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2001年6月26日
PHS用ベースバンドLSIを開発、サンプル出荷開始
〜業界初、PHSデータ通信で通信速度128Kbps対応〜
沖電気工業株式会社(社長 篠塚勝正)は、このたび業界で初めて、通信速度128kbpsのデータ通信に対応可能なPHS(パーソナル・ハンディホン・システム)用ベースバンドLSI(商品名:ML7078、以下「本LSI」)を開発し、サンプル出荷を開始しました。本LSIは、PHS通信を用いた音声端末、小型データカード、PDA、パソコン等の組み込みモジュール向けとして開発しました。
現在、PHS通信において、通信チャネルとして32kbps×4ch分の無線チャネルが用意されており、通常の音声通信では32kbps×1chのみを使用し、またデータ通信では2chを用いた64kbpsのPIAFS方式が実用化されておりました。しかしながら、昨今のPHSによるデータ通信の需要が高まるなか、通信速度の高速化要求が強くなってきております。
今回当社は、この様な市場ニーズに対応すべく、4チャネル分の通信回路を1chipに内蔵し、最大128kbpsのデータ通信を可能とする本LSI(商品名:ML7078)を開発致しました。
【商品の概要/特徴】
本LSIはPHSでの音声及びデータ通信に必要なπ/4 Shift QPSK変復調器、チャネルコーデック、ITU-T G.726準拠ADPCMとPCMコーデック、無線制御部、PIAFS制御回路、RSSI測定回路、各種タイマー回路等を1チップに集積したLSIです。
本LSIを用いることにより、高速ハンドオーバー対応の音声通信は勿論、従来のPHSデータ通信方式である64kbps PIAFS方式の他に、4つのPHS基地局と同時に通信を行い128kbpsパケット方式でのデータ通信も行う事ができます。4つの基地局と同時に通信する時には局間の距離等により電波の時間的なずれが生じますが、本LSIでは4chが独立したタイミング動作を可能とする回路を内蔵していますので、4つの基地局との同時無線通信がシングルチップで実現できます。また、消費電流に関しても、待ち受け時30uA, 4ch通信時18mAと携帯機器に要求される低消費電力化にも応えたLSIです。尚、LSIのパッケージは、120ピンTQFP、144BGAを用意しています。
【販売計画等】
当社ではPHSがサービスを開始された1995年当時よりPHS用の各種ベースバンドLSIを開発・生産しており、通信チャネルとして2ch通信対応のLSI(商品名:MSM7736)も広く使用されています。本LSIは、PHSを用いたデータ通信市場をターゲットに10万個/月の販売を予定しています。また、本LSIに対応した通信プロトコルソフトウェアも開発中で、9月末リリースを予定しています。
- サンプル出荷時期:出荷中
- サンプル価格 :3,000円
- 量産出荷時期 :2001年11月
【用語解説】
- ●PIAFS方式:
- PHS Internet Access Forum Standard の略。PHSを用いた32kbit/s(キロビット/秒)もしくは64kbit/sのディジタルデータを高品質に伝送する伝送制御手順の方式。
- ●π/4 Shift QPSK変復調器:
- π/4 Shift QPSK はPHSで用いられる変調方式で、入力データ系列を2bit纏めて、シフト量±π/4、±3π/4を基本とした直交変換を行う方式。QPSKはQuadrature Phase Shift Keyingの略。
- ●チャネルコーデック:
- 時分割多重のPHSのチャネルフォーマットへのデータ変換を行う機能ブロック。
- ●ITU-TG.726準拠ADPCM:
- ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector) G.726で勧告された音声符号化方式。PHSでの音声符号化は本方式を用いる。64kbit/sの音声信号を大きな劣化無く32kbit/sのADPCM符号へ圧縮する方式。
- ●PCMコーデック:
- アナログ音声信号とディジタル64kbit/sPCM信号の相互変換を行う。A/Dコンバータ、D/Aコンバータを内蔵する。
- ●無線制御部:
- 無線部のパワー制御、PLLの周波数設定等 無線部の制御を行うところ。PHSでは時分割多重通信を行う為、これらの制御を毎フレームごと行う。
- ●RSSI測定回路:
- 無線電界強度を測定する回路。A/D変換器が内蔵されている。
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
広報部 電話:03-3580-8950
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