沖電気工業株式会社(社長 篠塚勝正)と米国シンメトリクス社(チェアマン兼C.E.O. カルロス アルージョ、以下シンメトリクス社)は、このほどシンメトリクス社の次世代メモリセル(Trinion Cell‐トリニオン・セル)を用いた非破壊読み出しFeRAM技術(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体メモリ)のライセンスを沖電気がシンメトリクス社より受け、16Mビットの非破壊読み出しFeRAMを共同開発することで合意いたしました。また、沖電気がシンメトリクス社に対してFeRAMのファウンドリサービスを行うことでも合意いたしました。
沖電気は2001年6月にシンメトリクス社とライセンス契約を締結し、組み込み用FeRAMの開発を行ってきました。このたび組み込み用FeRAMの開発を完了し、2003年度より出荷を開始する予定です。しかし、従来両社が契約していたFeRAMは破壊読み出しを行うため、読み出し回数に約1012(1兆回)という制約があり、プログラム用メモリなどには適用することが困難でした。
今回両社は、従来の協力関係を更に強化し、シンメトリクス社が新たに開発した低消費電力で高速の非破壊読み出しFeRAM技術のライセンス契約にも拡大しました。この非破壊読み出しFeRAMは、読み出し回数の制約が無く、これまで難しかったプログラム用メモリにも適用が可能となり、使用できるアプリケーションが飛躍的に拡大します。
このたびの合意により、両社では非破壊読み出しの16MビットFeRAMを共同で開発いたします。シンメトリクスが設計、沖電気がプロセス開発と試作を担当し、2003年第4四半期のサンプル出荷を予定しています。共同開発する16MビットFeRAMは非破壊読み出しのほか、1.8V低電圧動作やサイクルタイム20ns以下といった高速、低消費電力の特長を持っています。沖電気では組み込み用として、シンメトリクスは組み込み用及びスタンドアロンメモリとして、主にモバイル製品市場などへ向けて販売活動を行っていきます。
また、両社は沖電気がシンメトリクス社及び同社からライセンスを受けている企業に対して、非破壊読出しFeRAMの0.25µmプロセスによるファウンドリサービスを提供することでも合意いたしました。
【共同開発する16MビットFeRAMの主な特長】
- 1.8V動作
- 読み出し制限が無い非破壊読み出し
- 1012〜14回の書き込み耐性
- 13-20 ナノ秒サイクルタイム
- 0.25マイクロメートルプロセス
【シンメトリクス社概要】
会社名:Symetrix Corporation
所在地:米国コロラド州 コロラドスプリングス市
チェアマン兼C.E.O.:Dr. Carlos Paz de Araujo
設立:1986年
事業内容:FeRAMの開発、商品化、ライセンシングおよびライセンスサポート
【用語説明】
- FeRAM:
- 強誘電体膜を用いることにより、低電圧で書き換えができ、かつ電源を切っても記憶データが消えない不揮発性メモリのこと。SRAMやDRAMと同等レベルの高速読み出しができ、フラッシュメモリの1万倍以上の書き換えが可能。
- 非破壊読み出し:
- FeRAMでは、強誘電体の分極方向でデータが保持され、その分極方向を反転させることでデータが読み出される。非破壊読み出しとは、強誘電体の分極反転を伴わない読み出し方法であり、読み出しによりデータが破壊されない。
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