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2003年10月27日

新バイオリサイクルシステムを開発
〜半導体工場の有機廃液処理費用を年間3500万円削減〜

沖電気工業株式会社(社長:篠塚 勝正、以下 沖電気)の半導体製造拠点である宮城沖電気株式会社(社長:北林 宥憲、以下 宮城沖電気)は、このたび微生物を利用した廃棄物の高効率処理を実現する新システムを開発し、製造工程から排出される有機廃液廃棄物を従来方式より70%、1980トン削減しました。新システム移行のための施設改造費用は800万円で、廃棄物処理委託費は年間3500万円の削減が見込まれます。

半導体製造工程で発生する有機廃液は、強アルカリ性でリサイクルが困難な為、宮城沖電気では、90%を社内微生物処理施設で処理していました。微生物処理とは、微生物により有機物を炭酸ガスと水に分解するもので、これにより最終廃棄物が減り有害物も発生させない、安全な処理方法です。残り10%は外部廃棄物処理業者へ処理を委託し、助燃材としてサーマルリサイクル注1していました。この方法では、運搬車両及びサーマルリサイクルによりCO2が発生することや、運搬中の事故による漏洩リスクと処理委託費用がかかることが問題点となっていました。弊社では、最終廃棄物量と処理委託費用の削減および運搬における安全の観点から、有機廃液全量の微生物処理化に取り組んできました。

このたび開発した新システムでは、従来工場の棟ごとにまとめて処理していた、さまざまな工程から排出される混合有機廃液を、有機廃液の種類ごとに分離する分配配管方式を採用し、それぞれの種類に対して最も処理に適した微生物群を活用することにしました。また、微生物による有機物分解効率が温度に影響を受けることに着目し、一年を通して微生物の活動がもっとも活発になる最適水温に保つことで、分解効率を1.5倍に向上させることに成功しました。水温コントロールには、空調ボイラーの廃熱等を利用することで低コスト化も併せて実現しています。これらの取り組みにより、有機廃液の97%を自社内で処理できるようになり、大幅に有機廃液廃棄物と処理コストを削減しました。

今回の取り組みは、半導体生産工程における水温・水流などの施設管理ノウハウを活用し実現したものです。今後は、さらに研究を進めて有機廃液全量の微生物処理化を実現するとともに、水や廃棄物のみならず製造工程で使用される化学物質の社内再利用までを考慮した「資源循環型工場」の構築を推進していく計画です。

また、宮城沖電気と共同で今回の開発を担当した株式会社沖環境テクノロジー(社長:立石 喜信、本社:東京都八王子市)では、本システムの商品化を計画しており、環境にやさしく安全なバイオリサイクルシステムの普及を促進してまいります。

(注1)サーマルリサイクル:廃棄物の焼却廃熱をエネルギー源として利用するリサイクルのこと


<資料>

【宮城沖電気の概要】

会社名:宮城沖電気株式会社
所在地:宮城県黒川郡大衡村沖ノ平1番
代表者:取締役社長 北林宥憲
設 立:1988年4月8日
従業員数:900名
生産品目:メモリ、システムLSI他

【沖環境テクノロジーの概要】

会社名:株式会社沖環境テクノロジー
所在地:東京都八王子市東浅川町550-5
代表者:取締役社長 立石喜信
設 立:2000年4月11日
従業員数:110名
事業内容:環境施設の新設・増設・改善、環境機器の販売等

【新バイオリサイクルシステムのフロー図】

新バイオリサイクルシステムのフロー図

※1:分配配管
工場の棟ごとに所有していた微生物処理装置を、それぞれの棟でDMSO・IPA系とTMAH系に分配する配管方式を採用。
※2:加熱・温度調整
通常の処理フローに加え、温度に着目し、PH調整槽に温水を供給。
温水はクリーンルーム空調用ボイラー排熱と温純水余剰水を利用し加熱。
※3:DMSO:ジメチルスルホキシド
化学式は(CH3)2SO。半導体製造プロセスのレジスト剥離工程において使用される溶剤の主成分。
※4:IPA:イソプロピルアルコール
化学式は(CH3)2CHOH。半導体製造プロセスのレジスト剥離工程後で使用されるアルコール洗浄用有機溶剤。
※5:TMAH:水酸化テトラメチルアンモニウム
化学式はN(CH3)4OH。半導体製造プロセスの現像工程で使用される有機系アルカリ薬品。

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

  広報部 電話:03-3580-8950

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  電話:03-3581-2691 / Email:oki-ecology@oki.com

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