2006年9月6日
業界初ITS車載器用路車間CMOS RFICのサンプル出荷開始
DSRC通信に必要なRF・アナログ・デジタル処理をCMOS技術で1チップに集積

ML9636
沖電気工業株式会社(社長:篠塚勝正、以下沖電気)は、このたび業界で初めてデジタルインタフェースで1チップに集積したDSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)対応のCMOS送受信回路(RFIC)新製品「ML9636」を開発しました。2007年以降立ち上がりが見込まれる、ITS車載器用路車間通信の市場に向けて、本日サンプル出荷を開始しました。
ITS(Intelligent Transport System:高度道路交通システム)は、道路と車を情報通信ネットワークで一体化することにより、交通事故、渋滞、環境問題といった諸問題を解決し、車社会に「快適」、「安全」、「安心」をもたらすことに大きな期待が寄せられています。DSRCは、ITSのサービスを実現するために開発された通信技術であり、道路に設置された路側無線装置と車に搭載された車載器との間で行う無線通信を指します。
今回開発した「ML9636」は、ARIB STD-T75:狭域通信(DSRC)システム標準規格1.3版(注1)に準拠し、RF部・MODEM部を1チップに集積した、5.8GHz DSRC(注2)(ASK(注3)/QPSK(注4))通信に最適なITS車載器用路車間RFICです。DSRC用ベースバンドLSIと組み合わせることにより、DSRCシステムに適用できます。
CMOS技術を採用し、RF部とMODEM部を1チップ化することで、ベースバンドLSIとのインターフェースの受信信号・送信信号共にデジタル化を実現可能としました。これにより、ベースバンド側でRF特性を作りこむ必要がなくなり、高速のADC(注5)DAC(注6)の搭載は不要となりました。本製品を利用することにより、ベースバンドLSIおよびDSRCシステム開発期間の短縮が可能となります。沖電気はITS車載器市場向けに本製品を積極的に拡販し、今後さらに車車間通信の分野への参入も計画しておりITSの普及を加速することに貢献していきます。
販売計画
- サンプル価格
- 2000円(税別)
- 量産出荷時期
- 2007年7月
- 販売目標
- 20万個/月
主な特徴
- ARIB STD-T75(狭域通信(DSRC)システム標準規格)1.3版に準拠
- 受信系回路、送信系回路、シンセサイザおよびデジタル変復調回路を搭載。デジタル変復調回路は、ASKモード時のスプリットフェーズ符号復号化回路も搭載
- ベースバンドLSIとのインターフェースはデジタル信号および低速アナログ信号(RSSI等)のみであり、ベースバンドLSI側でのRF特性の作りこみが不要
主な仕様
- 無線周波数範囲
ダウンリンク
D7 5775MHz、D6 5780MHz、D5 5785MHz、D4 5790MHz、
D1 5795MHz、D3 5800MHz、D2 5805MHz
アップリンク
U7 5815MHz、U6 5820MHz、U5 5825MHz、U4 5830MHz、
U1 5835MHz、U3 5840MHz、U2 5845MHz
- データ転送スピード
ASKモード時 1024kbps
QPSKモード時 4096kbps - 電源電圧
I/O部 VDDIO:Typ. 3.3V Min. 3.15V Max. 3.45V
CORE部、RF部 VCORE:Typ. 1.5V Min. 1.4V Max. 1.6V - 消費電流
受信時 105mA(Max.)
送信時 90mA(Max.) - パッケージ
48ピン WQFN P-WQFN48-0707-0.50
用語解説
-
注1:STD-T75:狭域通信(DSRC)システム標準規格1.3版
社団法人電波産業界(ARIB)発行狭域通信(DSRC)システム標準規格ARIB STD-T75 1.3版
- 注2:5.8GHz DSRC
5.8GHz帯を利用したDSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)
- 注3:ASK(Amplitude Shift Keying)
振幅変調によるデジタル信号伝送方法
- 注4:QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)
45度単位の位相変動を用いた位相変調による信号伝送方法
- 注5:ADC(Analog to Digital Converter)
アナログデジタル信号変換器
- 注6:DAC(Digital to Analog Converter)
デジタルアナログ信号変換器
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- シリコンソリューションカンパニー 販売本部 営業企画部 第二チーム
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