は、拠点側の既存設備流用と新システムでのは現在と同等の音声品質の維持が必要となります。既存のVoIPシステムとの相互接続性という面でもOKIのシステムが最良の選択でした」と付け加えます。

システム概要・構成

東京オフィスに二重化システムを構築し、大阪への移設でセントレックスを実現

新システムの設計図は、大阪本社に設置した「SS9100」でIPセントレックスを実現するという形で描かれました。しかし、実際の導入は、東京拠点におけるオフィス内IP化を第1ステップとして進められることになりました。というのも、都内に分散していた支店やグループ会社を同じビルの1フロアに集約する計画があり、新規にシステムを構築しなければならなかったからです。

第1ステップとなる東京の新オフィスには、冗長構成とした2台の「SS9100」、他拠点の「BV1260」との相互接続用ゲートウェイ(H.323-SIPプロトコル変換)装置「BV8000IWG」、会社・部門ごとの通話料金を算出するための課金サーバ、外線および緊急用の多機能電話機を収容する「IP遠隔ユニット」、VoIP対応無線LANアクセスポイント「MWINS®」、内線端末としてIP多機能電話機130台と、NTTドコモの3G/無線LANデュアル端末「FOMA N900iL」150台が導入され、2006年9月から運用を開始しました。

そして、第2ステップの作業が行われたのが2008年2月。当初の計画通り、東京オフィスに設置していた「SS9100」1台と「BV8000IWG」、課金サーバを大阪本社へ移し、大阪側の「SS9100」をプライマリ、東京側をセカンダリとするWANを介した冗長構成に切り替えました。

これに併せて、九州・名古屋・北陸・静岡の4拠点を従来システムからIPセントレックスへ移行したほか、拠点間ネットワークに利用するサービスをIP-VPNから広域イーサネットに、新システムに移行する拠点の外線を公衆電話網から直収型サービス(NTTコミュニケーションズの「Arcstarダイレクト」)に変更するなど、ネットワークの高速化・低コスト化も図っています。

導入ポイント・効果

無線LANアクセスポイントの入念な調整により、仕様の異なる3端末を収容


SSC本部
管理第二統括部
情報システム部
高添 善匡 氏

この第2ステップでは、新たなシステム運用・端末利用の形態も追加されました。

その1つとして、大阪本社内にある50名規模のコンタクトセンター部門においても、「SS9100」の制御下で業務を行うようにしたことがあげられます。同部門は社外・社内の一貫した問い合わせ窓口で、従来は専用のCTIシステムを運用していたため、導入前には汎用システムへの変更に戸惑いの声もありました。しかし、コンタクトセンターの協力も得て「いざ運用してみると、システムを一元化した効果で社内からの問い合わせ時に内線番号が通知されることや、機能がシンプル化され、以前よりも操作しやすくなったなどの意見もあり、問題なく運用されています」と、茅野氏は言います。

また、3G/無線LANデュアル端末については、複数の通信事業者をカバーできる「SS9100」の特長を活かし、NTTドコモ「FOMA N900iL」および「FOMA N902iL」、KDDI(au)「E02SA」の3種類から社員が自由に選べるようにしました。高添氏は、「両社の携帯端末を営業社員などに貸与し、管理していたのは総務課で行っておりましたので、『ビジネス上の関係で電話番号やメールアドレスを継続して使いたい』という要望については、総務課に相談し、協力を得ながら導入が実現できました。」と、その理由を説明します。

異なる端末を同じオフィス内で利用する場合、電波の受信感度など仕様の違いを考慮し、無線LANアクセスポイント側の調整を行う必要があります。そこでオーティ・コムネットではアクセスポイントの調整を適切に実施し、その結果として音質、音量についての問題は起こっておりません。

モバイル環境向けに自社開発した内線検索アプリケーションが好評

新システムの導入効果はどのように表れているでしょうか。

茅野氏は、「端末移設などに伴う配線つなぎ替え程度なら自前で対応できるようになり、工事にかかるコストを削減できています。また、異動やレイアウト変更のたびに社員の内線番号を変える必要も少なくなったことで、管理面の負荷も軽減されました」と、従来の課題解決にとどまらない成果を示します。また、高添氏は、3G/無線LANデュアル端末を取り上げ、「導入当初は問い合わせも結構ありましたが、使い慣れるにしたがって『非常に便利』という声が高まってきました」と話します。

こうした高い評価に寄与しているポイントが2つあります。まず、他のIPセントレックス拠点へ出張した際にも内線端末として利用できること。もう1つが、自社開発した「内線検索アプリケーション」です。これは、以前からPC向けに提供していたWebアプリケーションをモバイル環境に対応させたもので、氏名や部署名で番号を検索し、ワンタッチで発信も行えるようにしました。「端末が3種類あるので、その共通プログラムを作成するのに手間がかかりました」とシステムを開発した高添氏は話します。

今後の展望

イチネン様では、今後、グループ会社の地域拠点も含め、既設システムの更新時期などを捉えてIPセントレックスの輪を広げ、一元的なシステム運用管理のもと、全国の拠点すべてで共通のサービス機能を享受できる環境作りを目指しています。その過程では、「Com@WILL®ソフトフォン」の有効活用や3G/無線LANデュアル端末で利用できるアプリケーションの充実などにも積極的に取り組んでいく考えです。

そして茅野氏は、こうした新システムの利用シーン拡大を進めるうえで、「さらなる機能の追加や強化、数名規模の拠点にもより導入しやすいコンポーネントの提供などで、今後も当社を強力にサポートしてほしいと思っています」と、OKIへの期待を語っています。

システム構成図

用語解説

  • 注1:3G/無線LANデュアル端末

    屋外では通常の携帯電話として、企業内では無線LANを利用したVoIP端末として、1台で2つの方式による通信が可能な携帯電話端末。

  • 注2:TCO(Total Cost of Ownership)

    管理コストをも含めたコンピュータや、ネットワークにかかる経費の総計。単なるハードや周辺機器の購入費用だけでなく、その後の修理やソフトウェアのバージョンアップ、サポート要員の確保やトラブルの解決にかかった人件費など、管理維持していくために必要となるコストの総計。

イチネン様 概要

社名 株式会社イチネン
本社所在地 大阪府大阪市淀川区西中島4-10-6
代表者 黒田倖稔 代表取締役社長
設立 1963年5月7日(創業:1930年6月1日)
従業員数 244名(グループ計664名)
事業内容 リース事業、自動車メンテナンス受託事業、自動車燃料・産業用燃料販売事業、パーキング事業、ケミカル事業 等
ホームページ http://www.ichinen.co.jp/

(2007年3月末現在)

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