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2005年9月29日

SOS技術による高周波CMOSスイッチの量産出荷を開始

従来製品に比べ5分の1以下の低消費電力


ML8122MD

沖電気工業株式会社(社長:篠塚勝正)は、SOS(シリコン・オン・サファイア)技術による、高周波CMOSスイッチ「ML8122MD」の開発を完了し、10月より量産出荷を開始します。SOS技術を用いたことにより、優れた高周波特性に加え、従来のGaAs(ガリウム砒素)化合物半導体によるスイッチに比べ5分の1以下という低消費電力を実現しました。

SOS技術とは、サファイア基板上にシリコン単結晶を成長させ、そこに集積回路を形成するSOI(注1)技術の一種です。サファイア基板は電気的な絶縁特性を有しており、形成した各種素子の寄生容量がほとんど無く、優れた高周波特性ながら低消費電力という特長を持っています。弊社では、パーソナル・モバイル市場に向けた、ワイヤレス分野への商品展開を加速するため、2003年1月にPeregrine Semiconductor Corp.(社長:Jim Cable、米国カリフォルニア州サンディエゴ市、以下ペレグリン社)とSOS技術による半導体の設計、製造、販売に関する広範囲な提携を行いました。その後、LSIの共同設計、弊社工場への製造移管、ペレグリン社商品の販売等を精力的に進めてきました。このたびRFスイッチ(注2)に関して弊社での一貫量産出荷体制が整い、本LSIの出荷を開始することになりました。

今回出荷を開始する「ML8122MD」は、無線機器での高周波信号の切り替えに最適なCMOS DPDTスイッチ(注3)です。優れた高周波特性に加え、GaAs化合物半導体によるスイッチに比べ5分の1以下という低消費電力で動作するとともに、HBM法で2,000V以上のESD耐圧(注4)を有しており、製造工程内で一般のCMOS LSIと同様な取り扱いが可能です。またサファイア基板は環境負荷物質のひとつである砒素(As)を含まないため、環境にやさしい高周波スイッチです。

今後、無線機器のマルチモード化、マルチバンド化に対応した、高機能RFスイッチを開発するとともに、さらに高周波特性の優れた微細化プロセスでのLSI開発にも取り組み、携帯無線機器の小型化、低消費電力化に寄与するSOS商品を販売していく計画です。
なお、本LSIと弊社SOS商品ロードマップは、10月4日から8日まで幕張メッセにて開催される「CEATEC JAPAN 2005」(http://www.ceatec.com)にて展示します。
また弊社のSOSのサイト(http://www.okisemi.com/jp/topics/sos.html)もご覧ください。

【販売計画】

サンプル出荷:
150円(税別)
量産出荷:
2005年10月
販売目標:
50万個/月

【主な特徴】

動作周波数:
DC 〜 3.0GHz
低挿入損失:
0.5dB @900MHz、0.7dB @1.9GHz
高アイソレーション:
20dB @900MHz、14dB @1.9GHz
高リニアリティ:
IIP3 = 62dBm @900MHz、60dBm @1.9GHz
P1dB = 34dBm @900MHz、36dBm @1.9GHz
低消費電力:
15µA @Vdd = 2.5V〜3.0V
高ESD耐圧(HBM法):
2,000V以上

【用語解説】

(注1)SOI(シリコン・オン・インシュレーター):
絶縁膜上に薄いシリコン単結晶層を形成した半導体基板、あるいはこの基板に形成されるデバイス。MOSトランジスタをSOIで形成すると、特性の改善や寄生容量の低減が図れ、低電圧動作が可能となり、低消費電力デバイスを実現できる。
(注2)RFスイッチ:
携帯電話等の無線機器において、アンテナからの受信信号、装置側からの送信信号等の高周波信号を適宜切り替えるためのスイッチ。
(注3)DPDT(Double Pole Double Throw)スイッチ:
通信品質を確保するために2つのアンテナを受信状況によって適宜切り替えるシステムに最適な2入力/2出力構成のスイッチ。本LSIは、信号経路の切り替えを1ピンにて制御できる。
(注4)ESD(Electrostatic Discharge)耐圧:
静電気放電による素子破壊に対する耐圧。一般的に高周波部品では、その高周波特性を確保するため必要十分な静電気保護回路が搭載できず、ESD耐圧が低くならざるを得ない。このため、特に製造工程内での高周波部品の取り扱いに注意が必要である。

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シリコンソリューションカンパニー 販売本部 営業企画部第二チーム
電話:03-5445-6027

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