東京大学と株式会社三菱総合研究所、沖電気工業株式会社は、産学連携支援ツール《ブルーシルクTM》を共同開発する。同ツールは、エージェント、自然言語処理、データ・マイニングと言った最先端情報技術を用いて、研究テーマの探索やニーズ・シーズ・マッチングを支援するものである。
産学共同の研究開発には、大学側の教官や研究成果と企業側のニーズとのマッチングが必要であるが、昨今の研究テーマは、理工系間のみならず、文理融合も含んで、ますます学際的になってきている。そのため、マッチングの可能性を最大限引き出そうとすれば、文理にわたる幅広い知見を持った仲介役が必要となるが、そうした人材は不足しており、産学連携推進のネックとなっている。本研究は、IT技術を使ってこの仲介業務を自動化、効率化しようとするものである。
本研究開発は、データ・マイニングを用いた技術連関を研究してきた三菱総合研究所と自然言語処理に多くのノウハウを持つ沖電気が、基幹部分について、1年前から共同で進めていた。今回、産学連携推進室発足を期に、東京大学が加わり、東京大学の文理にわたる総合的な知見を組み込んだ知識エンジンの搭載、東大オリジナルな機能・インターフェース・コンテンツを共同で開発する。開発予定は、来春に機能の一部の稼動を開始し、その後、徐々に機能を強化していく。
本ツールの特徴及び機能は下記の通りである。
《主な特徴》(既存の検索エンジンとの違い)
- 人、論文、企業、商品、研究テーマ、特許に関する情報を相互に関連付けることにより、情報の利用価値を飛躍的に高めることができる。関連語は、単に同義語を検索するのではなく、技術的な連関(例:人工知能とエレベータ)や類似(例:ブルートゥースとIEEE802.11b)、技術、特許、製品の関係等、これまでは専門家が判断しなければならなかった関連度を判断し情報を検索する。
- 各情報の関連度は、多くの専門家の知識や知見から作成される知識エンジンによって計算される。知識エンジンは、複数搭載し、検索目的により切り替えることができる。本研究では、文理融合の学際的テーマに強い東大版知識エンジンを開発する。
- データはインターネット上から自動取得したものを自然言語処理によりスクリーニング、特性タグ付情報として整理する。これにより、研究者の手を患せることなく、最新かつノイズの少ない情報を利用できる。
- 「○度Fより高い温度の材料」、「××ナノメーターより小さい」と言った数値情報をその大小関係を含めて検索することができる。
《技術的特徴》
- エージェント技術により、ネット上から大学、企業、研究機関の最新の情報を自動収集
- 自然言語処理により、収集した非定型情報から必要な情報を抽出、整理
- データ・マイニングにより、収集情報の相互関連付け
《主な機能》
- 研究者探索:技術/研究テーマに関する研究者(大学、企業)を探索する。
- 関連企業探索:技術/研究テーマに関連する企業を探索する。
- 同類技術探索:ある技術と同類の技術を探索(赤外線、ブルートゥース、IEEE802.11b)
- 波及技術探索:ある技術がコアとなって波及した技術を探索する(5世代コンピュータ⇒人工知能⇒エレベータ)
- 関連研究分野探索:キーワードから関連する研究分野を抽出する(ゲームソフト⇒ソフトウェア工学、歴史、考古学、知的所有権保護)
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
沖電気工業株式会社 広報部 電話:03-3580-8950