プロモーション コラム 「IPコミュニケーションの明日を読む」
第12回: 「IP電話のワールドワイドなインターネットワーキングに向けて」

[2005年5月12日掲載]
執筆: 千村 保文(Yasubumi Chimura)
沖電気工業株式会社
情報通信事業グループ アシスタント オペレーティング オフィサー
兼 OKI IP電話普及推進センタ(IPTPC) センタ長
このコラムの連載を始めてから、今月でちょうど1年になりました。5月の連休返上で出張した新幹線の中で、最初の原稿を書いたことを思い出しました。
この1年の間で、IP電話への認知もだいぶ変わってきています。主な変化について列挙してみますと、
- IP電話加入者が780万人を越える
- モバイルセントレックスなど、携帯電話にもVoIP搭載が始まる
- PCを用いたIP電話(ソフトフォン)が認知され始める
IP電話はコスト削減の手段から、IPインフラを使った便利な道具としてやっと認知されてきたのでしょうか?
IP電話はインターネットの技術を使用し、「いつでも、どこでも、誰とでも、音声・映像・テキストを駆使してコミュニケーションできるツール」であると私は考えています。この定義(これが正しいかは別にして)に照らし合わせて、チェックしてみました。(技術の専門家の観点からは、疑問な点もあるかもしれませんが、多くの一般利用者からはこのように見えていると考えています)
- いつでも ⇒ ○(混んでる時間帯は使わない、ということは無くなってきたため)
- どこでも ⇒ △(屋外では狭帯域、自動車・電車の中ではまだ使用不可のため)
- 誰とでも ⇒ ×(使ってるソフトウエアや事業者が違うと接続不可のため)
- 音声 ⇒ △(事業者が違うと接続できないケースがまだあるため)
- 映像 ⇒ ×(使ってるソフトウエアや事業者が違うと接続不可のため)
- テキスト ⇒ △(メールはつながるが、チャットは事業者内に限定されるため)

こうやって見てみますと、IP電話は未だ、インターネットのように世界中どこでもつながる域には達していないと言えると思います。事業者や機器ベンダを意識しないで、IP電話が世界中でインターネットワーキングできることが、真のIP電話普及の鍵ではないでしょうか?
でも、そのためには、何をすべきなのでしょうか?今こそ、実際のサービスに基づく経験を基に、世界的な接続ガイドラインが必要だと考えます。日本は、IP電話の世界では加入者の数、サービスや機器の実装の面でも世界をリードしています。VoIPの相互接続性検証の活動も、具体的な成果が出始めています。日本の技術標準も英語で書く時期が来たのかもしれないと、標準化に携わる一員として真剣に考え始めています。
連休中の自宅の傍の公園にて、森を見ながら・・・
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