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2003年7月16日

電子透かしを利用して印刷文書の改ざんを検出するセキュアプリント技術「Val-CodeR」の事業化開始
〜業界初、汚れやしわがあっても紙面上の改ざん箇所を高精度で判別可能〜

沖電気工業株式会社(社長:篠塚勝正)は、このたび電子透かし※1を利用して印刷文書の改ざんを検出するセキュアプリント技術「Val-CodeR※2(バル・コード)」を開発し、事業展開いたします。本技術は、業界で初めて汚れやしわなどがあっても99%以上の高精度で紙面上の改ざん箇所を特定することができるものです。事業化の第一弾として、本技術を応用して手書きアンケートの回答入力作業を効率化する自動データ化ソフトウェア「アンサーリードTM」の販売を7月中旬から開始し、さらに住民票などの公的文書や各種証明書向けの改ざん検出ソフトウェアの提供を順次行っていきます。なお、本新規事業の推進は「Val-Codeベンチャーユニット(ユニットリーダ:引間寿夫)」が担当します。

近年、ネットワーク上でのセキュリティ対策は飛躍的に進歩し、安全で信頼できる環境が整いつつあります。一方、有印文書等の重要文書が膨大に存在するにもかかわらず、印刷文書に対するセキュリティ対策は皆無に等しいのが現状です。特に、低価格で高品質な汎用プリンタの普及により、原本の印刷に使用したものと同等のプリンタを利用して上書き印字した場合、その場所を判別することは非常に難しく、印刷文書の脆弱性に目をつけた犯罪も増えてきています。そこで、弊社は長年にわたり蓄積してきた画像処理技術と、ATMやプリンタなどの紙媒体ハンドリング技術や印刷技術をベースに、最新の電子透かし技術を融合して「Val-Code」を完成させました。

「Val-Code」は、弊社が独自開発した印刷文書の安全性を確保するセキュアプリント技術です。まず、作成した文書を印刷する際に、微細なドットパターンである改ざん検証用のデータを、文書の地紋として共に印刷します。そして、スキャナで印刷文書を読み取り、地紋であるドットパターンを解析することにより改ざんの有無とその箇所を検出します。文書フォーマット上の制約がなく、MicrosoftR Officeや一太郎R、AdobeR AcrobatR等で作成したあらゆる文書に本技術を適用することが可能なため、様々な分野で利用できます。また、印刷には600dpi以上のレーザープリンタを、改ざん検証には400dpi以上のスキャナが利用でき、市販の機器を用いて手軽に改ざん検証が行えます。さらに、改ざん箇所は、汚れや折り目があっても99%以上の高精度で検出が可能ですので、用紙の取り扱いに留意する必要がありません。なお、本精度は、情報処理振興事業協会※3の平成14年度次世代ソフトウェア開発事業の補助により達成しました。

今回、第一弾として事業化する「アンサーリード」は、用紙にチェックした箇所を「改ざん」とみなし、改ざん場所の特定が可能な「Val-Code」の性質を利用して、手書きアンケートの回答を自動認識します。従来、アンケートの記載内容のデータ化は、手入力にて行われる場合が多く、一部にはOCR(オプティカル・キャラクタ・リーダ;光学式読取装置)も用いられていましたが、回答用紙のフォーマットに数多くの制約があり、またそのフォーマット情報をデータとして別に保管する必要がありました。「Val-Code」を用いることにより、フォーマット情報もあわせて埋め込んだアンケート用紙を用いて、データの自動認識が可能となり、アンケートの集計時間の大幅な短縮とコスト低減を図ることができます。また、アンケート用紙の記載内容を電子ファイルとして保管することが可能なため、用紙の保管コストやスペースを削減することができます。

なお、「Val-Codeベンチャーユニット」は、新規事業プロジェクトの創出を目的に2002年度に創設した「沖ベンチャーファンド飛翔※4」のインキュベーションプログラムで育成され、ベンチャーファンド投資委員会により承認されたベンチャーユニット第2号となります。ベンチャーユニットがVal-Codeを利用した新規事業を推進することで、市場ニーズに即応するソリューションを迅速に企画・提供していきます。

【アンサーリードの販売計画】

標準価格:標準構成で500万円〜(ハードウェア及びソフト使用料は別途)
販売開始:2003年7月中旬
販売目標:初年度 30本以上

【Val-Codeの仕組み】

「Val-Code」は、印刷文書のセキュリティを確保する技術です。印刷時に改ざん検証用データを透かしこむことにより、印刷された文書の改ざんの有無と、改ざんがある場合にはその場所を示します。改ざんの検出は、まず、印刷する際に、改ざんを検出しようとする文書をもとに改ざん検証用データを微細なドットパターンとして生成し、元の文書に地紋として一緒に印刷します。改ざんの有無を検証する際には、印刷文書をスキャナ等で読み取った画像から、地紋であるドットパターンを取り出します。その後、ドットパターンに含まれる改ざん検証用データと、読み取った画像を用いて改ざんの有無と、改ざんがある場合にはその場所の特定を行います。この際、スキャナから読み込んだ情報のみで改ざんの検出ができます。

【主な特長】

  1. プリンタで印刷できる文書であれば、ツール(MicrosoftR Officeや一太郎R、AdobeR AcrobatR等)やフォーマットに依存せずあらゆる文書に適用可能です。
  2. 改ざん場所を特定することが可能です。電子データで改ざん検出のために使用されている電子署名では、改ざんの有無はわかりますが位置の特定はできません。
  3. 改ざん検証のために必要な情報はすべて、地紋としてその紙に印刷されているため、他の情報を参照することなく改ざん検出が可能です。
  4. Val-Codeは書面全体に満遍なく,かつ繰り返し埋め込むことができます。また、誤り訂正符号技術※5を利用することによって多少の汚れや折り目などに影響されることなく、改ざん検出が可能です。
  5. Val-Codeは、改ざん検証用データだけではなく、任意のデータの埋め込みが可能です。

用語解説:

*1:電子透かし
画像や動画、音声などのコンテンツに、一見では分からないよう特定の情報を埋め込む技術です。

*2:Val-CodeR
Validate(検証する), Valuable(価値のある), Valid(有効な)等の意味の「Val」と、符号を意味する「Code」を結合した、沖電気工業株式会社の造語です。

*3:情報処理振興事業協会
「情報処理の促進に関する法律」(昭和45年5月22日法律第90号)に基づいて、昭和45年10月1日に設立された政府関係機関(特別認可法人)です。

*4:沖ベンチャーファンド飛翔
「フェニックス21飛翔」中期計画の達成の一翼を担う新規事業の創出を加速するため、商品(技術)や市場等の強みを利用した新規事業に対して投資を行うベンチャーファンドです。

*5:誤り訂正符号技術
ノイズなどの影響で読み取ったデータが誤っていても、データの誤りを訂正し、元のデータを復元できる技術です。


  • Val-Codeは沖電気工業株式会社の登録商標です。
  • アンサーリードは沖電気工業株式会社の商標です。
  • Microsoftは米国Microsoft Corporationの米国およびその他における登録商標です。
  • その他、本文に記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。



本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

  広報部 電話:03-3580-8950

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

  Val-Codeベンチャーユニット 
  電話:048-431-7316
  お問い合わせフォーム:https://www.oki.com/jp/FSC/valcode/support/contact.html

各リリースの記載内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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