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プレスリリース

2006年3月1日

シリコンレンズを使った低価格FTTH用世界最小のµBOSAチップを開発

部品点数半減と自動組立で低コスト化を実現

沖電気工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:篠塚 勝正、以下沖電気)は、このたびFTTH(ファイバ・トゥー・ザ・ホーム)(注1)用途の小型・低価格な光集積チップであるµBOSAチップ(Micro Bidirectional Optical SubAssembly Chip:マイクロ・ボサ・チップ)の開発に成功しました。µBOSAチップは、FTTHで求められる双方向光通信機能を、沖電気の世界最小シリコンレンズ(注2)を用いることで、わずか2mm角サイズで実現しました。本製品は株式会社シグマ・リンクス(本社:東京都八王子市、代表取締役社長:渡辺 興、以下シグマリンクス)が沖電気と共同開発したFTTH用途の小形低価格双方向光サブアセンブリであるµBOSAモジュールに採用されました。

従来のFTTH用光部品では、それぞれ別にパッケージされたレーザ部品、受光部品を、光学フィルタ(注3)、石英非球面レンズ類と共に金属製ハウジングを用いて組合せ、送信側・受信側の光路に実際に光信号を通して光軸合わせを行い、レーザ溶接するという組立法により製造されていました(図2)。しかしながら、この方法では部材点数が40点ほどと多いうえ組立の手間が掛かるため、低価格化に限界がありました。

今回開発したµBOSAチップは、レーザダイオード(LD)チップ、受光ダイオード(PD)チップなどの光半導体チップ、光学フィルタなどの部材を、沖電気が開発したシリコンレンズと共にV字型精密加工溝を持つシリコンベンチ(注4)の上に画像認識を用いた表面実装技術(注5)を用い、集積したものです(図1)。従来パッケージ部品で用いられているLDチップ、PDチップなどの汎用部材をチップ状態のまま用い、半導体製造の微細加工技術を用いて精密加工されたシリコンレンズとシリコンベンチのV字型加工溝とのつき合せにより自動光軸合わせすることで、部材点数を15点と削減し、さらに自動組立による工数削減により大幅な低コストが期待されます。

沖電気では、本年4月よりシリコンレンズのサンプル提供を開始します。長期的にはシリコンマイクロレンズを用いた超小型多機能光集積チップ技術をベースにして、様々な光部品で共通に利用できる、光学プラットフォーム事業としての展開を目指し、光通信用部品市場においてメトロ系やアクセス系およびデータ通信系でニーズの高い波長可変レーザなどの光通信用部品の小型化・高性能化を低価格で実現することを視野に、幅広い分野に応用・展開していきます。

本年3月5日(日)~10日(金)、米国カリフォルニア州アナハイム市にて開催されるthe Optical Fiber Communication Conference & Exposition and the National Fiber Optic Engineers Conference (OFC/NFOEC2006)で、沖電気よりµBOSAチップおよびµBOSAに関する論文発表を行います。また併設の展示会場の沖電気ブース(#3447)においてシリコンレンズおよびµBOSAチップに関する展示と説明が行われます。

開発技術の説明図

(図1)シリコンレンズとマイクロ・ボサ・チップの構造

(図2)従来の光集積素子の構造

用語解説

  • 注1:FTTH(ファイバ・トゥー・ザ・ホーム)

    加入者宅まで接続された光ブロードバンド網。

  • 注2:シリコンレンズ

    沖電気により2002年に開発され、LSI製造技術で量産加工できる光通信用の超小型レンズ。

  • 注3:光学フィルタ

    ある設定された波長の光信号だけを透過させる機能を持ち、主に一本の光ファイバ中に複数の波長の光信号を伝送させるWDM(wavelength division multiplexing)伝送などにおける、光信号の合波や分波に用いられる。

  • 注4:シリコンベンチ

    シリコン微細加工技術を用いたV字型精密加工溝を持ち、光ファイバやLDチップなどの種々光素子を配置実装するプラットフォーム基板。

  • 注5:画像認識を用いた表面実装技術

    シリコンベンチ上のV字型精密加工溝を用い、光ファイバをこの溝中に配置し、LDチップなどを基板の平坦部分に配置することで、光学素子間の高精度な光軸合せを自動で実現する低価格量産を目的とした光部品の実装技術。沖電気が開発したシリコンレンズでは、レンズの外形を精密加工することで、光ファイバと同様に本技術を用いてV字型溝中に配置する。これにより、従来技術では不可能であったレンズと光学素子間の光軸合せを実現した。

  • 記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
本件に関する報道機関からのお問合せ先
広報部
電話:03-3580-8950
本件に関するお客様からのお問合せ先
シリコンマニュファクチャリングカンパニー シリコンレンズプロジェクト
E-mail:silens-support@oki.com
  • 各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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