2006年10月19日
システムの消費電力が3分の1となる特定小電力無線LSIを開発
アクセラレータをワンチップに集積し超低消費電力化を実現

ML7066
沖電気工業株式会社(社長:篠塚勝正、本社東京都港区、以下沖電気)は、このたびアクセラレータをワンチップに集積することにより、システムレベルで従来比3分の1(注1)の超低消費電力を実現するデータ送受信用特定小電力無線(注2)LSI「ML7066」の開発に成功、本日よりサンプル出荷を開始します。
開発の背景
現在、電気・ガスメータ等の遠隔検針、セキュリティシステム、各種警報システム、工場等における装置の遠隔制御、家庭における電気製品の遠隔制御など、無線ネットワーク技術の適用範囲は多岐に渡っています。このような無線ネットワークのアプリケーションを実現するための通信方式として、データ送受信用特定小電力無線が広く使われてきました。
このデータ送受信用特定小電力無線は、ディスクリート部品で実現する方法が一般的でしたが、近年、装置の小型化、低価格化や電池の交換期間を長期化するための低消費電力化の要求に伴い、LSI化が求められていました。そのような市場の要求に対し、システムレベルでの低消費電力化を可能とし、小型で安価な特定小電力無線LSIをご提供するため、「ML7066」を開発いたしました。
製品の概要・特徴
弊社が今回開発した「ML7066」はRF部、IF部、モデム部、ホストインターフェース部の機能をワンチップに集積したARIB STD-T67(特定小電力無線局)(注3)、及び、RCR STD-30(小電力セキュリティシステムの無線局)(注4)準拠の特定小電力無線LSIです。「ML7066」とホストMCUとのインターフェースは、コマンド系はSCI 5本、データ系はDIO 2本の一般的な接続のため、MCUを選びません。これらで接続し、32kHzのクロックを入力することで、接続は完了します。
従来、ユーザが開発するソフトウェアを用いホストMCUで行っていたタイマー機能や受信データ解析などの機能をワンチップLSI化した沖電気独自のアクセラレータで実現することにより、ホストMCUへの負荷を低減した低消費電力システムを容易に構築することができます。また、ユーザのソフトウェア開発の負担の軽減と、開発期間の短縮を実現します。
電源電圧は、2.1Vからの低電圧動作が可能で、電池駆動時の電池の長寿命化が期待できます別途ご提供の開発キットでは、「ML7066」の全てのコマンドの確認が可能です。開発キットに同梱していますスター型双方向ネットワークのサンプルプログラムは、お客様のアプリケーション開発期間の短縮に貢献します。また、技術基準適合証明取得用コマンドも全てご提供いたしますので認証取得の工数を大幅に低減できます。「ML7066」を用いた無線装置で、技術基準適合証明取得の実績があります。
今後の展開

ML7066リファレンスボード写真
ML7066は、システムレベルでの消費電力が従来の3分の1という特徴を活かし、セキュリティシステム、各種警報システム、テレメタリング・テレコントロール、店舗システム、といった分野での利用を想定しています。
沖電気では、先進の無線ネットワーク技術で、「安心」「安全」そして「快適」な次世代のホームオートメーション、ファクトリーオートメーション環境の構築に貢献し、今後のユビキタス社会に向けたユビキタス・サービスを提供していきます。
なお、「ML7066」の詳細及び通信LSIの技術・商品に関しましては、弊社の通信LSIのサイトをご覧ください。
ML7066の主な特徴・仕様
ARIB STD-T67及びRCR STD-30 準拠
- 無線周波数範囲
- 426.0250MHz ~ 426.8375MHz
429.1750MHz ~ 429.9250MHz
※規格により、使用できない周波数があります。 - 変調方式
- 2値FSK
- データ転送速度
- 1200bps / 2400bps / 4800bps[NRZ](3段階設定機能)
※マンチェスター符号化モード時のホストインターフェースは、
600bps / 1200bps / 2400bps[Manchester] - 送信出力
- 1mW / 10mW (微調整機能付き)
- 受信感度
- -113dBm(max.)[ BER 1%]
- インターフェース
- シリアルI/F SCI、DIO
- 電源電圧
- 2.1~3.6V単一(レギュレータ内蔵)
- 消費電流
- TX 29.5mA、RX 15.5mA、Sleep 1µA (typ.)
- パッケージ
- 48pin プラスチックVQFN (Pb free) 、7.2mm×7.2mm×1.0mm
販売計画
- 商品名
- ML7066
- サンプル価格
- 2000円(税別)
- サンプル出荷
- 出荷可能
- リファレンスボード出荷
- 出荷可能
- 量産出荷時期
- 2006年12月
用語解説
- 注1:以下の動作条件での概算値。
- 電源電圧
- 3V
- MCU部
- 消費電流 4mA
- RF部
- 受信時消費電流 15.5mA
電波検出間隔 10秒
チャネル検索条件 (チャネル数8ch、検索間隔1.25ms、検索回数8回、繰り返し回数 10回)
- 注2:特定小電力無線
電波法施行規則第6条第4項で規定される免許不要の小電力無線局のうち、第2号で規定される特定小電力無線局で使われる無線通信規格。
- 注3:ARIB STD-T67
特定小電力無線局の内、テレメータ用無線設備、テレコントロール用無線設備、データ伝送用無線設備について規定。
- 注4:RCR STD-30
電波法施行規則第6条第4項で規定される免許不要の小電力無線局のうち、第3号の小電力セキュリティシステムの無線局の設備について規定。
- 記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
- 本件に関する報道機関からのお問合せ先
- 広報部
電話:03-3580-8950 - 本件に関するお客様からのお問合せ先
- シリコンソリューションカンパニー 販売本部営業企画部 第二チーム
電話:03-5445-6027
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