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プレスリリース

2006年1月24日

世界初の500Mbps高速インタフェースを搭載した13ビット・ソースドライバの開発に成功

高品位LCDシステム向け高速・高精細化を実現する製品を提供


MT3100TCP

沖電気工業株式会社(社長:篠塚勝正)は、このたび高品位な液晶表示(LCD)システム向け13ビット・デジタル階調ソースドライバ「MT3100」を開発し、2006年3月からサンプル出荷を開始します。弊社が独自開発した高速画像データ転送方式FP-LVDS(Flat Panel LVDS:(注1))を初めて採用し、500Mbps相当のデータ転送を実現します。今後、沖電気ではFP-LVDSの採用を液晶モジュールメーカーに働きかけるとともに、高速データ転送方式のデファクト標準をめざします。

近年、液晶テレビの急速な普及にともない、画質の向上への関心が高まってきました。特に、フルHDTV(1080p表示:(注2))が主流になりつつある現在、肌色や自然の景色をより忠実に再現する必要が出てきました。そのため、10ビット(1024階調)の色深度を確保しながら、三原色(RGB)それぞれを独立して制御する方式が求められる様(図1)になりました。

新製品「MT3100」は、世界初の13bit(約8200階調)ソースドライバです。デジタル放送への切り替えなどにより、今後主流となるフルHDTV規格の液晶テレビや、グラフィックおよび医療用などの複雑な色制御を必要とする高品位液晶モニタ向けに開発しました。13ビットの分解能を各出力チャンネルで持ち、10ビットのカラー・データに対して、RGBの三原色それぞれのLCD透過特性を個別に制御することができ、従来の一括制御に比べて、より自然でメリハリのある色表示が可能となります。

データ転送の高速化については、現在一般に用いられているmini-LVDS(注3)を発展させ、さらに高速化を実現する転送方式「FP-LVDS」を開発しました。mini-LVDSとの互換性を保ち、フルHDTV表示に対応し、120Hzのフレームレートにも対処できるように、250MHz(500Mbps相当)までの転送レートを実現(最大で従来の約1.4倍までの高速化に対応)しています。また、FP-LVDSはマルチドロップ方式(注4)のため、T-CON(タイミングコントローラ)から個別にドライバにデータを送るPoint-To-Point(注5)方式に比べて、ドライバのチャネル数に対する制約が少なく、システム設計が簡素化でき、開発期間、開発コストの低減を図ります。

今後、沖電気では「MT3100」に続いて、多出力化に対応した製品などのラインアップを強化していきます。また、新しい転送方式である「FP-LVDS」の業界標準化を進めて行く予定です。

MT3100の主な特長

  1. RGBの組み合わせにより、最大約5,500億色の中から任意の色を表示することが可能。
  2. 全階調をリニアに出力することにより、LCD特性に合わせたドライバの再設計が不要。
  3. T-CONに組み込まれたLUT(ルック・アップ・テーブル:(注6))の情報に基づき、RGBそれぞれ独立した階調電圧をLCDの各画素に供給します。
  4. 従来の10ビット・ドライバに対してチップサイズの増大を最小限に留めるとともに、最大16.5Vの駆動電圧を実現し、IPS(注7)や各種VA(注8)液晶方式にも適応。
  5. 出力チャンネル数として414、420、480、516の切り替えをサポートし、ほとんど全ての表示フォーマットに対応。

MT3100の主な仕様

量産開始予定時期:2006年6月より

型番
MT3100
出力階調数
13bit (切り替えにより12bitも可)
データ入力
6ペア FP-LVDS(mini-LVDSコンパチブル)
最大クロック周波数
216MHz (432Mbps相当)
LCD駆動電圧
最大 16.5V
ロジック電圧
2.7V - 3.6V
出力チャネル数
414, 420, 480, 516CH 切り替え

FP-LVDSの主な特徴(mini-LVDSとの比較)

項目 mini-LVDS FP-LVDS
最大クロック周波数 約180MHz 約250MHz
対応階調ビット Max. 10bit Max. 16bit
標準的なペア数 6 Pairs 6 Pairs

図1 従来方式とMT3100の比較(概念図)

用語解説

  • 注1:FP-LVDS

    Flat Panel Low Voltage Differential Signalingの略。沖電気が開発したT-CONとソースドライバの間のインタフェース方式。

  • 注2:フルHDTV

    1920×1080の画素数を有するディスプレイ。1080pは飛び越し走査(インターレス)をしない表示(pはプログレッシブの略)

  • 注3:mini-LVDS

    液晶ディスプレイパネルに於ける画像データ転送方式の一つ。従来はパラレルに送られていたデータをシリアル、パラレルを組み合わせ、配線数を削減させる方式。同時に低電圧振幅により高周波の放射を抑えてEMI低減を図っている。

  • 注4:マルチドロップ

    タイミングコントローラからの信号を各ドライバ共用で受け取る方式。タイミングコントローラがドライバの出力数に依存しない等のメリットの反面、終端抵抗が必要となる。

  • 注5:Point-To-Point

    タイミングコントローラから各ドライバに個別に信号を送る方式。終端抵抗が不要、バス本数を最小化できる反面、クロックとデータのスキュー補正が必要、ドライバのチャネル数が変わると、タイミングコントローラの再設計が必要になる等、汎用性でデメリットがある。

  • 注6:LUT

    Look Up Table(ルック・アップ・テーブル)の略。EP-ROMなどにパラメータを記憶させ、表示するべき色の階調に最適な補正を行う。

  • 注7:IPS

    In-Plane-Switching. 液晶表示技術の一つ。表示、非表示に於ける液晶分子の動きを水平方向で行うため、チルト角がなく複屈折の影響を受けにくく視野角が広い。

  • 注8:VA

    Vertical Alignment. 液晶表示技術の一つ。液晶分子を縦に配置する。IPSよりは視野角は僅かに狭いが、工程が簡単で大量生産に向く。

  • 記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
本件に関する報道機関からのお問合せ先
広報部
電話:03-3580-8950
本件に関するお客様からのお問合せ先
シリコンソリューションカンパニー 販売本部 営業企画部第二チーム
電話:03-5445-6027
  • 各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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