2007年2月14日
複数人と自然な会話を実現する「eおと®ポジショニング」を販売開始
ソフトウェアエンジン「eおと®エンジン」に第2弾の新機能追加
OKIは、このたびIPネットワーク上で高音質コミュニケーションを実現するソフトウェアエンジン「eおと®(注1)エンジン」に、今回新たに音声に方向感を付加する新機能「eおとポジショニング」を追加し、本日より販売を開始します。「eおとポジショニング」は、OKIの独自技術により、音声に方向感を付加することで、複数人の音声がそれぞれ別方向から聞こえてくるような自然な会話を実現する機能です。「eおとエンジン」は、東京都が国土交通省と進めている「自律移動支援プロジェクト(注2)」の一環として、東京の銀座で開催されている「東京ユビキタス計画・銀座(注3)」実証実験にて使用される「ユビキタス・コミュニケータ(注4)」に搭載して実験する予定です。
OKIでは、家庭や企業をとりまく通信基盤が、IPネットワークへと急速に移行していく中で、従来の「電話」を越え、臨場感のある高音質コミュニケーションを実現する「eおと」技術をいち早く開発してきました。2004年2月に本技術を適用した高品位電話機「eおとIPフォン」の販売に加え、2006年3月からは、本技術そのものを「eおとエンジン」として商品化しています。さらに2006年10月には、通話相手が従来の電話の場合には、カットされる高音域部分を、残っている音声データから復元し、聞き取りやすい音を実現した「マイeおと™」機能を「eおとエンジン」に追加しました。
今回発表した「eおとポジショニング」機能は、「eおとエンジン」の新機能第2弾です。実環境においては、音源の方向によって左右の耳に到達する音の特性に微妙な違いが生じ、この違いから到来方向が認知されます。「eおと ポジショニング」は、この微妙な特性の違いに基づく音の方向性(音像定位(注5))を信号処理により仮想的に再現し、複数人の声が別方向から聞こえるようにする技術です。
従来の会議アプリケーションでは、複数人が、同時に会話に参加した場合、話者を識別することは極めて困難でした。しかし本機能を搭載すると、広帯域コーデック(注6)を利用した高音質コミュニケーションにより、複数の話者を個別の方向に配置することが可能となるため、話者を識別しやすく、複数人による会議のパフォーマンスが飛躍的に高まります。
また、同時通訳のように複数人が同時に話す場合、従来のように単純に音声をミキシングしただけでは人間の聴覚特有のカクテルパーティ効果(注7)が働きにくく、話者を識別することは極めて困難でした。本機能を利用し、話者を個別の方向に配置すれば、カクテルパーティ効果が働きやすくなり、選択して会話を聞き分けることが可能になります。
本機能は、IP電話機、ソフトフォン、PDA、スマートフォン(注8)、携帯電話などの通信機器やデジタル家電、ゲーム機器などへの幅広い適用をめざします。今後もOKIでは、高音質のコミュニケーションを実現する「eおと」のさらなる新機能を提供し、IPネットワーク上での新しいコミュニケーションを創造していきます。
なお、本発表に際し、東京大学大学院情報学環教授・工学博士 坂村 健様よりコメントをいただいております。
自律移動支援プロジェクトに企業サポータとして、ご協力を頂いていることに感謝しています。少子高齢化を迎える日本国民の生活構造を一新する、「eおとエンジン」のように応用範囲が広く、情報インフラを豊かにするミドルウエアにより、様々なサービス、アプリケーションが次々と創造されることを期待しています。
自律移動支援プロジェクト委員長
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長
東京大学大学院情報学環教授・工学博士
坂村 健
用語解説
- 注1:eおと
OKIが開発した、IPネットワーク上で従来の電話音質を越えた臨場感ある音声通話を可能とする高品質VoIP技術。ITUなどの国際標準の音声符号化方式はもとより、種々の音声符号化方式に対応可能。IP電話機、PC(ソフトフォン)、携帯電話、PDAおよびデジタル家電などでの使用と、LSIおよび各種プラットフォームへの搭載が可能。
eおと紹介サイト - 注2:自律移動支援プロジェクト
すべての人が持てる力を発揮し、支え合って構築する「ユニバーサル社会」の実現に向け、人々がこの社会への参画のために必要となる「移動経路」「交通手段」「目的地」などの情報に「いつでも、どこでも、だれでも」がアクセスできる環境づくりを目的としたプロジェクト。国土交通省のほか、総務省など関係省庁、自治体、民間企業、NPOなど関係者の幅広い協力により進められている。
紹介サイト - 注3:東京ユビキタス計画・銀座
世界的に類をみないユビキタスID技術(「場所」や「もの」に世界唯一の固有識別子をつけコンピュータが自動認識することにより、現実世界とバーチャル空間を結び付ける最先端のテクノロジー)を用いてさまざまな情報提供やサービスを一般の方に体験して頂く実証実験。
紹介サイト - 注4:ユビキタス・コミュニケータ
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所によって開発された携帯情報端末。
紹介サイト - 注5:音像定位
右の耳で聴く音と左の耳で聴く音との違いから音源の位置を判断する事象。
- 注6:コーデック(CODEC)
IPネットワーク上の伝送効率を高めるため、デジタル化された音声信号の情報量を圧縮・伸張する機能。コーデックは「COder(圧縮器)+DECoder(伸張器)」の造語。
- 注7:カクテルパーティ効果
パーティではさまざまな人々の会話が飛び交わされているにもかかわらず、話し相手の音声を聞き取ることができるというもので、注意を向けさえすればその声が聴き取れるが、注意をそらすと、他の人の声と混じり合って聞き取れなくなってしまう。
- 注8:スマートフォン
通話機能だけでなく、コンピュータとしての機能(データ処理機能)をあわせ持つ携帯電話。アプリケーションを追加して、機能強化やカスタマイズが可能。
- 沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、通称を「OKI」とします。
- eおとは沖電気工業株式会社の登録商標です。
- その他、記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
- 本件に関する報道機関からのお問合せ先
- 広報部
電話:03-3580-8950 - 本件に関するお客様からのお問合せ先
- eおとベンチャーユニット
電話:048-431-2815
- ※各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
