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2004年4月22日

CD同等のオーディオ品質を実現する高音質な音声録音再生LSIを発売

ML2308 沖電気工業株式会社(社長 篠塚勝正、以下 沖電気)は、このたび、デジタルAV機器などに搭載してCD同等のオーディオ品質を実現する、高音質な音声録音再生LSI「ML2308」を開発しました。マイクアンプとヘッドフォン、スピーカ駆動用デジタルアンプを内蔵しワンチップ化しましたので、機器の小型化と消費電力の低減にも貢献します。デジタルビデオカメラや、ボイスレコーダなど幅広い用途にむけて、2004年6月からサンプル出荷、9月から量産出荷を始め、月産30万個の出荷を目指します。

デジタルAV機器市場においては、小型、高機能、低消費電力の必要性から、LSIの微細化と、動作電源電圧の低下が求められています。しかし、音声アナログ信号を扱うLSIでは、微細化や動作電源電圧の低下にともない、最大信号レベルが低くなり残留ノイズの影響を受けやすくなるため、充分な音量・音質の確保が難しくなっています。このため、音声アナログ信号をデジタル化し、デジタル回路で信号処理することで、信号レベルの高低に関係なく、高音質なオーディオ信号処理を可能にする技術が求められてきました。

新商品ML2308は、デジタル回路によるオーディオ信号処理部を搭載した、高音質な音声録音再生LSIです。音声アナログ信号とデジタル信号を相互変換する方式に、音質を決定する大きな要因の一つであるノイズレベル低減に優れた1bitΔΣ(デルタシグマ)型AD、DA変換器を採用することで、CD同等のオーディオ品質を実現しました。さらに採用実績が豊富な沖電気独自の音声圧縮機能ADPCM(注1)方式や、Windows(R) OS上で標準搭載されているµ-Law PCM(注2)方式を採用し、長時間の録音再生用途にもご使用いただけます。音質を示す基準であり、信号レベルと残留ノイズレベルの比をあらわす録音再生時S/N特性は、88dBと高いレベルを実現するとともに、ヘッドフォンとスピーカの駆動用アンプにデジタルアンプを採用することで、出力電力効率(注3)は約80%と、当社アナログアンプに比べ2倍以上に向上させました。

また、今回の新LSI用に開発した、デジタル回路によるオーディオ信号処理部とスピーカ駆動用デジタルアンプ部を、LSIの機能モジュールであるIP(注4)として、特定ユーザ向けカスタムICであるASIC(注5)向け組み込み機能の一つとしても提供していきます。今後も沖電気は、「いい音」と低消費電力にこだわり、半導体技術とシステム技術の融合による付加価値の高いシステムLSIを開発し、パーソナル・モバイル市場に提供していきます。

【販売計画】

  • サンプル出荷:2004年6月(48ピンQFN)
  • サンプル価格:1,000円
  • 量産出荷:2004年9月
  • 量産規模:30万個/月

【主な特長・仕様】

(アナログ入出力部)
  • マイクアンプ×2、デジタルALC機能付ラインアンプ×2 内蔵
  • 1bitΔΣ型コンバータ×2ch
  • 1bitΔΣ型DAコンバータ(PWM出力)×2ch
  • ステレオヘッドフォン、モノラルスピーカドライバ内蔵
(音声圧縮伸張部)
  • µ-Law PCM(G.711)準拠
  • 2bit、3bit、4bit OkiADPCM2
  • サンプリング周波数(fsam)4.0k to 48kHz
  • 原発振周波数 3.0MHz to 6.5MHz
    OkiADPCM2時は、モノラルでfsam=16kHzまで録再処理可
(CPUインタフェース部)
  • シリアル・パラレルインタフェース(端子切替)
  • 音声データ入出力フォーマット 16bit前詰、I2S
  • 音声データバッファ用FIFO内蔵(64byte×2)
(コマンド機能)
  • 早聞き・遅聞き機能
  • 音量コントロール(0dB〜 −60dB:−2dBステップ、OFF)
  • 音声レベル検出機能内蔵(VOX端子)
(その他)
  • パッケージ:48ピンQFN
  • パッケージサイズ:7.20mm×7.20mm(QFN)
  • 電源電圧+2.7〜+3.6V
  • 温度範囲−20〜+70℃

【用語解説】
(注1)ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation):音声波形符号化方式の一つ。原音に対する波形追従性を保つために、標本化周波数ごとに、基本となる量子化幅Δを適応的に変化させ2bit〜4bitのデータに符号化する方式。
(注2)µ-Law PCM(Pulse Code Modulation):ITU-Tで規格化されている音声符号化における圧縮方式の1つ。このµ-Law方式では、14bitのリニアPCMデータを8bitに圧縮する。
(注3)スピーカ出力に対する電源の利用効率。従来のアナログアンプの場合、出力電力効率は、平均約30%以下であり、70%以上は熱として損失する。
(注4)IP(Intellectual Property):LSIを構成する機能モジュール。
(注5)ASIC(Application Specific Integrated Circuit):特定用途向け集積回路。



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