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プレスリリース

2006年3月14日

世界標準の3信号方式に対応した車載可能な液晶テレビ用ディスプレイコントローラを発売

映像信号処理に必要な全ての機能をワンチップで提供する中・小型液晶向けLSIを実現


ML86V8208

沖電気工業株式会社(社長:篠塚 勝正)は、このたび世界標準の3種類の映像信号方式に対応し、映像信号処理に必要な機能を一体化したLSI「ML86V8208」を開発しました。本製品ではビデオデコーダと、中・小型液晶に適したスケーリング機能(注1)および各種映像調整機能をワンチップで提供することにより、中・小型液晶テレビの低コスト化を実現します。量産出荷は標準品「ML86V8208TC」を2006年5月より、車載対応品「ML86V8208RTC」を8月より開始します。

車載テレビやポータブルテレビには一般的に液晶ディスプレイが用いられていますが、従来はアナログ信号処理の製品が多く、低コストである反面、表示画素数が10万画素程度と少ないため、充分な画質が得られませんでした。最近ではテレビ映像の解像度に適した30~40万画素レベルのデジタルインタフェースの液晶パネルが普及し、小型テレビモニタにも応用され始めましたが、より高精細な映像の実現にはデジタル方式の映像信号処理コントローラが求められています。

今回開発した「ML86V8208」は、これまでビデオデコーダ、スケーラ、オン・スクリーン・ディスプレイ(OSD)・コントローラなどの複数のLSIにより実現していた液晶テレビの映像信号処理を、全てワンチップに集積したデジタル映像信号処理方式のLSIです。NTSC、PAL、SECAM(注2)と世界のテレビ映像信号方式に対応し、テレビ電波の弱い地域での受信信号やVTRの特殊再生映像出力などの非標準映像信号に対する耐性を強化したビデオデコーダを内蔵しています。入力した映像信号は、I/P変換(注3)、スケーリングによりW-VGAやVGA(注4)の液晶ディスプレイに適した画素数に変換します。6~10V型程度の中・小型液晶を考慮し、大きなメモリを持たずにコストパフォーマンスの高い映像処理を実現します。また、画面上にメニューなどを重ねて表示するオン・スクリーン・ディスプレイ機能も内蔵しています。

本商品は、車載対応品と標準品の2種があります。車載対応品はISO/TS16949(注5)に適合した高品質な製品を実現しています。また、標準品でも動作温度を民生レベルより拡張しており、例えば屋外での使用など広範な応用分野にも利用できます。

沖電気は本商品を車載や産業用途向けに積極的に販売していきます。さらに、今後はデジタルテレビ放送への対応などの機能の充実を図り、幅広い分野で映像メディアをもっと身近にするために有効なLSIの開発に注力していきます。

アプリケーション例

  • 車載リアシート用テレビ
  • キッチン、浴室用テレビ
  • ポータブルテレビ
  • アミューズメント用モニタ
  • FA機器など

販売計画

サンプル価格
標準品「ML86V8208TC」1,500円(税別)
車載対応品「ML86V8208RTC」お問合せください
量産出荷
標準品「ML86V8208TC」2006年5月
車載対応品「ML86V8208RTC」2006年8月

主な特徴

  1. W-VGA、VGAのTFT液晶パネルに最適
  2. アナログコンポジット/S-ビデオ/コンポーネント映像信号(D1)(注6)の入力に対応
  3. デジタル映像信号(24/16/8 bit、RGB/YCbCr、525i/525p/625i/625p)(注7)の入力に対応
  4. NTSC/PAL/SECAM対応、適応型2次元 Y/C分離方式(注8)ビデオデコーダを内蔵
  5. 自然画に適したI/P変換機能
  6. ノイズリダクションIC、または高画質IP変換ICを外付け可能(オプション)
  7. ワイドパネルに対応した スケーリング機能
  8. メニュー表示に適した オン・スクリーン・ディスプレイ・コントローラ内蔵
  9. 広い動作温度範囲 -40~85℃(標準品、車載対応品とも)

用語解説

  • 注1:スケーリング

    入力映像データの画素数を、ディスプレイの画素数に変換すること。水平方向および垂直方向の拡大または縮小を行う。水平方向は、均一にスケーリングする場合と、画面の中央部と周辺部とで倍率を変化させるスケーリング(パノラマモード)がある。

  • 注2:NTSC、PAL、SECAM

    NTSCは日本、韓国、台湾、北米などで使用されるテレビ用カラー映像信号方式。PALは欧州、中国などで、また、SECAMはフランス、ロシアなどで使用されている。

  • 注3:I/P変換(インタレース/プログレッシブ変換)

    インタレース信号をプログレッシブ信号に変換すること。インタレース信号は一般的な映像信号形式で、飛び越し走査ともいい、画像を1ラインおきに飛び越して伝送する形式。プログレッシブ信号は、ライン飛び越しを行わず、ライン順次で伝送する形式。インタレース信号で飛び越したラインを周辺の画素データを用いて補間する。

  • 注4:W-VGA、VGA

    液晶パネルの画素数の呼称。W-VGA(ワイドVGA)は 800×480 または 854×480画素、VGAは 640×480画素を表す。(1画素は R/G/B3色分)

  • 注5:ISO/TS16949

    自動車業界の品質マネジメントシステム規格。厳しい品質管理が求められている。

  • 注6:コンポジット信号(複合映像信号)

    輝度信号と色差信号、および同期信号がひとつの信号に重畳された映像信号形式。

    S-ビデオ信号
    輝度信号と複合色差信号に分離された映像信号形式。輝度と色の間の干渉が少なく、コンポジット信号よりも高品質な伝送が可能。
    コンポーネント信号
    輝度信号と2種の色差信号の3信号に分離された映像信号形式。S-ビデオ信号よりも高品質な伝送が可能。
  • 注7:525i/525p/625i/625p

    数字は映像信号の総ライン数を、「i」はインタレース、「p」はプログレッシブを表す。

  • 注8:適応型 2次元Y/C分離

    上下のラインや左右の画素など同一画面内の画像データを利用して、垂直方向に適した方式と、水平方向に適した方式とを適応的に使い分けるY/C分離方式。

    Y/C分離
    コンポジット信号を、輝度信号と複合色差信号に分離すること。
  • 記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
本件に関する報道機関からのお問合せ先
広報部
電話:03-3580-8950
本件に関するお客様からのお問合せ先
シリコンソリューションカンパニー 販売本部 営業企画部第二チーム
電話:03-5445-6027
  • 各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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