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IPテレフォニー

導入事例 東レACS株式会社 様

新オフィスのフリーアドレス制を「SS9100」のモバイルセントレックスで実現

概要

アパレル業界向けにITソリューション事業を展開する東レACSは、本社オフィス移転を機に、沖電気工業の「SS9100」をコアとした無線LANによるフリーアドレス環境を導入。豊富な実績に裏打ちされた信頼性と、将来計画に必須だったマルチキャリア対応が、システム選定の決め手になった。

目的・課題

東レACS 代表取締役社長 寺崎志野氏、東レACS 管理部主任部員 張替孝氏

繊維メーカー大手の東レから2000年10月に分離独立した東レACS(本社・東京都中央区)は、アパレル業界向けCAD/CAMソフト「クレアコンポ」シリーズの開発・製造・販売を機軸に、業務系システムのインテグレーション、さらにインターネット接続サービスの提供など、IT関連のソリューション事業を拡大してきた。

ビジネスの着実な成長に伴い、社員数も増えた。そこで、手狭になってきた本社オフィスの移転を決めた。

寺崎志野社長は、この機を捉えて、かねてから思い描いていた理想のオフィスにしようと考えた。フリーアドレス制の導入だ。「私は“時空を越えて”というキャッチフレーズを掲げています。これを昨今のキーワードで言い換えれば、『グローバルな市場で』『ブロードバンドを駆使してスピーディに』ビジネスを展開していきたいということです。そのためには、座席を固定した旧態依然のワークスタイルではなく、できるだけ自由なオフィス環境で社員同士のコミュニケーションを活発にし、伸び伸びと仕事ができるようにすることが大切です」と、寺崎社長はいう。

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システム・効果

無線LANでの統合は「将来のため」


“部門の壁”がなくなった
東レACS新本社のフリーアドレスオフィス。
「その日の気分の色に座ってほしい」
という寺崎社長の考えで、
チェアの色にもバリエーションをもたせた。

こうして、新オフィスの開設に向けた社内プロジェクトでは、フリーアドレスを実現するシステムの検討がスタートした。2005年夏のことだ。

東レACS・管理部の張替孝主任部員は、「座席を自由に移動できるようにするには、ワイヤレス環境がベストだと当初から考えていました」という。その意思は、オフィス什器の発注先であるイトーキを訪問したことで固まった。イトーキは、沖電気工業のIPテレフォニーサーバー「IP CONVERGENCE Server SS9100」をコアに、音声とデータを統合したモバイルセントレックスシステムを構築し、フリーアドレスによる先進的なオフィス環境を社外にも強くアピールしていた。

システム導入の多大な効果を目にした張替主任部員は、既設PBXのメーカーを含む数社からのアプローチを断り、沖電気工業に相談を持ちかけた。ただ、この時点では、データも音声もワイヤレスでシステムを構築することは決めていたものの、無線LANで両者を統合するかどうかには、まだ迷いがあった。現行の無線IP電話端末に対する市場での芳しくない評価を耳にしていたからだ。そのため当初は、音声系に関してPHS端末を採用するという選択肢も視野に入れていた。

しかし、沖電気工業パートナー営業本部の新規ソリューション部隊であるプロジェクトSSチームと打ち合わせを進めていく中で、将来的なインフラの整備という観点からも、無線LANによるデータ・音声統合が最適解であると判断した。張替主任部員は、「オフィス内に無線LANとPHSの2つのワイヤレス環境を構築するのは、やはり無駄な投資をすることになってしまうと考えました。そして、沖電気工業の製品であれば、イトーキ様をはじめとした多数の導入実績からも間違いなく信頼できるものでしたし、今後の拡張によって当社が描く理想のシステムを高いレベルで実現できることも分かりました」と話し、将来的な拡張性を選択のポイントとしている。

部門を越えた交流が活発に

2006年2月。東レACS新本社のオープンに合わせて、フリーアドレス環境を実現した新しいシステムの運用が開始された。

構内のLAN上には「SS9100 TypeM」、局線(一般公衆網)を収容する「IPLTU」、各種サーバーを接続。端末としては、FOMA/無線LANデュアル端末「N900iL」とノートPCをそれぞれ社員1人に1台、受付や応接室、共有スペースなどにIP多機能電話機11台を設置した。

フリーアドレス制のフロアは、以前よりも幅広のデスクの他、ラウンドフォルムのテーブル、窓際のカウンター席など、趣向を凝らしたレイアウトになっている。本社スタッフ約70 名に対して座席数は8割程度に抑えた。そして、執務スペースの傍らには、ミーティングにも利用できるゆったりとした「リフレッシュスペース」が設けられている。

寺崎社長は、「移転した直後は戸惑いもあったようですが、新しいワークスタイルに関する説明会を何度か開いたことで、私の考えを皆に理解してもらえましたし、フリーアドレスのよさもすぐに実感できたようです。今は新しい環境で快適に業務に取り組んでくれています」と話す。張替主任部員も、「部門の異なる社員が隣同士の席で楽しげに会話している場面をよく見かけます。それが仕事の話かどうかは分かりませんが、部門を越えたコミュニケーションがオフィス内で活発に行われるようになったことは確かです」と、その効果の一端を口にする。


SS9100で構成された東レACSの新コミュニケーションシステム

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今後の展開

次のステップで屋内外併用を

さて、社員個々に配布されたN900iLは、内線番号だけでなく外線のダイヤルイン番号も個々に割り当て、顧客などからの電話をダイレクトに受けられるようにしたが、同端末の一番の特徴である携帯電話としての併用は今のところなされていない。これは、従来から法人契約で利用している携帯電話の番号を変更すると顧客にも通知しなければならないことや、営業担当者が地方に出張する機会も多いため、FOMAサービスのエリア外で通話できなくなる可能性があることなどが理由だ。

さらにいうなら、今後のシステム拡張を視野に入れて、あえて機能を制限しているということでもある。

同社では現在、本社と大阪支店の間でVPNを構築し、ここに音声通信も統合していく考え。また、外線通話に関しても一般公衆回線から光IP電話へ、上海事務所との間もIP利用で安価に通話できる仕組みへと移行していく計画を立てている。

こうしたネットワークインフラのさらなる拡充を図る過程で、ワイヤレス端末についても、複数のキャリアが提供する、屋内外で併用できる仕様のものを検証し、拡張する意向だ。

「沖電気工業のシステムを採用したのは、モバイル環境も含めてマルチキャリア対応が可能だということを聞いていたからなのです」と、張替主任部員は改めて強調する。SS9100をコアにした東レACS のシステムは、さらなるステップアップで真価を発揮することになりそうだ。

株式会社リックテレコム
テレコミュニケーション 2006年7月号 No.264(第23巻 第7号)より転載

  • 製品写真や見出し部分は、沖電気工業にてHTML用に追加・修正しています。
  • このページに記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

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