プロモーション コラム 「IPコミュニケーションの明日を読む」
第13回: 「FMCにより電話はIPが当たり前になる」

[2005年6月8日掲載]
執筆: 千村 保文(Yasubumi Chimura)
沖電気工業株式会社
情報通信事業グループ アシスタント オペレーティング オフィサー
兼 OKI IP電話普及推進センタ(IPTPC) センタ長
5月31日に横浜で開催された「Broadband World Forum Asia 2005」で講演してきました。最近は、情報と通信の融合により、通信分野単独の展示会は少なくなりましたので、通信事業者や通信機器ベンダが集まる世界的な規模のフォーラムとしては久しぶりであり、大変な活況を呈しました。
今回のフォーラムのトピックスはFMC(Fixed-Mobile Convergence)です。すなわち、固定通信網と移動体通信網との融合のことです。FMCというと、固定電話と携帯電話の料金精算をひとつに纏めることを言う場合もありますが、ユーザの期待は「融合」により料金が下がり、より便利なサービスが登場することのようです。
企業向けのシステムでは、モバイル・セントレックスと呼ばれるシステムがあります。これは1台の携帯電話が外線にも内線にもなるものであり、いわゆる企業向けFMCシステムの一例です。
公衆向けサービスでは固定電話版のIP電話が普及し始めており、携帯電話もIP化されてくると、ネットワークをIPで統合することによるコスト削減が可能となり、携帯電話の料金も下がってくると考えられます。そこで、FMCを実現するには、携帯電話もIP電話であることが非常に重要になってきます。
私は、携帯電話の方が実はIP電話には向いており、FMC向きであると思っています。
当然ながら、固定電話では端末は移動しません。よって、固定電話網は地域ごとの加入者数に応じたネットワークを構築しています。しかし、移動体通信では使用者が移動するため、地域ごとに通信量を特定することはできません。この「地域に依存しない」特性がIP電話に向いているのです。

IP電話では、その接続を司るサーバは、加入者の近くにある必要はありません。そこで、サーバを集中化する「IPセントレックス」のようなサービスが可能になるわけです。固定通信と移動体通信を融合した場合は、IP電話のサーバは加入者数に応じて設置し、通信量に応じて割り振ることにより、設備数を最適化することが可能になります。
固定電話も携帯電話もIPになると、あえて「IP電話」という必要はなくなり、「電話はIPが当たり前」の時代が「FMC」によって近い将来もたらされることでしょう。
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